地形の形状を点の集合で表現する「点群データ」。地形が複雑であっても記録や再現がしやすいことが特徴で、点群データから作成した3次元(3D)モデルは、施工計画などさまざまな場面で活躍する。
今回は、日本ではじめて本格的に点群データが整備された年代までさかのぼり、その後の発展を見ていく。
日本ではじめて本格的に点群データが整備されたのは1975年のこと。
国土庁(現在の国土交通省 国土政策局)と国土地理院が共同で整備した「国土数値情報」と呼ばれる標高データだった。
このデータをもとに、行政区域、鉄道、道路、河川、土地利用、地形などの情報が整備されていた。
まだコンピュータも普及していない時代にどのように整備したかというと、国土地理院が持つ2万5000分の1スケールの地図をベースとして、そこに250mメッシュを被せ、交わる部分の標高値を全国分すべてデータ化するという膨大な労力を要する方法だった。
1980年代になると、「スーパーミニコンピュータ」(1980年代頃に製造されていたコンピュータの形式のひとつで、小型のコンピュータの中でも非常に高性能なもの)を導入するようになり、点群に座標値を付与し、数値地形図データとして扱うことが可能になった。
それにともなって「解析図化機」や「数値地形図データ編集装置」といった周辺機器も普及しはじめた。
また、取得したデータをディスプレイ上に表示して編集できるようになったため、その後に登場するCADやGISの開発にもつながっている。
1990年代は点群データの発達史において、作業効率が大幅に向上した時代だ。
GPSを始めとするGNSSによる測位技術が普及し、上空の視野さえ確保できれいれば測量できるようになったため、それまでのように点と点の間の視認性を確保する必要がなくなった。
コンピュータのオペレーティングシステムの進化、GISやCADが急速に進化したのも、同じく1990年代のこと。空中写真を大型のスキャナで読み取り、その画像データから自動的に標高データを取得できるようになった。
GPSによる測位技術の進化は、2000年代に入っても加速していく。
例えば、GPSを活用して行われた航空レーザー測量では、当時、約1,000m上空から、1㎡あたり1点か2点の密度で標高データを取得できた。
計測したい場所が樹木に覆われた山間部などでも、レーザー光線は地面まで届くため、地形を再現することが可能になった。
一方では課題もあった。取得したデータをソフトウェアで編集し、位置合わせやノイズ除去の作業を行うのは現在と同じだが、CADを使用して編集した場合、データ量がとても重く、点群データは扱いにくいというイメージが定着していた。
2010年代になると、デジタルカメラで撮影したデータをもとに点群データが作成できるようになり、測量技術者ではない一般の人でも、道具とソフトウェアがあれば点群データを作成できるようになった。
レーザー測量措置は高性能化と小型化が進み、地上設置型、自動車搭載型、ドローンやUAV(無人航空機)搭載型、手持ち型などの選択肢が一気に広がった。
大規模な点群を編集することができるCADソフトウェアに加え、タブレット端末でも快適に点群を閲覧できる環境が整っていき、点群データはより取得しやすく、活用しやすいデータへと発展を続けている。
測量で重視したいのは、タブレットやスマートフォン1つで操作できる手軽さと、土木・建設現場に欠かせない正確さ。
おすすめは、iPhoneがあれば簡単に3Dデータを取得できる土木・建設に特化した測量アプリ「OPTiM Geo Scan」だ。高い精度が求められる土木・建設、インフラの測量現場で、多数のゼネコンや中小規模の建設会社に導入実績がある。
iPhone 12 Pro / Pro MAX以降の機種であれば、誰でも簡単に高精度3次元測量ができる本格的なスマホ測量アプリだ。
OPTiM Geo Scanは、LiDARセンサーを搭載したiPhoneと、GNSSレシーバーが取得した位置情報を組み合わせて測量する。
特徴は、対象をアプリでスキャンするだけという手軽な操作方法。測量の資格や経験がない人でも高精度の測量ができ、長時間の研修を受ける必要もない。
その場ですぐに測量ができるため、常にリアルタイムのデータを取得することが可能だ。
国交省の「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」に準拠しており、起工測量だけでなく、中間出来高測量、出来形測量など多様な工程で利用できるという。
土木・建設、インフラ業界で、手軽で高精度な3次元測量を取り入れるなら、「OPTiM Geo Scan」から試してみてはいかがだろうか。
今回は、日本ではじめて本格的に点群データが整備された年代までさかのぼり、その後の発展を見ていく。
点群データ活用のはじまり
日本ではじめて本格的に点群データが整備されたのは1975年のこと。
