ブルーイノベーション、大阪府富田林市で球体ドローン「ELIOS 3」下水道点検技術検証。府内15自治体関係者が参加

ブルーイノベーションは大阪府富田林市にて、屋内点検用球体ドローン「ELIOS 3（Flyability社製）」を活用した下水道点検技術の検証を実施した。

国土交通省による「老朽下水道の緊急重点調査」を受けた社会的背景のもと、特に硫化水素や流水などにより人力調査が困難な管路において、安全性と効率性を両立する新技術の導入可能性を検証することを目的としたものである。

SLAM技術でGPS未届環境でも安定飛行、高解像度カメラで管内状況を鮮明可視化

当日は府内約15の自治体から行政関係者が参加し、現場における技術の有効性を確認した。

本検証は富田林市内の2種類の閉鎖空間（2200×1800mmのボックスカルバート、Φ1500の管渠）にて実施された。

ELIOS 3はGPSが届かない環境下でも独自のSLAM技術により安定飛行を実現している。


高輝度LEDライトと高解像度カメラにより管内の状況を鮮明に可視化した。

特に合流部における汚泥の堆積状況など、従来把握困難だった箇所もリアルに映像で確認された。

参加者からは「予想以上に映像が鮮明」「飛行が安定しており、安心して見ていられる」といった評価が寄せられている。

さらに取得された点群データは、専用ソフト「Inspector」を用いて解析され、3Dマップ上での映像位置の可視化や、任意ポイントでの距離測定、再解析が可能であることが示された。

映像の記録から使えるデータとしての活用性の高さが確認された。

この技術検証により、従来の人力調査では危険が伴う下水道管路の点検において、ドローンを活用した新たなアプローチの有効性が実証された。