コラム・特集
杭ナビ「LN-150」と「LN-160」は何が違う? 「LN-1000i」との違いも比較して解説!
トプコンの「杭ナビ」は、杭打ちや墨出し、3次元測量などを1人で行える測量機(ワンマン測量)として、建設現場で広く利用されている。
そのなかでも「LN-150」と「LN-160」は、外観や基本的な仕様がよく似ている。
では、両者にはどのような違いがあるのだろうか?
また、杭ナビシリーズには「LN-1000i」という機種もある。LN-150やLN-160とは、どのような点が異なるのだろうか。
本記事ではLN-150、LN-160、LN-1000iの仕様や特徴を比較し、それぞれの違いを整理していく。
杭ナビは、トプコンの「Layout Navigator」シリーズの測量機である。
自動整準機能や自動追尾機能などを搭載し、杭打ちや墨出し、3次元測量などを効率化できる。
LN-150は「二代目杭ナビ」として登場し、スマートフォンやタブレット端末による操作、超高速レスポンス、杭ナビショベルへの対応などを特徴としている。
一方、LN-160はLN-150の後継機にあたり、連続使用時間の延長や外部電源ポート、高度角の拡大、ICT建機への対応などが図られている。
LN-1000iは、LN-150・LN-160とは異なる特徴を持つモデルである。
カメラやノンプリズム測定、グリーンレーザーポインター、高さ方向補正機能などを搭載し、墨出しを中心とした建築分野にも対応範囲を広げている。
まずは3機種の主な仕様を比較してみよう。
※杭ナビ各カタログ上の仕様・標準構成をもとに整理。※「記載なし」は、カタログ上で当該機能の対応・非対応を確認できないことを示す。
一方で、LN-160では高度角の下方向が−30°から−32°へ広がり、連続使用時間も約5時間から約6時間へ延長されている。さらに、外部電源ポートやICT建機ファミリーへの対応が追加されている。
LN-1000iは、ノンプリズム測定やカメラ、グリーンレーザー、高さ方向補正など、別の方向に機能を広げたモデルといえる。
結論からいえば、LN-160はLN-150の基本性能を踏襲しながら、急勾配への対応や連続使用時間、電源、ICT施工への対応を強化したモデルと考えると分かりやすい。
では、具体的に見ていこう。
まず測定範囲である。LN-150、LN-160ともに、プリズムを使用した測距範囲は0.9~130m。自動追尾可能距離も0.9~130mとなっている。
また、LN-150のカタログには「直径260m、最大傾斜角+55°」の作業エリアが示されている。
したがって、「LN-160になって測定範囲が直径260mに拡大した」と考えるのは正確ではない。
両機種とも直径260mの作業エリアに対応しており、LN-160で変更されたのは主に高度角の下方向である。
LN-150の高度角は、
である。
これに対してLN-160では、
となった。
トプコンのLN-160カタログでも「測定可能範囲が拡大! 急勾配も楽々カバー」と説明されている。
(画像元:LN-160 Layout Navigator WEBサイトより引用)
そのため、LN-160では、傾斜の大きい現場などで測量機の設置位置を検討する際の自由度が高まったと考えられる。
測距精度については、LN-150とLN-160ともに、
とされている。
測角精度も両機種とも5″である。
そのため、
LN-160になって測量精度が大幅に向上したという理解ではない。
基本的な測距・測角性能はLN-150から踏襲されている。
LN-160の違いを考える際には、精度そのものよりも、使える範囲や連続運用、ICT施工への対応といった実用面の進化に注目すると分かりやすい。
両機種の大きな違いの一つが、連続使用時間である。
トプコンはLN-160について、使用時間を従来比120%としている。
現場で長時間使用する場合には、この1時間の差が作業計画やバッテリー交換の回数に影響する可能性がある。
なお、バッテリーの個数については、LN-160で新たに2個になったわけではない。
標準構成品では、LN-150もLN-160もバッテリー(BDC72)が2個含まれている。
もう一つの電源面での違いが、外部電源ポートである。
LN-160は外部電源ポートを装備しており、コンセントなどから給電できる環境では、長時間の連続作業にも対応しやすくなっている。
LN-150は、杭ナビショベルのセンサーとして有償オプションで利用できるとされている。
(画像元:LN-160 Layout Navigator WEBサイトより引用)
一方、LN-160は、杭ナビICT建機ファミリーのセンサーとして対応。ショベル、ドーザー、グレーダーのセンサーとして、有償オプションで利用できるとしている。
つまりLN-160では、測量機としてだけでなく、ICT施工での活用範囲も広がっている。
ここまでの内容を整理すると、次のようになる。
つまり、LN-160はLN-150と基本的な測距・測角性能を共通としながら、急勾配への対応、連続使用時間、外部電源、ICT施工への対応など、現場での使い勝手を高めたモデルと整理できる。
では、LN-1000iはどうだろうか。ここは注意が必要だ。
(画像元:LN-1000i Layout Navigator WEBサイトより引用)