国土庁(現在の国土交通省 国土政策局)と国土地理院が共同で整備した「国土数値情報」と呼ばれる標高データだった。
このデータをもとに、行政区域、鉄道、道路、河川、土地利用、地形などの情報が整備されていた。
まだコンピュータも普及していない時代にどのように整備したかというと、国土地理院が持つ2万5000分の1スケールの地図をベースとして、そこに250mメッシュを被せ、交わる部分の標高値を全国分すべてデータ化するという膨大な労力を要する方法だった。
1980年代になると、「スーパーミニコンピュータ」(1980年代頃に製造されていたコンピュータの形式のひとつで、小型のコンピュータの中でも非常に高性能なもの)を導入するようになり、点群に座標値を付与し、数値地形図データとして扱うことが可能になった。
それにともなって「解析図化機」や「数値地形図データ編集装置」といった周辺機器も普及しはじめた。
また、取得したデータをディスプレイ上に表示して編集できるようになったため、その後に登場するCADやGISの開発にもつながっている。
GNSSの技術が急速に普及した1990年代
1990年代は点群データの発達史において、作業効率が大幅に向上した時代だ。
GPSを始めとするGNSSによる測位技術が普及し、上空の視野さえ確保できれいれば測量できるようになったため、それまでのように点と点の間の視認性を確保する必要がなくなった。
コンピュータのオペレーティングシステムの進化、GISやCADが急速に進化したのも、同じく1990年代のこと。空中写真を大型のスキャナで読み取り、その画像データから自動的に標高データを取得できるようになった。
点群データは重い?処理技術の発展途上にあった2000年代
GPSによる測位技術の進化は、2000年代に入っても加速していく。
例えば、GPSを活用して行われた航空レーザー測量では、当時、約1,000m上空から、1㎡あたり1点か2点の密度で標高データを取得できた。
計測したい場所が樹木に覆われた山間部などでも、レーザー光線は地面まで届くため、地形を再現することが可能になった。
一方では課題もあった。取得したデータをソフトウェアで編集し、位置合わせやノイズ除去の作業を行うのは現在と同じだが、CADを使用して編集した場合、データ量がとても重く、点群データは扱いにくいというイメージが定着していた。
測量技術者以外にも点群データが普及した2010年代
2010年代になると、デジタルカメラで撮影したデータをもとに点群データが作成できるようになり、測量技術者ではない一般の人でも、道具とソフトウェアがあれば点群データを作成できるようになった。
レーザー測量措置は高性能化と小型化が進み、地上設置型、自動車搭載型、ドローンやUAV(無人航空機)搭載型、手持ち型などの選択肢が一気に広がった。
大規模な点群を編集することができるCADソフトウェアに加え、タブレット端末でも快適に点群を閲覧できる環境が整っていき、点群データはより取得しやすく、活用しやすいデータへと発展を続けている。
高精度な3次元点群データを手軽に取得できる!土木・建設現場に特化した測量アプリ「OPTiM Geo Scan」。
測量で重視したいのは、タブレットやスマートフォン1つで操作できる手軽さと、土木・建設現場に欠かせない正確さ。
おすすめは、iPhoneがあれば簡単に3Dデータを取得できる土木・建設に特化した測量アプリ「OPTiM Geo Scan」だ。高い精度が求められる土木・建設、インフラの測量現場で、多数のゼネコンや中小規模の建設会社に導入実績がある。
iPhone 12 Pro / Pro MAX以降の機種であれば、誰でも簡単に高精度3次元測量ができる本格的なスマホ測量アプリだ。
OPTiM Geo Scanは、LiDARセンサーを搭載したiPhoneと、GNSSレシーバーが取得した位置情報を組み合わせて測量する。
特徴は、対象をアプリでスキャンするだけという手軽な操作方法。測量の資格や経験がない人でも高精度の測量ができ、長時間の研修を受ける必要もない。
その場ですぐに測量ができるため、常にリアルタイムのデータを取得することが可能だ。
国交省の「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」に準拠しており、起工測量だけでなく、中間出来高測量、出来形測量など多様な工程で利用できるという。
土木・建設、インフラ業界で、手軽で高精度な3次元測量を取り入れるなら、「OPTiM Geo Scan」から試してみてはいかがだろうか。
WRITTEN by
國廣 愛佳
創業支援や地域活性を行う都内のまちづくり会社に勤務後、2019年よりフリーランス。紙面やwebサイトの編集、インタビューやコピーライティングなどの執筆を中心に、ジャンルを問わず活動。四国にある築100年の実家をどう生かすかが長年の悩み。
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