コラム・特集
デジコン編集部 2024.5.10
測量アプリの現在地〜現場で使える?最新事例を紹介

スマホで簡単にGNSS測量&杭打ちができる「Geo Point」が超進化! 〜 測量第3世代 OPTiM Geo Pointで《1人測量》が当たり前の時代に 〜

3次元スマホ測量アプリOPTiM Geo Scan」(以下、Geo Scan)の無料機能のひとつである「OPTiM Geo Point」(GNSS測量と杭打ちが可能)(以下、Geo Point)が大幅に進化した。

そもそもOPTiM Geo Scan は、3次元測量をスマホで手軽なものにすることを目指して開発されてきたが、Geo Scanの機能のひとつである「Geo Point」は、「GNSS測量(XYZの点での測量)」と「杭打ち(任意の位置出し)」が誰でも簡単にできることから、「3次元測量はハードルが高いけど、2次元での測量は馴染みがあるから便利そう」といった事業者の潜在的なニーズを掘り起こし、その使い勝手の良さもあいまって、ユーザーからも支持を集めている機能になっている。


今回、このGeo Point のアップデート内容について、オプティム ゼネラルマネージャー 坂田氏に聞いた。インタビューは土木・建設業界人注目のイベント「建設DX展 東京 2023」(2023年12月実施)のオプティムブースにて行った。

スマホアプリでTSや自動追尾型TSを代替できる時代に


ーー 建設DX展のオプティムブース、連日大盛況ですね。スマホ測量アプリ「OPTiM Geo Scan」の機能のひとつ「Geo Point」が大幅にアップデートされたと聞きました。

坂田:まずGeo Pointが目指すところからお話させてください。ご存知の通り、土木・建設の現場は、大げさではなく、毎日のように測量しているんです。この作業は、地味なんですが、本当に大変なんです。

測量するのにも、人手は二人以上必要ですし、XYZの座標1箇所を測位するだけでも結構な時間がかかってしまうんです……。とはいっても、精度は絶対に求められますから手は抜けません。


最近では施工現場でも、自動追尾型トータルステーションというのが当たり前に使われるようになっていて、この器機を使えば、1人でも測量が可能になりました。

しかし、自動追尾型トータルステーションは専門の測量器機であるため、測量士/測量士補といった専門の資格や高度な知見を持っていないと扱うことが難しいんです。

私たちオプティムは、専門知識がなくても、誰でも簡単に自動追尾型トータルステーションと同様のことができる機能を目指しました。それがOPTiM Geo Pointです。


トータルステーションが「測量第1世代」だとすると、自動追尾型トータルステーションが「測量第2世代」。そして、このGeo Pointでのスマホ測量は「測量第3世代」に当たる測量器機になるというような提示をしています。

進化したGeo Pointは、図面からの位置出しが超ピンポイントで可能


ーー 測量第3世代!測量も新たな時代に突入しているということですね。具体的にGeo Pointのどんな部分が進化したのでしょうか?

坂田:今回のGeo Pointのアップデートによって、任意の場所の位置出しをピンポイントでできるようになりました。

もちろん、スマホの画面内で行えますし専門的な知識は必要ありません。「3次元データを持っていない」「3次元はそもそもハードルが高い」といった事業者様であっても、2次元図面はどの現場でもありますので、「普段使い」できるものになっていると考えます。


また、「図面上にあるこの場所(座標)が、現場のどこにあるのかをピンポイントで知りたい」といった要望に応えるカタチで、定規を装着した新たなプロダクトも制作しました。


使い方としてはまず、「杭打ち機能」で、知りたい(たどり着きたい)場所の近くまで誘導してもらったら、この定規を用いることで、ピンポイントに座標を把握することができるようになります。

少しアナログな方法に感じるかもしれませんが、この定規があるかどうかで精度に大きな差が出ます。


土木、建設、インフラなど、各現場から続々と大きな反響が!


ーー 進化したGeo Pointについて、お客様や業界関係者の反応はいかがですか?

坂田:例えばある大手ゼネコンの方々に進化したGeo Pointを紹介したところ「こういう機能をまっていました!」と言わんばかりの反応をいただきました。

そのゼネコン様ですが、普段、測量はおもに、測量会社に依頼しているそうなのですが、外注しているからといって、外注先の測量会社さんにすべてを任せるわけにはいかないんですよね。


どういうことかというと、測量会社から上がってきた測量のデータが本当に合っているのか、自分たちで確認する作業が発生するんですよね。依頼(ゼネコン)側としては品質を担保・管理する責務がありますからね。

ただ、せっかく外注して効率化を図ろうとしているのに、確認の測量で時間を費やしては、本末転倒になってしまいます。でもやらないわけにはいかないですよね……。



だから長年、トータルステーションで「確認の測量」を行っていたそうなのですが、どんなに測量に慣れている方でも、時間はそれなりにかかってしまうので、この「確認の測量の時間」をどうにか減らしたい……と悩んでいたそうなんです。

で、Geo Scan(Geo Point機能含む)の存在を知って、導入してからは本当にラクになったそうなんです。

確認の測量業務であれば、若手社員や知識がない事務の方などに「ちょっと現場にいって確認の測量をお願いします」などと、気軽に頼めるようになったと言うのです。

ーー 確認のための測量が効率化できるようになったというのは事業者様からすると、かなりありがたいですよね。ちなみに、その他にも反響はありましたか?

坂田:そうですね。丁張りを今まで以上にスピーディにできるようになった」というお声もいただきます。

急な斜面や山間部などの人の立ち入りが困難な場所では、施工はもちろんですが、丁張りの位置を出すのだけでもひと苦労でしたと。でもGeo Pointを活用したことで、その時間を大きく削減できたといったお声を事業者様からいただいています。

今回お話させていただいたGeo Pointは、3次元スマホ測量アプリOPTiM Geo Scanを導入していただければ無料で活用していただけます。



さらに、2次元図化機能「OPTiM Geo Design」も無料で使用できます。さらに、地上型レーザースキャナーの代替となり得る、「OPTiM Geo Scan Advance」も活用していただければ、スマホ1台で測量のすべてを完結できるようになっているんです。

このプラットフォームのことを私たちオプティムでは「Geo Scanエコシステム」と呼んでいますが、ぜひ、測量の新しい時代の到来を、この「Geo Scanエコシステム」で体感していただければと思います。




取材・編集・文:デジコン編集部  / 撮影:砂田 耕希
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デジコン編集部

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