LN-1000iを単純に「LN-160より上位のモデル」と考えるのは適切ではない。
LN-1000iは、LN-150・LN-160とは異なる方向の機能を搭載しているからだ。
LN-1000iの特徴の一つがカメラである。カメラを搭載し、最大8倍のデジタルズームに対応するとしている。
これにより、スマートフォンなどの画面に表示された映像を確認しながら、プリズムの追尾などを行う使い方が可能になる。
現場での視準や墨出し作業を、より視覚的に行えることが特徴だ。
LN-150・LN-160とLN-1000iを比較するうえで、大きな違いとなるのがノンプリズム測定である。
LN-1000iはプリズムを使用しない測距に対応している。
白色面を対象としたノンプリズム測定の範囲を0.9~50mとしている。
ただし、プリズム使用時とノンプリズム使用時では精度やデータ更新レートが異なる。
プリズム使用時の測距精度は、
であるのに対し、ノンプリズム測定では、
となる。
また、距離データの更新レートはプリズム使用時が20Hz、ノンプリズム時が1Hzである。
したがって、「ノンプリズムでもプリズム測定と同じ精度・速度で測れる」という意味ではない。用途や対象物に応じて使い分けることが重要だ。
LN-1000iは、高度角の上方向が+90°までとなっている。
LN-150・LN-160はいずれも+55°なので、上方向の測定範囲には大きな違いがある。
この特徴に、グリーンレーザーポインターや高さ方向補正機能を組み合わせることで、建築現場での高所の墨出しなどにも対応する。
トプコンは公式に、グリーンレーザーと+90°の最大仰角によって、天井への直接的な位置出しが可能になったことを紹介している。
LN-1000iには、視認性の高いグリーンレーザーポインターも搭載されている。
レーザー照準部の光源は520nmのグリーンレーザーで、クラス2レーザーに分類される。
トプコンは公式に、地墨なしで天井へ直接位置出しできることを特徴として紹介している。
LN-1000iには、高さ方向補正機能も搭載されている。
プリズムを直接視準しにくい場所でも、レーザーポインターを使って位置を確認しながら作業できるため、高所での墨出しなどに活用できる。
プリズムが届かない天井で梁中芯の墨出しを行うケースなどで活用できる。
このようにLN-1000iは、土木現場での杭打ち・測量を中心とするLN-150/LN-160とは異なり、建築分野での墨出しなどにも対応範囲を広げたモデルと考えると分かりやすい。
ここまでを整理すると、3機種にはそれぞれ特徴がある。
基本的な杭打ち・墨出し・3次元測量を行う杭ナビとして、必要な機能を備えたモデル。
LN-150の基本性能を踏襲しながら、高度角−32°への拡大、約6時間の連続使用、外部電源ポート、ICT建機ファミリーへの対応などを強化したモデル。
カメラ、ノンプリズム測定、グリーンレーザー、+90°の高度角、高さ方向補正などを搭載し、建築分野を含めた活用範囲を広げたモデル。
つまり、単純に「LN-150よりLN-160が上」「LN-160よりLN-1000iが上」と考えるのではなく、どのような現場で、何を測りたいのかによって選ぶことが重要である。
ここまで、杭ナビ3機種の違いを見てきた。
LN-150やLN-160は、杭打ちや墨出し、3次元測量などを効率化できる測量機であり、LN-1000iはノンプリズム測定やカメラ、グリーンレーザーなどを活用した建築分野での作業にも対応している。
一方、近年は、専用の測量機器を使う方法だけでなく、スマートフォンを活用した測量という選択肢も登場している。

その一つが、オプティムの高精度スマホ測量「OPTiM Geo Scan」である。
OPTiM Geo Scanは、LiDARセンサーを搭載したiPhone ProとGNSSレシーバーから取得した位置情報を組み合わせ、高精度な測量を行うスマホ測量アプリである。

現在は単点計測でミリ単位の測位精度を実現しており、構造物の位置出しや墨出しにも対応している。
また、Geo Scanは「誰でも1人で簡単に」使えることをコンセプトの一つとしており、測量だけでなく、計算・設計・図面作成などへの展開も進めている。

さらに、NETISでは登録番号QS-210050-VEとして、最高評価「VE」を獲得している。
測量機器には、それぞれ得意とする領域がある。
TSや自動追尾TSは、従来から高精度な位置出しや測量に利用されてきた。一方、地上型レーザースキャナー(TLS)は広範囲の3次元形状を取得することを得意としている。

Geo Scanは、こうした既存の測量機器を単純に否定するものではない。
むしろ、「高精度」「導入・操作のしやすさ」「コスト」といった観点で、従来機器とは異なる選択肢を提供するものと考えると分かりやすい。
そしてGeo Scanは、現在、スマホ測量の手軽さとTS・TLS級の高精度を両立する領域を目指している。
測量の目的や必要な精度、現場の広さ、作業者の人数などによって、適した手段は変わる。
杭ナビをはじめとする専用機器と、スマートフォン測量。それぞれの特徴を比較し、自社の現場に合った方法を検討してみてはいかがだろうか。
そのなかでも「LN-150」と「LN-160」は、外観や基本的な仕様がよく似ている。
では、両者にはどのような違いがあるのだろうか?
