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デジコン編集部 2023.5.3

【西松建設 / 戸田建設 / 奥村組】3社共同開発「データ利活用型ICT土工管理システム」を実現場に適用

西松建設戸田建設奥村組の3社は、共同開発した「データ利活用型ICT 土工管理システム」を複数の実現場に適用した。

「データ利活用型ICT 土工管理システム」は、盛土転圧管理システムで得られる施工履歴データを集約することで、盛土の出来高管理や材料情報のトレーサビリティ管理への利活用を可能にした。


同システムによる施工管理の効率化および高度化の効果を確認するため、同システムを構成する各技術「施工履歴データを活用した土量管理システム」「土砂トレーサビリティ管理システム」を現場に適用し、改良を図りながら有効性を確認した。

土量管理システムは、転圧施工履歴データをクラウドサービス「CIMPHONY Plus(福井コンピュータ)」に集約することで、日々の土量管理を行う。

データ利活用にかかわるデータ処理、クラウドへのアップロード作業を自動化し、職員の手間なくクラウド上で施工管理(土量算出・進捗把握)を行える。

〈盛土材料のトレーサビリティデータ(3次元土工管理図)〉

今回、同技術を「東海太田川駅西土地区画整理事業」など施工中の4現場に適用した結果、転圧施工履歴データの処理およびクラウドへのデータ集約の自動化により、現場職員は日々の施工後にクラウド画面を確認するだけで、施工土量を把握することができることを確認したほか、土量管理システムによる算出土量の精度は空中写真測量と比較して3%以内の差であり、作業時間に関しては99%削減となったことが確認できた。


加えて、土砂トレーサビリティ管理システムは、ダンプトラック搭載のセンサにより「どこの土」を「どの場所」に盛土したのかを記録する。

(改良版センサ)

センサデータと盛土転圧管理システムの施工履歴データを関連付けることで、3次元土工管理図(属性情報の土質情報により色分けされたボクセルモデル)を自動作成し、盛土のトレーサビリティ管理を省力化。

作成される3次元土工管理図には、施工日や土質情報などの属性情報が付与されており、将来の施工履歴の確認等にも活用できる。

同技術を施工中の3現場に適用し、実証を行った結果、盛土材料のトレーサビリティデータを自動的に作成できることを確認した。




参考・画像:西松建設プレスリリース
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デジコン編集部

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