コラム・特集
「測量から図化までノンストップ!」 スマホ3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」の無料オプションとして図化機能「OPTiM Geo Design」がリリース!その魅力を徹底解剖!
株式会社オプティムは、同社が開発・販売を手掛けるスマホ3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」の無料オプションとして、図化アプリ「OPTiM Geo Design」を2022年夏にリリースした。
「OPTiM Geo Design」は、GNSS測量などで取得した座標データを結線し、縦横断図・平面図などの図面や検査資料に用いる2次元の図形データを簡単に作成できる機能。
3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」を契約していれば無料で利用できるというのも魅力のひとつだ。
「OPTiM Geo Design」誕生の経緯や活用方法について株式会社オプティム ビジネス統括部 デジタルコンストラクション事業部の西氏(以下、敬称略)に話しをうかがった。
測量から図面作成までにかかる手間やコストを、極限まで省きたい
――まずは「OPTiM Geo Design」の機能や特長について教えてください。
西:3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」のGNSS測量機能「OPTiM Geo Point」で取得した測量データを図面作成に必要な2次元データに加工できるというものです。
―― これまでは、座標データや3次元点群データの測量までしかできませんでした。そのため、スキャン・エックスとの連携で点群データの閲覧、解析、計測などをカバーしていました。今回のアップデートで、測量後の工程である、図面作成の領域にまで踏み込んだということですね?
西:はい。「OPTiM Geo Scan」は3次元の「面」データが、「OPTiM Geo Point」は「点」データが簡単に取れるというのが大きな特長です。
これらで取得したデータを使って図面を描くための図形データを作成し、その図面を使って工事をしていただく、というのが次に目指したゴールです。
「OPTiM Geo Design」を使えば、「OPTiM Geo Point」で取得した「点」の座標データから横断図のような2次元の図を作成するのに必要となる線、四角のポリゴンが簡単に作成できます。
―― OPTiM Geo Designを開発するに至った経緯を教えてください。
西:その前に測量にかかるコストについて少しお話させてください。3次元測量を自社で内製する場合、測量するためには地上型3次元レーザースキャナーであれば導入に約1000万円近くかかります……。
加えて、測量ができる高度な専門技術者の人件費もかかりますので、固定費や初期導入費用が大きな負担になるんです。
また、測量や図面作成を外注する場合であっても、コンサル料に数百万円は必要です……。トータルするととんでもない費用がかかってしまうのが、一般的なんですよね。
―― なるほど……。
西:さらに、測量した3次元点群データを処理するにも、専門ソフトに数百万円かかりますし、ソフトを扱える人件費もかかるわけです。
データ処理を測量会社に外注するとしても、すぐに対応してもらえるとは限りません……。依頼しても、実際に納品してもらえるのは、1ヶ月後なんていうのも珍しくないんですよ。納品までの1ヶ月間、仕方なく工事を止めるケースも多いんです。
―― 測量も図面作成、どちらも課題が山積みなんですね……。
西:そうなんです。また、土木の現場では、設計変更が度々おこります。図面の作成を外注した場合、設計変更のたびに、図面修正費用として追加コストがかかってしまいます。そのため、施主との交渉や赤字リスクが隣り合わせ……。みなさん、とても厳しい条件下で現場を回しているんです。
――確かに機器だけでなく対応できる人材も欠かせません。想像以上にコストがかかるのですね。
西:こうした中で、私たちは「OPTiM Geo Scan」というiPhone/iPadといったLiDAR対応iOSデバイス※を活用して、誰でも簡単に測量を行えるプロダクトを2021年にリリースし、測量機器にかかるコストや技術者を確保する労力や人件費の削減を実現してきました。
しかし、図化や設計などの専門ソフトは、どうしても他のプロダクトを導入していただく必要がありました。
――専門ソフトを導入するためには大きな費用がかかり、それを負担に感じている企業は少なからずあるようですね。
西:先ほども少し申し上げましたが、もっと言えば、専門ソフトを使いこなせる人材も必要ですし、専門ソフトの操作を覚えるための教育コストだってかかるわけです。
また最近は、ドローン測量も一般的になっていますが、2022年度からドローンを飛ばすためには申請が必要になりました。手続きの工程を踏まなければいけない上に、ドローン測量は誰でも簡単に操作できるというものでもありません。
――現場ではさまざまな業務を抱えながら、新しいことを覚えるのはハードルが高いでしょうね。
西: 専門ソフトの導入コストだけでなく、専門ソフトに関する技術者のコストも削減することを目指すのであれば、誰でも簡単に図形データが描ける機能が「OPTiM Geo Scan」内に搭載されていればいいのではないか?そう考え、「OPTiM Geo Design」の実装に至ったわけです。
――具体的に「OPTiM Geo Design」ではどのようなことができますか?