また、杭ナビシリーズには「LN-1000i」という機種もある。LN-150やLN-160とは、どのような点が異なるのだろうか。
本記事ではLN-150、LN-160、LN-1000iの仕様や特徴を比較し、それぞれの違いを整理していく。
杭ナビ「LN-150」「LN-160」「LN-1000i」とは?
杭ナビは、トプコンの「Layout Navigator」シリーズの測量機である。
自動整準機能や自動追尾機能などを搭載し、杭打ちや墨出し、3次元測量などを効率化できる。
LN-150は「二代目杭ナビ」として登場し、スマートフォンやタブレット端末による操作、超高速レスポンス、杭ナビショベルへの対応などを特徴としている。
一方、LN-160はLN-150の後継機にあたり、連続使用時間の延長や外部電源ポート、高度角の拡大、ICT建機への対応などが図られている。
LN-1000iは、LN-150・LN-160とは異なる特徴を持つモデルである。
カメラやノンプリズム測定、グリーンレーザーポインター、高さ方向補正機能などを搭載し、墨出しを中心とした建築分野にも対応範囲を広げている。
まずは3機種の主な仕様を比較してみよう。
LN-150・LN-160・LN-1000iのスペックを比較
| LN-150 | LN-160 | LN-1000i | |
| 測距範囲 | 0.9~130m | 0.9~130m | 0.9~130m(プリズム)/0.9~50m(ノンプリズム) |
| 高度角 | +55°/−30° | +55°/−32° | +90°/−32° |
| 測距精度(プリズム) | (3.0+2ppm×D)mm | (3.0+2ppm×D)mm | (3.0+2ppm×D)mm |
| 測角精度 | 5″ | 5″ | 5″ |
| 自動追尾可能距離 | 0.9~130m | 0.9~130m | 0.9~130m |
| ノンプリズム測定 | ― | ― | 0.9~50m(白色面) |
| ノンプリズム測定精度 | ― | ― | (5.0+2ppm×D)mm |
| 距離データ更新レート | 20Hz | 20Hz | 20Hz(プリズム)/1Hz(ノンプリズム) |
| 連続使用時間 | 約5時間 | 約6時間 | 約4時間 |
※杭ナビ各カタログ上の仕様・標準構成をもとに整理。※「記載なし」は、カタログ上で当該機能の対応・非対応を確認できないことを示す。
LN-150とLN-160は、測距範囲や測距精度、測角精度などの基本性能が共通している。
一方で、LN-160では高度角の下方向が−30°から−32°へ広がり、連続使用時間も約5時間から約6時間へ延長されている。さらに、外部電源ポートやICT建機ファミリーへの対応が追加されている。
LN-1000iは、ノンプリズム測定やカメラ、グリーンレーザー、高さ方向補正など、別の方向に機能を広げたモデルといえる。
LN-150とLN-160は何が違う?
