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AI活用した「最適発破設計システム」、国交省の現場で試行。戸田建設、Rist、演算工房の3社
戸田建設、Rist、演算工房の3社は、山岳トンネルの発破掘削工法として、最適な掘削形状となる発破パターンをAIで算出する「最適発破設計システム(仮称)」を開発した。
合わせて、本システムが「官民研究開発投資拡大プログラム予算(PRISM)」を活用して国土交通省が実施する「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に採択されたことも発表された。
本システムは、従来熟練トンネル技術者が手動で行っていた発破パターンの設定作業を、AIモデルに基づいた最適発破設計システムにより自動化するものだ。
現在、「国土交通省近畿地方整備局の福井河川国道事務所管内」で戸田建設が施工する「大野油坂道路新長野トンネル野尻地区工事」で、最適発破設計システムを試行中で、AI学習用教師データの収集は完了し、システムの実用性を確認している。
今回の試行では、「コンピュータジャンボの1孔あたりの穿孔データ」と「装薬量データ」、および「発破後の地山形状の3次元点群データ」を教師データとするAIモデルを採用した「最適発破設計システム(仮称)」により、最適な発破掘削形状となる穿孔位置や装薬量を自動で算出する。
なお、現場での発破後、ずり搬出開始までの短時間でAIの教師データである地山形状データを取得するために、実際に現場で実績のある演算工房社の「ジープスキャンシステム」を採用している(図2参照)。ジープスキャンシステムは、3Dレーザースキャナと高性能PCを車両に搭載し、迅速な計測と退避が可能な技術だ。
本試行期間において、「コンピュータジャンボによる穿孔データ」、「穿孔毎の装薬量」、「発破後の3次元地山形状」といったパラメータを教師データとして蓄積し、約5,000個(50切羽×100孔/切羽)のデータをAIに学習させた。
本試行期間におけるAIモデル(余掘量の推定)による判定結果は、余掘量誤差率(切羽毎平均)で目標20%に対して15.6%という精度を実現。
また、同モデルを採用した「最適発破設計システム(仮称)」により算出した発破パターンを現場で適用し、得られる成果・課題を今後の開発にフィードバックさせる予定だという。
戸田建設:https://www.toda.co.jp/
合わせて、本システムが「官民研究開発投資拡大プログラム予算(PRISM)」を活用して国土交通省が実施する「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に採択されたことも発表された。
本システムは、従来熟練トンネル技術者が手動で行っていた発破パターンの設定作業を、AIモデルに基づいた最適発破設計システムにより自動化するものだ。
現在、「国土交通省近畿地方整備局の福井河川国道事務所管内」で戸田建設が施工する「大野油坂道路新長野トンネル野尻地区工事」で、最適発破設計システムを試行中で、AI学習用教師データの収集は完了し、システムの実用性を確認している。
今回の試行では、「コンピュータジャンボの1孔あたりの穿孔データ」と「装薬量データ」、および「発破後の地山形状の3次元点群データ」を教師データとするAIモデルを採用した「最適発破設計システム(仮称)」により、最適な発破掘削形状となる穿孔位置や装薬量を自動で算出する。
なお、現場での発破後、ずり搬出開始までの短時間でAIの教師データである地山形状データを取得するために、実際に現場で実績のある演算工房社の「ジープスキャンシステム」を採用している(図2参照)。ジープスキャンシステムは、3Dレーザースキャナと高性能PCを車両に搭載し、迅速な計測と退避が可能な技術だ。
本試行期間において、「コンピュータジャンボによる穿孔データ」、「穿孔毎の装薬量」、「発破後の3次元地山形状」といったパラメータを教師データとして蓄積し、約5,000個(50切羽×100孔/切羽)のデータをAIに学習させた。
本試行期間におけるAIモデル(余掘量の推定)による判定結果は、余掘量誤差率(切羽毎平均)で目標20%に対して15.6%という精度を実現。
また、同モデルを採用した「最適発破設計システム(仮称)」により算出した発破パターンを現場で適用し、得られる成果・課題を今後の開発にフィードバックさせる予定だという。
今回のコンソーシアムに参加するRistの取組については、過去にデジコン でもインタビューを実施している。こちらも合わせてご覧いただきたい。
インタビュー記事:
難度の高い山岳トンネル工事もAIで自動化へ。京セラ系列AIベンチャー「Rist」の挑戦
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難度の高い山岳トンネル工事もAIで自動化へ。京セラ系列AIベンチャー「Rist」の挑戦
戸田建設:https://www.toda.co.jp/
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