西: 「OPTiM Geo Point」(GNSS測量)で取得した「点」の座標データを読み込み、CSV形式で出力します。
これを「OPTiM Geo Design」に読み込ませるとポイントごとに点が表示されます。点同士を繋ぐことで、ポリゴンや線の2次元図形データがカンタンに作成できます。2次元図形データは「.DXF」という拡張子で出力できるようになります。
このデータをCADソフト等に取り込んで詳細な図面作成を行うという流れになります。
西:操作手順をもう少し詳しく見ていきましょう。「OPTiM Geo Design」の編集画面を開いて、測量データを取り込みます。取り込んだ座標ピンのデータは地図上に表示されます。背景の地図は非表示にしておくことも可能です。
西:画面の左側には機能一覧が並んでいます。一例として「断面図作成」を選択してみましょう。地図上の点を順番に選択すると線でつながっていき、断面図に用いる線データが作成され、出力できます。
西:「多角形作成」では、点を選択していくと四角く囲う図形を描けます。平面図を描く際に必要な図形データとしてご活用いただけます。
西:「OPTiM Geo Design」は使い方を極限までシンプルにしており、平面図や縦横断図が直感的に作成できるようなUIになっています。しかも、「OPTiM Geo Scan」をご契約している方なら無料でお使いいただけるというのも、大きな特長です。
また、最終的な図面というのは仕様が決まっているんです。(例えば、「横断図」といった見出しや「S=1/100」といった縮尺表記等)。そして、最終図面にするためにはCADソフトを使用する必要がありますが、「OPTiM Geo Design」で作成した図であれば、カンタンにCADソフトに取り込めて、図面作成を円滑にできるんです。
――なるほど。確かにやりたいことが直感的に操作できるという印象です。
西:一般的な図化ソフトは機能が豊富に搭載されているため、アイコンやメニューの数も多いですよね。もちろん建設コンサルタント企業などでは多様な機能を大いに活用している方もいます。
西:一方で、縦横断図や検査資料を手軽に作成したいユーザーも少なくありません。しかし、先ほどもお伝えした通り、中小規模の事業者さんにとって、数十万円、数百万円する図化作成ソフトの導入ハードルは高いですよね。そこで私たちは、図面作成を格安、かつ簡単に行えるツールの開発を目指したんです。
―― 今年(2022年)4月に「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」が改訂され、「OPTiM Geo Scan」はそれに準拠しているということで、国交省が認めた測量端末として、ひときわ存在感を強めている気がします。
西:おかげさまで、国交省の要領に準拠したという事実は、私どもにとっても大変嬉しいニュースとなりました。従来の出来形要領ではトータルステーションを用いた計測結果でしか公式には認められていなかったわけですからね。
西:±50mm以内の精度誤差と、その使い勝手の良さが生産性向上につながると、国交省にお墨付きをいただけたことで、起工測量や中間出来高測量、出来形測量といった工程で、正式に利用できる測量ソリューションになりました。
――「スマホ測量」や「モバイル端末測量」はホットワードとして注目度が上がっていますよね。オプティムは2022年5月末に開催の『CSPI-EXPO2022』にも出展されていましたが、「OPTiM Geo Scan」の反響はいかがでしたか?