結論からいえば、LN-160はLN-150の基本性能を踏襲しながら、急勾配への対応や連続使用時間、電源、ICT施工への対応を強化したモデルと考えると分かりやすい。
では、具体的に見ていこう。
測定範囲は同じ「0.9~130m」
まず測定範囲である。LN-150、LN-160ともに、プリズムを使用した測距範囲は0.9~130m。自動追尾可能距離も0.9~130mとなっている。
また、LN-150のカタログには「直径260m、最大傾斜角+55°」の作業エリアが示されている。
したがって、「LN-160になって測定範囲が直径260mに拡大した」と考えるのは正確ではない。
両機種とも直径260mの作業エリアに対応しており、LN-160で変更されたのは主に高度角の下方向である。
LN-160では高度角が−30°から−32°へ
LN-150の高度角は、
- +55°
- −30°
である。
これに対してLN-160では、
- +55°
- −32°
となった。
上方向の+55°は変わらず、下方向の角度範囲が2°広がったことになる。
トプコンのLN-160カタログでも「測定可能範囲が拡大! 急勾配も楽々カバー」と説明されている。
(画像元:LN-160 Layout Navigator WEBサイトより引用)そのため、LN-160では、傾斜の大きい現場などで測量機の設置位置を検討する際の自由度が高まったと考えられる。
測距精度・測角精度は基本的に同じ
測距精度については、LN-150とLN-160ともに、
- (3.0+2ppm×D)mm
とされている。
測角精度も両機種とも5″である。
そのため、
LN-160になって測量精度が大幅に向上したという理解ではない。
基本的な測距・測角性能はLN-150から踏襲されている。
LN-160の違いを考える際には、精度そのものよりも、使える範囲や連続運用、ICT施工への対応といった実用面の進化に注目すると分かりやすい。
LN-160は連続使用時間が約6時間に延長
両機種の大きな違いの一つが、連続使用時間である。
- LN-150:約5時間(20℃の場合)
- LN-160:約6時間
トプコンはLN-160について、使用時間を従来比120%としている。
現場で長時間使用する場合には、この1時間の差が作業計画やバッテリー交換の回数に影響する可能性がある。
なお、バッテリーの個数については、LN-160で新たに2個になったわけではない。
標準構成品では、LN-150もLN-160もバッテリー(BDC72)が2個含まれている。
LN-160には外部電源ポートを搭載
もう一つの電源面での違いが、外部電源ポートである。
LN-160は外部電源ポートを装備しており、コンセントなどから給電できる環境では、長時間の連続作業にも対応しやすくなっている。
ICT施工への対応もLN-160の特徴
LN-150は、杭ナビショベルのセンサーとして有償オプションで利用できるとされている。
(画像元:LN-160 Layout Navigator WEBサイトより引用)一方、LN-160は、杭ナビICT建機ファミリーのセンサーとして対応。ショベル、ドーザー、グレーダーのセンサーとして、有償オプションで利用できるとしている。
つまりLN-160では、測量機としてだけでなく、ICT施工での活用範囲も広がっている。
LN-150とLN-160の違いをまとめると?
ここまでの内容を整理すると、次のようになる。
LN-150
- 直径260mの作業エリア
- 高度角+55°/−30°
- 測距精度(3.0+2ppm×D)mm
- 約5時間の連続使用
- バッテリー2個
- 杭ナビショベル対応
LN-160
- 直径260mの作業エリア
- 高度角+55°/−32°
- 測距精度(3.0+2ppm×D)mm
- 約6時間の連続使用
- バッテリー2個
- 外部電源ポート
- 杭ナビICT建機ファミリー(ショベル、ドーザー、グレーダー)対応
つまり、LN-160はLN-150と基本的な測距・測角性能を共通としながら、急勾配への対応、連続使用時間、外部電源、ICT施工への対応など、現場での使い勝手を高めたモデルと整理できる。
LN-1000iは何が違う?
