コラム・特集
三浦 るり 2026.8.21
大人気シリーズ!【いまさら聞けない?】測量のことイチから解説 〜 連載記事一覧 〜

「丁張り」とは? 〜 ミリ単位の精度が求められる測量に不可欠な作業!〜【測量のことイチから解説】

CONTENTS
  1. 丁張りとは?その目的は?
  2. 丁張りの掛け方と必要な道具とは?
    1. 丁張りに用いる基本的な道具
  3. 丁張りの手順とは?
    1. 丁張りの主な手順
  4. 高精度スマホ測量「OPTiM Geo Scan」なら、面倒な「丁張り」が不要!測量初心者でも、一人でサクサク進む!
測量に関する基礎知識を解説する「測量のことイチから解説」シリーズ、今回は「丁張り(ちょうはり)」を取り上げる。

「丁張り」という名称だけでは、どのようなものかイメージしにくいが、土木造成工事や建築物の出来に大きく関わる工程である。

丁張り(ちょうはり)とは、工事の着手前に、木杭や水糸を用いて、構造物の位置・高さ・方向といった「施工の基準」を現地に示す仮設物を設置する作業のことである。


土木・建設の分野で主に使われる用語で、この作業を行うことを「丁張りを掛ける」という。建築の分野では「遣り方(やりかた)」や「水盛り(みずもり)」と呼ばれることもある。

丁張りは、構造物の仕上がりの精度を左右する、工事の土台となる準備工程だ。

本記事では、丁張りの目的から、掛け方の種類、必要な道具、実際の手順までを、順を追って解説する。

丁張りとは?その目的は?


あらためて、丁張りの目的を整理しよう。

丁張りは、導入文でも触れたように、建築や土木・建設の工事の前段階として、“施工の基準となる仮設物“を造る作業である。

施工の基準には、建築物など構造物の配置、水平方向の高さ、壁や柱の位置といったものがある。

丁張りの作業をあらかじめ行っておくことで、工事に関わる作業者の間で、構造物の大きさや形状のイメージを共有できるようになる。


また、丁張りで位置の基準を決めておくことで、現場を一度離れても施工が再開しやすくなる。

工事の精度と段取りの両面を支える、縁の下の力持ちのような工程といえる。

また、丁張りで位置の基準を決めておくことで、現場を一度離れても施工が再開しやすくなる。

丁張りの掛け方と必要な道具とは?


丁張りには、その用途に応じていくつかの手法がある。

仕上がり面や法肩などの位置と高さを示す「トンボ」、側溝などの設置の際に掘削の邪魔になりにくい「門型丁張」、切土や盛土などの造成に使われる「法丁張」などが代表的だ。

主な種類を整理すると、次のようになる。

種類 特徴・主な用途
トンボ 仕上がり面や法肩などの位置と高さを示す、基本的な丁張り
門型丁張 側溝などの設置時に用いる。門型で、掘削の邪魔になりにくい
法丁張 切土・盛土など、法面のある造成工事に用いる


それぞれの掛け方によって必要な道具は異なるが、基本的には杭を打ち込む木槌、木杭に貫板を打ち付けるための釘とハンマー、そして丁張りに印をつけるためのスプレーを用いる。

また、水平位置や傾斜、直角を調べるための各種計測ツールも欠かせない。

丁張りに用いる基本的な道具


  • 木杭、貫板
  • 水糸
  • スプレー、釘、鋲(ピン)
  • スケール、水平器、スラント、差金
  • ハンマー(釘抜付き)、ノコギリ、木槌

続いて、丁張りの掛け方について、その手順を紹介しよう。

丁張りの手順とは?


続いて、丁張りの掛け方について、その手順を紹介しよう。

丁張りを掛けるには、事前準備として座標計算を行ない、貫板の設置位置などを決めておく必要がある。

その後、現場で測量を行い、設置位置を確認しながら丁張を掛けるという流れになる。

具体的な工程は、次の5ステップだ。


丁張りの主な手順


  1. 測量を行い、高さと位置を確認する:現場で測量を行い、設計図にもとづいて丁張りを設置する高さと位置を確認する。
  2. 木杭を打ち、貫板と筋交いを付ける:木杭が高さ、貫板が水平・垂直の基準となる。筋交いは、杭と貫板を固定する役目を果たす。
  3. 寸法の墨出し・水糸を張る:基礎の出来高を示すしるし(墨出し)を付け、墨に合わせて水糸を張る。これにより、構造物の基礎の形が明らかになる。
  4. 矩出し(かねだし)を行なう:構造物の外周に張った水糸の交点が、直角(矩)になっていることを確認する。
  5. 確認・検査を行なう:高さ・位置・方向に、設計図とのズレがないかを確認する。矩出しを繰り返しながら、微調整を行なう。



高精度スマホ測量「OPTiM Geo Scan」なら、面倒な「丁張り」が不要!測量初心者でも、一人でサクサク進む!


丁張りは、標準的な戸建て住宅の規模であれば、1~2時間程度で終わる。

だが、けしてラクな作業とは言えない。なぜなら、丁張りで示した位置基準が、構造物・建築物の精度に直結するからだ。

特に、測量を行って位置を確認したり、正しく掛けられているか確認したりする場面は、熟練の技術者でも神経を使う。

また、その際にはトータルステーション(TS)などの測量機器を持ち歩き、複数人の人手が必要という負担もある。

そんな手間のかかる丁張り作業だが、近年はICT化により、ラクに高精度の測量が行えるようになっている。

なかでも今、注目したいのが、高精度スマホ測量「OPTiM Geo Scan」だ。

LiDAR搭載のiPhone Proと、衛星測位システムGNSSのレシーバーを組み合わせることで、測量の初心者であっても、1人で高精度な測量が行える。


さらにGeo Scanは、単点計測において「ミリ単位」の測位精度を実現している。

位置のXYZ(水平位置と高さ)を高精度に取得でき、従来は自動追尾トータルステーション等で行っていた構造物の位置出しや墨出しといった業務まで、スマホで対応できるようになった。



その技術力は公的にも認められており、国土交通省の新技術情報提供システムNETISでは、事後評価における最高評価「VE」を獲得している(登録番号:QS-210050-VE)。

公共工事での活用提案が、工事成績評定などの加点対象となり得る点も心強い。

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参考:
https://chansato.com/doboku/finishing-stake/ https://media.suke-dachi.jp/glossary/work-name/finishing-stake/
https://doboku-support.com/%E4%B8%81%E5%BC%B5%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%91%E6%96%B9%EF%BC%81%E3%80%90%E5%BA%A7%E6%A8%99%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E3%82%92%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81%E3%82%8B%E3%80%91

画像元:Shutterstock
WRITTEN by

三浦 るり

2006年よりライターのキャリアをスタートし、2012年よりフリーに。人材業界でさまざまな業界・分野に触れてきた経験を活かし、幅広くライティングを手掛ける。現在は特に建築や不動産、さらにはDX分野を探究中。
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