測量に関する基礎知識を解説する「測量のことイチから解説」シリーズ。
今回は「土方カーブ」について、若手技術者にもわかりやすい視点で紹介する。
「土方カーブ」の活用場面から計算方法のほか、計算不要で美しいカーブを作ることのできるスマホ測量アプリについても解説しているので、ぜひ最後までご覧いただきたい。
土方カーブとは、単曲線の中間点を計算するための計算式のことを指す。土木現場でよく使用されている計算式の敬称で、1/4法カーブとも呼ばれている。
技術者の方にはすでにおなじみの計算方法かもしれないが、現場経験の浅い新人技術者にとっては未知の業界用語だろう。
土方カーブは、主に丁張りを設置する現場で活用されている。
たとえば、縁石をカーブに沿って設置したい場面。
測量をもとに丁張りを行ったが、それだけではカーブがカクカクとして滑らかにならないので、さらに丁張りを増やして曲線を滑らかにしたい。
滑らかにするためにはすでにある丁張りと丁張りの間に、中間点を設置しなくてはならない。そこで活躍するのが「土方カーブ」だ。
上図を参考に、以下の公式で中間点を求めていく。
M2 = M1 ÷ 4
今回は練習問題として、C = 400、R = 500として計算してみよう。
このように、簡単な計算で土方カーブを求めることができた。
さまざまな場面で便利に使える土方カーブは公式さえ覚えてしまえば、暗算でも導き出せる手軽さも魅力のひとつだ。
しかし、机上で計算するのと現場で計算するのとでは、雲泥の差。
本当にあっているだろうか?ダブルチェックを頼みたいが、現場には先輩はいないし、自分が動かなければ丁張り工程が止まってしまう……そんな心細い場面もあるだろう。
そんなとき、ワンマン測量アプリ「OPTiM GeoScan」があれば、誰でも簡単に正確な土方カーブを求めることができる。
OPTiM GeoScanとは、LiDAR機能が搭載されたiOS端末と小型GNSSレシーバーだけで高精度なワンマンスマホ測量アプリだ。
難しい操作はなく、まるで動画を撮影するような手軽さで測量と3次元測量が完了する。
現場経験の浅い新人作業員や、測量知識のないバックオフィススタッフにも任せることができる簡易さが話題となり、続々とシェアを拡大している。
そして、OPTiM GeoScanの無料機能であるGeo Pointが、土方カーブ算出には大活躍する。
面で点群を出すOPTiM GeoScanに対して、任意の地点の座標を「点」で求めることができるというもの。
座標を取得したいポイントにGNSSレシーバーを設置したポールを立てると、即座に座標を取得することができる。
カーブを設置したい場所でGeoPointを使いたい場合は、A・B地点とGeoPoinで探し出した中間点を結べば、美しいカーブを作り出すことができるだろう。
カーブは、中間点が多いほどなめらかに描くことができる。その観点からもICTデバイスの活用もおすすめしたい。
そもそも、OPTiM Geo Scanを使って測量をしている場合、データを確認すれば中間点を確認できるため、Geo Pointを使うまでもない。
もし、現場で即座に中間点を確認したい場合は「杭打ち」機能が最適だろう。
アプリ上で目標地点を登録すると、マップとアラート音で目標地点まで誘導してくれるため正確なポイントを確認することができる。
そしてもう一つおすすめしたいのが、ダブルチェックにGeo Pointを活用するという方法。
先述した計算法で導き出した中間点を、Geo Pointを使って計測するというものだ。
Geo Pointにより正誤を確認することで、「こんなとき先輩がいたら……」という不安を払拭してくれるだろう。
人手不足のため、なかなか新人指導に人員を割けない事業者は少なくない。
現場で経験を積みたい、土木知識を身に着けたい若手技術者も自信を持って現場に立つことができるだろう。
長らく現場で伝えられてきた確かな土木知識・技術を継承していくツールとして、ICTデバイスを活用してみてはいかがだろうか。
今回は「土方カーブ」について、若手技術者にもわかりやすい視点で紹介する。
「土方カーブ」の活用場面から計算方法のほか、計算不要で美しいカーブを作ることのできるスマホ測量アプリについても解説しているので、ぜひ最後までご覧いただきたい。
土方カーブとは?