では、LN-1000iはどうだろうか。ここは注意が必要だ。
(画像元:LN-1000i Layout Navigator WEBサイトより引用)LN-1000iを単純に「LN-160より上位のモデル」と考えるのは適切ではない。
LN-1000iは、LN-150・LN-160とは異なる方向の機能を搭載しているからだ。
カメラを搭載
LN-1000iの特徴の一つがカメラである。カメラを搭載し、最大8倍のデジタルズームに対応するとしている。
これにより、スマートフォンなどの画面に表示された映像を確認しながら、プリズムの追尾などを行う使い方が可能になる。
現場での視準や墨出し作業を、より視覚的に行えることが特徴だ。
ノンプリズム測定に対応
LN-150・LN-160とLN-1000iを比較するうえで、大きな違いとなるのがノンプリズム測定である。
LN-1000iはプリズムを使用しない測距に対応している。
白色面を対象としたノンプリズム測定の範囲を0.9~50mとしている。
ただし、プリズム使用時とノンプリズム使用時では精度やデータ更新レートが異なる。
プリズム使用時の測距精度は、
- (3.0+2ppm×D)mm
であるのに対し、ノンプリズム測定では、
- (5.0+2ppm×D)mm
となる。
また、距離データの更新レートはプリズム使用時が20Hz、ノンプリズム時が1Hzである。
したがって、「ノンプリズムでもプリズム測定と同じ精度・速度で測れる」という意味ではない。用途や対象物に応じて使い分けることが重要だ。
+90°の高度角に対応
LN-1000iは、高度角の上方向が+90°までとなっている。
LN-150・LN-160はいずれも+55°なので、上方向の測定範囲には大きな違いがある。
この特徴に、グリーンレーザーポインターや高さ方向補正機能を組み合わせることで、建築現場での高所の墨出しなどにも対応する。
トプコンは公式に、グリーンレーザーと+90°の最大仰角によって、天井への直接的な位置出しが可能になったことを紹介している。
グリーンレーザーを搭載
LN-1000iには、視認性の高いグリーンレーザーポインターも搭載されている。
レーザー照準部の光源は520nmのグリーンレーザーで、クラス2レーザーに分類される。
トプコンは公式に、地墨なしで天井へ直接位置出しできることを特徴として紹介している。
高さ方向補正にも対応
LN-1000iには、高さ方向補正機能も搭載されている。
プリズムを直接視準しにくい場所でも、レーザーポインターを使って位置を確認しながら作業できるため、高所での墨出しなどに活用できる。
プリズムが届かない天井で梁中芯の墨出しを行うケースなどで活用できる。
このようにLN-1000iは、土木現場での杭打ち・測量を中心とするLN-150/LN-160とは異なり、建築分野での墨出しなどにも対応範囲を広げたモデルと考えると分かりやすい。
おさらい 〜 LN-150・LN-160・LN-1000iはどう選ぶ? 〜
ここまでを整理すると、3機種にはそれぞれ特徴がある。
LN-150
基本的な杭打ち・墨出し・3次元測量を行う杭ナビとして、必要な機能を備えたモデル。
LN-160
LN-150の基本性能を踏襲しながら、高度角−32°への拡大、約6時間の連続使用、外部電源ポート、ICT建機ファミリーへの対応などを強化したモデル。
LN-1000i
カメラ、ノンプリズム測定、グリーンレーザー、+90°の高度角、高さ方向補正などを搭載し、建築分野を含めた活用範囲を広げたモデル。
つまり、単純に「LN-150よりLN-160が上」「LN-160よりLN-1000iが上」と考えるのではなく、どのような現場で、何を測りたいのかによって選ぶことが重要である。
スマホでミリ精度の測量を実現!高精度スマホ測量「OPTiM Geo Scan」
ここまで、杭ナビ3機種の違いを見てきた。
LN-150やLN-160は、杭打ちや墨出し、3次元測量などを効率化できる測量機であり、LN-1000iはノンプリズム測定やカメラ、グリーンレーザーなどを活用した建築分野での作業にも対応している。
一方、近年は、専用の測量機器を使う方法だけでなく、スマートフォンを活用した測量という選択肢も登場している。

その一つが、オプティムの高精度スマホ測量「OPTiM Geo Scan」である。
OPTiM Geo Scanは、LiDARセンサーを搭載したiPhone ProとGNSSレシーバーから取得した位置情報を組み合わせ、高精度な測量を行うスマホ測量アプリである。

現在は単点計測でミリ単位の測位精度を実現しており、構造物の位置出しや墨出しにも対応している。
また、Geo Scanは「誰でも1人で簡単に」使えることをコンセプトの一つとしており、測量だけでなく、計算・設計・図面作成などへの展開も進めている。

さらに、NETISでは登録番号QS-210050-VEとして、最高評価「VE」を獲得している。
TS・TLS・自動追尾TSとGeo Scanの違い
測量機器には、それぞれ得意とする領域がある。
TSや自動追尾TSは、従来から高精度な位置出しや測量に利用されてきた。一方、地上型レーザースキャナー(TLS)は広範囲の3次元形状を取得することを得意としている。

Geo Scanは、こうした既存の測量機器を単純に否定するものではない。
むしろ、「高精度」「導入・操作のしやすさ」「コスト」といった観点で、従来機器とは異なる選択肢を提供するものと考えると分かりやすい。
そしてGeo Scanは、現在、スマホ測量の手軽さとTS・TLS級の高精度を両立する領域を目指している。
測量の目的や必要な精度、現場の広さ、作業者の人数などによって、適した手段は変わる。杭ナビをはじめとする専用機器と、スマートフォン測量。それぞれの特徴を比較し、自社の現場に合った方法を検討してみてはいかがだろうか。
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大人気シリーズ!【いまさら聞けない?】測量のことイチから解説 〜 連載記事一覧 〜
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