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デジコン編集部 2023.5.3

大成建設、コンクリート吹付け厚さを「面計測」する技術を開発

大成建設とマック株式会社が、共同開発した切羽(トンネル掘削の先端面)へのコンクリート吹付け厚さ※1をリアルタイム計測する「T-ショットマーカー」※2の機能が拡張。

吹付け作業中にコンクリート厚さを面的にかつ定量的に把握し管理することが可能なシステム「T-ショットマーカー フェイス」を開発した。

山岳トンネルでの切羽へのコンクリート吹付け作業は、吹付けを行うオペレーターが切羽近傍で目視により吹付け厚さを確認しながら施工する定性的な方法で管理されているが、オペレーターにより厚さの確認にばらつきが生じることから定量的な管理が課題とされていた。

(写真左:運転席後方からのレーザー計測機器設置状況/写真右:システムの構成)

そのため、大成建設ではレーザー距離計を複数台用いて吹付け厚さをリアルタイムに計測するシステム「T-ショットマーカー」を開発し運用してきたが、定量的な厚さ管理はレーザーを照射した計測点の範囲に留まり、切羽全体を面として計測できないという課題が残っていた。

(作業中の吹付け厚表示)

そこで同社は、既存システムのレーザー計測機器を変更しデータ処理機能を拡張することで、吹付け作業中にコンクリートの厚さを面的かつ定量的にリアルタイムで計測・管理できるシステムを開発。

〈吹付け厚立体表示(ノイズカット後)(ノイズカットフィルター機能により粉じんなどの影響を除去した点群データ)〉

合わせて、大成建設が施工する複数の道路トンネル(掘削断面積50~100m2、複数の吹付ロボット機種にて運用)で本システムの機能を検証、その有効性が確認された。







参考・画像:大成建設プレスリリース
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デジコン編集部

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