コラム・特集
デジコン編集部 2025.7.23

CSPI-EXPO 2025にて測量アプリ《Geo Scanブース》が大盛況!ミリ単位精度を実現した新機能《Geo Scan Supreme》に熱視線

CONTENTS
  1. 過去最大規模57,362名が来場!世界初ミリ精度のスマホ測量に来場者から大きな反響
  2. 数千万円の専用機器がスマホに!自動認識機能で誰でもミリ精度測量が可能
  3. 国交省の厳格な精度確認試験をクリア!公共工事での正式採用に道筋
  4. 一人で完結する「ワンマン測量」が人手不足を解決へ
  5. 「ついに我々でも高精度測量が可能に」中小企業から歓喜の声、7月サービス開始
  6. まとめ 〜 スマホ測量が地上型レーザースキャナーを超える日が到来、建設DX新時代の幕開け 〜

過去最大規模57,362名が来場!世界初ミリ精度のスマホ測量に来場者から大きな反響


2025年6月18日から21日まで幕張メッセで開催された「第7回 国際 建設・測量CSPI-EXPO 2025」において、株式会社オプティムOPTiM Geo Scanブースは連日大盛況となった。

特に注目を集めたのは、世界初となるミリ単位精度のスマホ測量を実現した「Geo Scan Supreme(ジオ スキャン シュプリーム)」の初公開である。


今回の展示会は、名称に"国際"を冠して初の開催となり、その規模は過去最大となった。

405社が出展、過去最多の2,765ブースが設置され、来場者数4日間で57,362名を記録している。

海外からも49社が参加し、業界の未来を体感できる国内最大級の商談・情報収集の場となったこの展示会において、オプティムブースの集客力は特筆すべきものであった。


会場では、従来の地上型レーザースキャナー(数千万円規模)でなければ不可能とされていたミリ精度測量が、スマートフォンで実現できるという革新的技術に、来場した建設業界関係者から驚嘆の声が上がった。

建設DXi-Constructionなど最新の製品・技術・サービスが一堂に会する中で、スマホ測量という新たなソリューションが業界関係者の強い関心を引きつけた背景には、深刻化する建設業界の課題がある。

数千万円の専用機器がスマホに!自動認識機能で誰でもミリ精度測量が可能


Geo Scan新機能「Geo Scan Supreme」は、国土交通省の定める「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」において、舗装工に準拠しており、スマホ測量アプリとしては世界で初めて、ミリ精度での出来形管理に必要な点群データを誰でも簡単に取得できるようになった。


従来、舗装工事や構造物工事などミリ精度の出来形管理が必要な現場では、コスト面で高額な測量器機やデータ処理のための専用ソフトウェアや高スペックPCが必要だった。

さらに、運用面では専門的な知識・技術が必要で、限られた技術者しか使用できない複雑な操作と長時間の処理時間という課題が存在していた。

Geo Scan Supremeは、これらの課題を根本的に解決する画期的な機能を搭載している。

スマホアプリ上で点群に含まれる「Geo Scan Supreme 専用ターゲット」を自動認識し、位置合わせまで自動処理。高精度な点群生成を実現する。




さらに、スマホ(iPhone)で完結するため、現場で計測結果をリアルタイムに確認でき、従来のような複雑な後処理作業が不要となった。

取得した点群データは数MB(メガバイト)程度で、高額な専用ソフトウェアや高スペックPCが不要だ。

国交省の厳格な精度確認試験をクリア!公共工事での正式採用に道筋


国土交通省が推進するi-Constructionでは、土工事などの工種に続き、舗装工事や構造物工事などの高い測量精度を要する工種においても、ICT活用が拡大している。

国土交通省は、土工におけるICT活用のための基準類拡充を進めており、2016年度(平成28年度)以降、毎年「管理要領(案)」に記載する工種を拡充してきた経緯がある。

「Geo Scan Supreme」は国土交通省が定める「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」の舗装工における精度確認試験に合格している。


これは、従来の高額な地上型レーザースキャナーと同等の測量精度をスマートフォンで実現したことを意味する。

「Geo Scan Supreme」の国土交通省要領準拠は、単なる技術的達成にとどまらず、建設業界全体のデジタル化を加速させる重要な意味を持つ。

一人で完結する「ワンマン測量」が人手不足を解決へ


従来、ICT施工は大手ゼネコンを中心とした限定的な導入にとどまっていたが、Geo Scan Supremeの登場により、中小規模の建設会社でもミリ精度の測量が可能となった。


初期投資の大幅削減(数千万円→スマホアプリ)、専門技術者不要(誰でも操作可能)、現場完結型(高額なPC・ソフト不要)により、導入障壁が大幅に低減されるのだ。

展示会場でも、「ワンマン測量」というキーワードが頻繁に聞かれた。


従来は複数人での作業が必要だった高精度測量が、一人でも実施可能となることで、人手不足に悩む土木・建設、インフラ業界にとって大きなソリューションとなる。

「ついに我々でも高精度測量が可能に」中小企業から歓喜の声、7月サービス開始


展示会場では、従来の常識を覆す「Geo Scan Supreme」の技術力に対して、多くの業界関係者から高い評価が寄せられた。

特に中小建設会社からは「ついに我々でも、気軽に高精度測量が可能になった」という声が多数聞かれた。


「Geo Scan Supreme」は2025年7月より正式に提供を開始しており、業界関係者の期待は高まっている。

利用条件として、Geo Scan年間ライセンス契約、Geo Scan Advance専用ハードウェア購入、Geo Scan Supreme専用ターゲット購入が必要となる。

Geo Scan Supremeの登場は、建設業界におけるデジタル化の新たな段階を示している。

スマホ(iPhone)という身近なデバイスで、従来は専門機器でしか不可能だった高精度測量が実現することで、建設現場のDXは加速度的に進展することが予想される。

ICT活用工事は年々増えており、国直轄土木工事の実施件数は2016年度の584件から2020年度には2,396件に急増、都道府県・政令市においても土工は2017年度の291件から2020年度には1,624件に増加している。


この市場拡大の中で、Geo Scan Supremeのようなアクセシブルな新技術の登場は、さらなる普及拡大を後押しすることは間違いない。

i-Constructionの取り組み開始以降、新技術・ICT対応工種の拡大に伴い、様々な出来形管理要領が策定され、改定も毎年行われてきた。


「Geo Scan Supreme」は、このような技術基準類の整備と歩調を合わせながら、実用的なソリューションを提供する新技術として位置づけられる。

まとめ 〜 スマホ測量が地上型レーザースキャナーを超える日が到来、建設DX新時代の幕開け 〜


CSPI-EXPO 2025におけるOPTiM Geo Scanブースの大盛況は、建設業界がデジタル化に対して強い期待を抱いていることを物語っている。

特にGeo Scan Supremeによるミリ精度スマホ測量の実現は、業界のパラダイムシフトを予感させる画期的な技術革新であった。


国土交通省の要領に準拠した世界初の技術として、中小建設会社でも導入可能なコストパフォーマンスと操作性を両立したGeo Scan Supremeは、建設業界の生産性向上と人手不足解決に向けた強力なソリューションとなることは間違いない。

2025年7月のサービス開始により、建設業界の新時代が始まろうとしている。








取材・編集・文:デジコン編集部(寺門 常幸)/撮影:齋藤 葵
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デジコン編集部

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