西:オプティムは1年前(2021)にも出展し、そこが「OPTiM Geo Scan」の初お披露目の場にもなりました。まだ1年しか経っていませんが、当時は、「OPTiM Geo Scan」以外には、スマホ測量ソリューションはなかったと記憶しています。
――そうでしたね。
西:今年はあれから1年以上が経ち、スマホ測量のサービスがいくつか出てきていました。
トータルステーションを用いて行うスマホ測量ソリューションもありましたが、トータルステーションを活用する必要があるため、どうしても専門の測量の知識や技術が伴います。加えて、トータルステーションを現地に設置しなければいけないため、結局、スマホで測量ができても、従来の手間は減らないんですよね。
西:また、「OPTiM Geo Scan」と同じくiPhoneのLiDAR機能を利用したプロダクトが他にもありましたが、他社さんの製品は画像解析による写真測量法を取っていることが多いんです。写真測量法は事前準備も必要ですし、解析やデータ処理に何時間も要してしまいます。
ただ 1年前のCSPI-EXPOと比べると、今年(2022)はLiDAR機能について、来場者の多くの皆さんがすでに概要を理解されているというイメージで、オプティムブースにいらっしゃった方々も「スマホを使ったサービスを現場でどう活用していけばいいでしょうか?」や「他製品と「OPTiM Geo Scan」との違いは?」「費用は?」「具体的な使い方は?」など、お客様の声はより明確に、そして具体的になっていました。
スマホ測量マーケットのニーズの高さと広がりを感じましたし、それは、私たちにとって、とても嬉しいことでもありました。
――この1年で業界における認知が進んでいると感じられたのですね。
西:具体的な目的を持ってそれに見合うものを探しに来られていて、オプティムのブースにも狙いを定めてお越しくださった方が多い印象でしたね。
とはいえ、まだまだこれからという気持ちの方が大きいんですけどね(笑)。新機能の「OPTiM Geo Design」もリリース以降、どんどんレベルアップしていく予定です。
今後、より多くの方に活用してもらい、その利便性の高さを実感していただきたいですね。
【編集部 後記】
「図化専用ソフトは費用が高く、専門知識も必要」というこれまでの概念を大きく覆す「OPTiM Geo Design」。スマホでカンタンに測量できる「OPTiM Geo Scan」の連携ツールとして、またしても画期的な製品がリリースされたというわけだ。
現場の負担をいかに軽減していくのか。そして、土木・建設業界をいかに盛り上げていくかという視点で、オプティムが製品開発を行っていることが、ひしひしと伝わってきた。
「OPTiM Geo Design」は、GNSS測量などで取得した座標データを結線し、縦横断図・平面図などの図面や検査資料に用いる2次元の図形データを簡単に作成できる機能。
3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」を契約していれば無料で利用できるというのも魅力のひとつだ。
「OPTiM Geo Design」誕生の経緯や活用方法について株式会社オプティム ビジネス統括部 デジタルコンストラクション事業部の西氏(以下、敬称略)に話しをうかがった。
測量から図面作成までにかかる手間やコストを、極限まで省きたい
――まずは「OPTiM Geo Design」の機能や特長について教えてください。
西:3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」のGNSS測量機能「OPTiM Geo Point」で取得した測量データを図面作成に必要な2次元データに加工できるというものです。
―― これまでは、座標データや3次元点群データの測量までしかできませんでした。そのため、スキャン・エックスとの連携で点群データの閲覧、解析、計測などをカバーしていました。今回のアップデートで、測量後の工程である、図面作成の領域にまで踏み込んだということですね?
