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デジコン編集部 2022.3.17

エアロセンス、ドローンで複数の砂防ダム点検を実施。LTE通信機能搭載ドローンとしては国内初

エアロセンスと建設技術研究所は、エアロセンスの直離着型固定翼ドローン(VTOL)「エアロボウイング」を使用して、8基の砂防ダムを一度に点検する実証実験を実施した。LTE通信機能を搭載したドローンとしては国内初の試みとなる。


LTE通信機能を搭載したエアロボウイングにより、人による現地点検が不要になるだけでなく、麓などの安全な場所から離着陸を行い、広範囲に点在する砂防ダムを一度に確認することが可能となった。


今回の点検箇所に人が立ち入る場合、通常は1~2日かかるが、本機を使用することで、その飛行時間は10分以下であり、点検時間の大幅な短縮に寄与した。



実証実験の概要


2021年12月10日、国土交通省東北地方整備局管理下の福島県にある吾妻山の中腹において、実施。エアロボウイングを次のように飛行させて、砂防ダムの点検を行った。

  • 飛行概要: 麓近くの荒川遊砂地から離着陸し、8基の砂防ダム上空を飛行し点検
  • 飛行のポイント:水平飛行へ移行後も旋回上昇を組み合わせてて適宜高度を上げながら山奥へ飛行し、見通しのない約5kmに渡る折れ曲がった経路沿いに8基の砂防ダムを点検
  • 飛行経路: 事前に設定したフライトプランに従って自動飛行
  • 砂防ダム確認事項: 砂防ダム内の土砂等の堆積の様子を三次元データで確認

エアロボウイングの特長





最大時速100km・最大航続距離50km。広域調査が可能。

山間部では飛行経路の高低差が大きいことが多く、マルチコプター型ドローンではバッテリーを多く消耗する。エアロボウイングは、水平飛行に移行したのち旋回上昇・旋回下降を利用することで、マルチコプター型ドローンと比べて使用電力を大幅に抑えることが可能。

加えて、エアロボウイングにLTE通信機能を搭載することにより、山間部でも通信が遮られずに安全な飛行・砂防ダムの点検を実現。また、ドローン写真測量として定量的な三次元データも得られるため、1フライトで複数の砂防ダムの土砂堆積割合の正確な数値を出すことが可能に。

エアロセンス:
https://aerosense.co.jp/
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デジコン編集部

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