土方カーブとは、単曲線の中間点を計算するための計算式のことを指す。土木現場でよく使用されている計算式の敬称で、1/4法カーブとも呼ばれている。
技術者の方にはすでにおなじみの計算方法かもしれないが、現場経験の浅い新人技術者にとっては未知の業界用語だろう。
土方カーブ(1/4法カーブ):単曲線の中間点を計算するための計算式
土方カーブはどんな場面で必要になる?
土方カーブは、主に丁張りを設置する現場で活用されている。
たとえば、縁石をカーブに沿って設置したい場面。
測量をもとに丁張りを行ったが、それだけではカーブがカクカクとして滑らかにならないので、さらに丁張りを増やして曲線を滑らかにしたい。
滑らかにするためにはすでにある丁張りと丁張りの間に、中間点を設置しなくてはならない。そこで活躍するのが「土方カーブ」だ。
実際に土方カーブを計算してみよう!
上図を参考に、以下の公式で中間点を求めていく。
土方カーブの公式
M1 = C² ÷ 8 RM2 = M1 ÷ 4
今回は練習問題として、C = 400、R = 500として計算してみよう。
M1 = 160000 ÷ 4000
=40
M2 = 40 ÷ 4
=10
M1=40
M2=10
となる。
=40
M2 = 40 ÷ 4
=10
M1=40
M2=10
となる。
このように、簡単な計算で土方カーブを求めることができた。
手軽さと汎用性が魅力の土方カーブより、さらに簡単な方法も
さまざまな場面で便利に使える土方カーブは公式さえ覚えてしまえば、暗算でも導き出せる手軽さも魅力のひとつだ。
しかし、机上で計算するのと現場で計算するのとでは、雲泥の差。
本当にあっているだろうか?ダブルチェックを頼みたいが、現場には先輩はいないし、自分が動かなければ丁張り工程が止まってしまう……そんな心細い場面もあるだろう。
そんなとき、ワンマン測量アプリ「OPTiM GeoScan」があれば、誰でも簡単に正確な土方カーブを求めることができる。
ワンマン測量アプリ「OPTiM Geo Scan」のGeoPoint機能とは?
OPTiM GeoScanとは、LiDAR機能が搭載されたiOS端末と小型GNSSレシーバーだけで高精度なワンマンスマホ測量アプリだ。
難しい操作はなく、まるで動画を撮影するような手軽さで測量と3次元測量が完了する。
現場経験の浅い新人作業員や、測量知識のないバックオフィススタッフにも任せることができる簡易さが話題となり、続々とシェアを拡大している。
そして、OPTiM GeoScanの無料機能であるGeo Pointが、土方カーブ算出には大活躍する。
面で点群を出すOPTiM GeoScanに対して、任意の地点の座標を「点」で求めることができるというもの。
座標を取得したいポイントにGNSSレシーバーを設置したポールを立てると、即座に座標を取得することができる。
カーブを設置したい場所でGeoPointを使いたい場合は、A・B地点とGeoPoinで探し出した中間点を結べば、美しいカーブを作り出すことができるだろう。
カーブは、中間点が多いほどなめらかに描くことができる。その観点からもICTデバイスの活用もおすすめしたい。
そもそも、OPTiM Geo Scanを使って測量をしている場合、データを確認すれば中間点を確認できるため、Geo Pointを使うまでもない。
もし、現場で即座に中間点を確認したい場合は「杭打ち」機能が最適だろう。
アプリ上で目標地点を登録すると、マップとアラート音で目標地点まで誘導してくれるため正確なポイントを確認することができる。
そしてもう一つおすすめしたいのが、ダブルチェックにGeo Pointを活用するという方法。
先述した計算法で導き出した中間点を、Geo Pointを使って計測するというものだ。
Geo Pointにより正誤を確認することで、「こんなとき先輩がいたら……」という不安を払拭してくれるだろう。
人手不足のため、なかなか新人指導に人員を割けない事業者は少なくない。
現場で経験を積みたい、土木知識を身に着けたい若手技術者も自信を持って現場に立つことができるだろう。
長らく現場で伝えられてきた確かな土木知識・技術を継承していくツールとして、ICTデバイスを活用してみてはいかがだろうか。
WRITTEN by
高橋 奈那
神奈川県生まれのコピーライター。コピーライター事務所アシスタント、広告制作会社を経て、2020年より独立。企画・構成からコピーライティング・取材執筆など、ライティング業務全般を手がける。学校法人や企業の発行する広報誌やオウンドメディアといった、広告主のメッセージをじっくり伝える媒体を得意とする。