西:はい。「OPTiM Geo Scan」は3次元の「面」データが、「OPTiM Geo Point」は「点」データが簡単に取れるというのが大きな特長です。
これらで取得したデータを使って図面を描くための図形データを作成し、その図面を使って工事をしていただく、というのが次に目指したゴールです。
「OPTiM Geo Design」を使えば、「OPTiM Geo Point」で取得した「点」の座標データから横断図のような2次元の図を作成するのに必要となる線、四角のポリゴンが簡単に作成できます。
―― OPTiM Geo Designを開発するに至った経緯を教えてください。
西:その前に測量にかかるコストについて少しお話させてください。3次元測量を自社で内製する場合、測量するためには地上型3次元レーザースキャナーであれば導入に約1000万円近くかかります……。
加えて、測量ができる高度な専門技術者の人件費もかかりますので、固定費や初期導入費用が大きな負担になるんです。
また、測量や図面作成を外注する場合であっても、コンサル料に数百万円は必要です……。トータルするととんでもない費用がかかってしまうのが、一般的なんですよね。
―― なるほど……。
西:さらに、測量した3次元点群データを処理するにも、専門ソフトに数百万円かかりますし、ソフトを扱える人件費もかかるわけです。
データ処理を測量会社に外注するとしても、すぐに対応してもらえるとは限りません……。依頼しても、実際に納品してもらえるのは、1ヶ月後なんていうのも珍しくないんですよ。納品までの1ヶ月間、仕方なく工事を止めるケースも多いんです。
―― 測量も図面作成、どちらも課題が山積みなんですね……。
西:そうなんです。また、土木の現場では、設計変更が度々おこります。図面の作成を外注した場合、設計変更のたびに、図面修正費用として追加コストがかかってしまいます。そのため、施主との交渉や赤字リスクが隣り合わせ……。みなさん、とても厳しい条件下で現場を回しているんです。
――確かに機器だけでなく対応できる人材も欠かせません。想像以上にコストがかかるのですね。
西:こうした中で、私たちは「OPTiM Geo Scan」というiPhone/iPadといったLiDAR対応iOSデバイス※を活用して、誰でも簡単に測量を行えるプロダクトを2021年にリリースし、測量機器にかかるコストや技術者を確保する労力や人件費の削減を実現してきました。
しかし、図化や設計などの専門ソフトは、どうしても他のプロダクトを導入していただく必要がありました。
――専門ソフトを導入するためには大きな費用がかかり、それを負担に感じている企業は少なからずあるようですね。
西:先ほども少し申し上げましたが、もっと言えば、専門ソフトを使いこなせる人材も必要ですし、専門ソフトの操作を覚えるための教育コストだってかかるわけです。
また最近は、ドローン測量も一般的になっていますが、2022年度からドローンを飛ばすためには申請が必要になりました。手続きの工程を踏まなければいけない上に、ドローン測量は誰でも簡単に操作できるというものでもありません。
――現場ではさまざまな業務を抱えながら、新しいことを覚えるのはハードルが高いでしょうね。
西: 専門ソフトの導入コストだけでなく、専門ソフトに関する技術者のコストも削減することを目指すのであれば、誰でも簡単に図形データが描ける機能が「OPTiM Geo Scan」内に搭載されていればいいのではないか?そう考え、「OPTiM Geo Design」の実装に至ったわけです。
シンプルな機能に絞り、スピーディーに図形データを作成できる
――具体的に「OPTiM Geo Design」ではどのようなことができますか?
西: 「OPTiM Geo Point」(GNSS測量)で取得した「点」の座標データを読み込み、CSV形式で出力します。
これを「OPTiM Geo Design」に読み込ませるとポイントごとに点が表示されます。点同士を繋ぐことで、ポリゴンや線の2次元図形データがカンタンに作成できます。2次元図形データは「.DXF」という拡張子で出力できるようになります。
このデータをCADソフト等に取り込んで詳細な図面作成を行うという流れになります。
西:操作手順をもう少し詳しく見ていきましょう。「OPTiM Geo Design」の編集画面を開いて、測量データを取り込みます。取り込んだ座標ピンのデータは地図上に表示されます。背景の地図は非表示にしておくことも可能です。
西:画面の左側には機能一覧が並んでいます。一例として「断面図作成」を選択してみましょう。地図上の点を順番に選択すると線でつながっていき、断面図に用いる線データが作成され、出力できます。
西:「多角形作成」では、点を選択していくと四角く囲う図形を描けます。平面図を描く際に必要な図形データとしてご活用いただけます。
西:「OPTiM Geo Design」は使い方を極限までシンプルにしており、平面図や縦横断図が直感的に作成できるようなUIになっています。しかも、「OPTiM Geo Scan」をご契約している方なら無料でお使いいただけるというのも、大きな特長です。
