コラム・特集
平田 佳子 2024.7.9

GNSSローバーを使ったICT測量とは?【測量のことイチから解説】

CONTENTS
  1. GNSSローバーとは?どう使う?
  2. スマホで簡単に杭打ち&一人測量!「OPTiM Geo Scan」

GNSSローバーとは?どう使う?


衛星測位システム GNSS(Global Navigation Satellite Systemの略。全球測位衛星システム)を用いてリアルタイムで位置を計測できる、GNSSローバー。

ちなみにGNSSとは、米国のGPS、日本の準天頂衛星(QZSS)、ロシアのGLONASS、欧州連合のGalileo等の衛星測位システムの総称だ。

(画像:九州地方整備局 WEBサイトより)

原理的には、空間で位置のわかっている3点(測位衛星)から受信機までの各距離がわかれば、位置座標が特定できる。

受信機(GNSSローバー/レシーバー)を使って移動しながら現場で取得した衛星データと、補正情報を組み合わせて効率よく測量でき、ニコン・トリンブルやトプコン、ライカをはじめとした大手メーカーで作られ、土木・建設業界で広く活用されている。


GNSSローバーの主な種類に、補正情報を取得するために固定の基地局を設置し2つの受信機が必要なRTK(リアルタイムキネティック)と、移動受信機を一台を用いてVRS配信サービス会社と契約し国の基準である電子基準点の観測データを取得するVRS(ネットワーク型RTK)がある。

手間・コスト・通信環境の面ではそれぞれ一長一短があるため、現場の状況にあわせて活用する良いだろう。

より手間が少ないVRSの使い方を見てみよう。

操作は簡単で、コントローラーや専用アプリを入れたタブレット・スマホの画面で位置を確認しながら、計測したい場所に受信機を置いて、座標値を取得していくだけ。取得した座標データを活用して、杭打ちを行うことも可能だ。

(画像:国土地理院WEBサイトより)

これまでは数人で行っていた測量が一人で簡単にでき、従来の測量より作業効率を大きく向上できる。

注意したいのが、GNSS測量においては、GNSSの計測座標を現地の平面直角座標(X,Y,Z)に変換するローカライゼーションが不可欠であること。

GNSS計測機器でGNSS測量値と地上測量の入力値の差を確認し、誤差を補正する作業が必要だ。

測量の機器やシステムがどんどん進化し、新しいGNSSローバー製品がリリースされているため、各メーカーなどの最新情報をチェックしておこう。

スマホで簡単に杭打ち&一人測量!「OPTiM Geo Scan」


より簡単かつスマートに単点測量や杭打ち、3次元測量がしたいなら、スマホ測量アプリ「OPTiM Geo Scan」がおすすめ。

LiDARセンサー搭載のiPhoneとGNSSレシーバーで取得した位置情報を組み合わせて、スマホのアプリでスキャンすれば、高精度な3次元データを取得できる。

(画像:GNSSレシーバー)


GNSS座標と基準点から高精度な3次元点群データを取得する。さらに、GNSS測量や杭打ち機能「OPTiM Geo Point」が無料で使えるメリットも。

測量経験がなくても、位置出しや座標取得などをスピーディーに一人で行えるため、多数の建設会社に導入されている。


OPTiM Geo Scanは現在、費用の半額、最大450万円の補助金が交付されるIT導入補助金制度の対象であるというから、中小規模の建設会社も導入しやすいだろう。

興味がある方はまずは、OPTiMの体験説明会やウェビナーなどに参加してみてはいかがだろうか。




WRITTEN by

平田 佳子

ライター歴15年。幅広い業界の広告・Webのライティングのほか、建設会社の人材採用関連の取材・ライティングも多く手がける。祖父が土木・建設の仕事をしていたため、小さな頃から憧れあり。

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