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デジコン編集部 2022.2.18

静岡コンサルタント、「働き方改革の支援サービス」導入で、時間外勤務14.4%減、時間生産性を30%向上。社内で改革の機運高まる。

働き方改革コンサルティングを行う「ワーク・ライフバランス株式会社」は、「働き方改革コンサルティング」を「静岡コンサルタント」に提供し、その結果、完成工事高が前年比111%と仕事量が増加するなか、時間外勤務を14.4%減少、時間当たりの生産性を約30%向上させた。

「働き方改革コンサルティング」とは、働き方改革に必要なノウハウを現場に定着させる伴走型のコンサルティングサービスだ。各社員の時間の使い方の可視化や、チームでの課題整理や働き方の見直しを促す「カエル会議」などを行うことで、時間当たりの生産性向上や私生活の充実を実現し、イノベーション創出につなげていくことが特長のサービスだ。


建設コンサルタント業は測量や地質調査、土木設計などの技術専門領域を持ち、年度末に向けて繁忙期を迎えるといった特性があり、長時間労働となる傾向がある。

長年、健康経営に取組み労働時間縮減に取組んできた「静岡コンサルタント」では、2014年から2015年で時間外勤務の約30%削減に成功。しかし、2015年に9名の離職等もあり、業務量が変わらない状況で新たに採用された未習熟な技術職員で応じる必要があり、再び時間外勤務が増加傾向へ転じていた。

「無駄口を聞かず集中して仕事をしろ!」という雰囲気が生まれたことで、さらなる離職を生むという悪循環が発生し、2019年までは月の残業時間が80時間を超える従業員も多く、特定の技術者に仕事が集中する状況があったという。

そこでこの悪循環を断ち切るために、チームごとに働き方の理想と現実のギャップ(=問題点)を見つけ出し解決策を議論する「カエル会議」を実践していった。


「誰かが解決する」のではなく「自分たちで(自分で)解決する」という発想のもと、日々のちょっとした仕事の進め方の改良、情報共有のためのホワイトボードの設置だけではなく、中長期の視座を持ち技術力の向上にも励んでいった。カエル会議内で行われる「付箋ワーク」を導入したことで、全参加者の意見を出し合い、みんなで決める会議へと進化していった。


これらの取組みにより、仕事量(完成工事高)が変わらないなか、月の残業時間が80時間を超える従業員が激減。「変われる、変わっていける、変わらないといけない」といった声が多くの従業員から聞かれるようになり、改革の機運がより向上。

さらに残業時間が減ったことで「帰りやすい雰囲気」が生まれ、職場の雰囲気を大きく左右する管理職のベクトルが揃い、働き方改革の取組みが加速。技術力向上についてはスキルマップを作成することで「どんな経験を」「どんな技術を」身につけると成長できるのか、明確に描くことができるようになっていったという。


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デジコン編集部

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