また、最終的な図面というのは仕様が決まっているんです。(例えば、「横断図」といった見出しや「S=1/100」といった縮尺表記等)。そして、最終図面にするためにはCADソフトを使用する必要がありますが、「OPTiM Geo Design」で作成した図であれば、カンタンにCADソフトに取り込めて、図面作成を円滑にできるんです。
――なるほど。確かにやりたいことが直感的に操作できるという印象です。
西:一般的な図化ソフトは機能が豊富に搭載されているため、アイコンやメニューの数も多いですよね。もちろん建設コンサルタント企業などでは多様な機能を大いに活用している方もいます。
西:一方で、縦横断図や検査資料を手軽に作成したいユーザーも少なくありません。しかし、先ほどもお伝えした通り、中小規模の事業者さんにとって、数十万円、数百万円する図化作成ソフトの導入ハードルは高いですよね。そこで私たちは、図面作成を格安、かつ簡単に行えるツールの開発を目指したんです。
スマホ測量「OPTiM Geo Scan」を普及させることで、現場のICT化を爆発的に加速させたい
―― 今年(2022年)4月に「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」が改訂され、「OPTiM Geo Scan」はそれに準拠しているということで、国交省が認めた測量端末として、ひときわ存在感を強めている気がします。
西:おかげさまで、国交省の要領に準拠したという事実は、私どもにとっても大変嬉しいニュースとなりました。従来の出来形要領ではトータルステーションを用いた計測結果でしか公式には認められていなかったわけですからね。
西:±50mm以内の精度誤差と、その使い勝手の良さが生産性向上につながると、国交省にお墨付きをいただけたことで、起工測量や中間出来高測量、出来形測量といった工程で、正式に利用できる測量ソリューションになりました。
――「スマホ測量」や「モバイル端末測量」はホットワードとして注目度が上がっていますよね。オプティムは2022年5月末に開催の『CSPI-EXPO2022』にも出展されていましたが、「OPTiM Geo Scan」の反響はいかがでしたか?
西:オプティムは1年前(2021)にも出展し、そこが「OPTiM Geo Scan」の初お披露目の場にもなりました。まだ1年しか経っていませんが、当時は、「OPTiM Geo Scan」以外には、スマホ測量ソリューションはなかったと記憶しています。
――そうでしたね。
西:今年はあれから1年以上が経ち、スマホ測量のサービスがいくつか出てきていました。
トータルステーションを用いて行うスマホ測量ソリューションもありましたが、トータルステーションを活用する必要があるため、どうしても専門の測量の知識や技術が伴います。加えて、トータルステーションを現地に設置しなければいけないため、結局、スマホで測量ができても、従来の手間は減らないんですよね。
西:また、「OPTiM Geo Scan」と同じくiPhoneのLiDAR機能を利用したプロダクトが他にもありましたが、他社さんの製品は画像解析による写真測量法を取っていることが多いんです。写真測量法は事前準備も必要ですし、解析やデータ処理に何時間も要してしまいます。
ただ 1年前のCSPI-EXPOと比べると、今年(2022)はLiDAR機能について、来場者の多くの皆さんがすでに概要を理解されているというイメージで、オプティムブースにいらっしゃった方々も「スマホを使ったサービスを現場でどう活用していけばいいでしょうか?」や「他製品と「OPTiM Geo Scan」との違いは?」「費用は?」「具体的な使い方は?」など、お客様の声はより明確に、そして具体的になっていました。
スマホ測量マーケットのニーズの高さと広がりを感じましたし、それは、私たちにとって、とても嬉しいことでもありました。
――この1年で業界における認知が進んでいると感じられたのですね。
西:具体的な目的を持ってそれに見合うものを探しに来られていて、オプティムのブースにも狙いを定めてお越しくださった方が多い印象でしたね。
とはいえ、まだまだこれからという気持ちの方が大きいんですけどね(笑)。新機能の「OPTiM Geo Design」もリリース以降、どんどんレベルアップしていく予定です。
今後、より多くの方に活用してもらい、その利便性の高さを実感していただきたいですね。
【編集部 後記】
「図化専用ソフトは費用が高く、専門知識も必要」というこれまでの概念を大きく覆す「OPTiM Geo Design」。スマホでカンタンに測量できる「OPTiM Geo Scan」の連携ツールとして、またしても画期的な製品がリリースされたというわけだ。
現場の負担をいかに軽減していくのか。そして、土木・建設業界をいかに盛り上げていくかという視点で、オプティムが製品開発を行っていることが、ひしひしと伝わってきた。
WRITTEN by
三浦 るり
2006年よりライターのキャリアをスタートし、2012年よりフリーに。人材業界でさまざまな業界・分野に触れてきた経験を活かし、幅広くライティングを手掛ける。現在は特に建築や不動産、さらにはDX分野を探究中。
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