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デジコン編集部 2022.10.31

大林組、建設DXの実証フィールド「インキュベーションスタジアム」を構築!

大林組は、複数台の建設機械の自動・自律運転の連携、超遠隔操作の実現に向けて、開発・実証を行うフィールド「インキュベーションスタジアム」を社内施設内に構築した。

3台の建設機械を、一人のシステム管理者が運用し、盛土工事を実施


土砂のダンプへの積み込み、場内運搬と荷降ろし、敷きならし転圧といった一連の作業を自律運転バックホウ、自律運転キャリアダンプ、自動運転ブルドーザの連携により施工。

連携にあたり、建設機械を遠隔指令・監視できる建機FMSを通じて、遠隔から指令を与えることで制御した。

また、各建設機械の運行履歴データや盛土出来形データを、クラウドへ自動保存しモニタリングをすることで、歩掛データとして定量的に施工の進捗を確認しながら施工計画の最適化を図った。

加えて、自動運転ブルドーザによる転圧回数が色で分けられる「ヒートマップ形式転圧回数確認図」、「走行軌跡図」を自動取得するシステムを開発することで、施工結果を品質管理書類の出来形データとして自動出力するなど施工管理業務の効率化も実現。

超遠隔による監視と運転制御を実施


本実証は、主に施工現場から約450m離れた現場統合管理室から、遠隔指令と監視を行った。

加えて、将来的に遠方の管理拠点から遠隔監視を行うことを想定して、約550km離れた西日本ロボティクスセンター(大阪府枚方市)や、東日本ロボティクスセンター(埼玉県川越市)といった、超遠隔地からも現場統合管理室と同様の指令や、建設機械の操作を実施。

建設機械の遠隔操作、自動・自律運転による施工概要


インキュベーションスタジアムの構築


大林組は、建設機械の遠隔操作や自動・自律化など、ロボティクスコンストラクション構想を実現する諸技術の開発はすでに進めており、今後は、実証を経て現場に適用するというサイクルを繰り返すことで、精錬された技術として磨き上げていく狙いがある。

大林組は、技術開発と現場への早期展開を目的とし、西日本ロボティクスセンターに実証フィールドとして「インキュベーションスタジアム」を構築。

このスタジアムでは、建設機械の遠隔操作や自動・自律運転による工事現場の無人化に向けた実証実験を行い、建設現場での実証試験との両方で一層の建設DX化を推進する。

インキュベーションスタジアム


参考・画像:大林組プレスリリース
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デジコン編集部

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