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デジコン編集部 2025.4.8

センシンロボティクス。社会インフラ特化型の生成AIアプリ「SENSYN CORE Agent」を提供開始

センシンロボティクスは、AIアプリケーション開発プラットフォーム「SENSYN CORE」の新サービスとして、生成AIを活用したアプリケーション「SENSYN CORE Agent」の提供を開始した。社会インフラ分野の専門知識を必要とする業務の自動化・効率化を支援する。

表・数式・図の処理に強化したRAG技術で2,000ページ超の専門資料を学習、建設コンサルで実運用実績


「SENSYN CORE Agent」は、社会インフラ分野における業務効率化を目的に開発された生成AIアプリケーションである。

近年、生成AI技術の進化により企業の業務効率化が加速している中、特に社会インフラ分野では専門知識を必要とする業務や膨大な文書を扱うケースが多い。

しかし、業務に応じた最適なAIの構築には高いハードルがあり、導入が進みにくいという課題があった。

この課題に対応するため、同社のプラットフォーム「SENSYN CORE」を基盤とした「SENSYN CORE Agent」では、多様なユースケースに対応できる機能を実装している。


具体的な機能としては、社内ナレッジや業界標準の情報を学習し専門的な問い合わせに自動で回答する「専門知識に関する回答」、画像解析機能を活用して帳票から必要な情報を自動抽出・変換・転記する「転記作業の自動化」、過去のドキュメントからデータ抽出や転記作業を行いレポートや業務文書の作成を支援する「文書生成の自動化」などが含まれる。

アプリケーションのアーキテクチャには、RAG(Retrieval Augmented Generation)を採用している点も特徴だ。

特に社会インフラ領域で求められる「表・数式・図」の学習・回答精度を強化し、高度なデータ処理能力を実現したという。

すでに自動車製造業界、プラントエンジニアリング業界、建設コンサルティング業界でのPoC(実証実験)や実運用の実績があり、実用性の高さが示されている。


活用事例として、三井共同建設コンサルタントでは、「SENSYN CORE Agent」を活用した専門書を検索するチャットボットを導入している。

同社の設計業務では、膨大な専門資料の中から必要な情報を手作業で検索するのに多くの時間を費やしていたが、約2,000ページを超える土木構造物の専門資料を学習させたAIの導入により、設計に関する専門的な問い合わせに自動で回答できるようになった。

これにより検索時間が削減され、作業効率の向上や業務負担の軽減が実現したとのことだ。

センシンロボティクスは、角川アスキー総合研究所と日本マイクロソフトが開催した生成AIコンテスト「第2回 AI Challenge Day」で「アスキー賞」を受賞するなど、外部からもAI実装技術の高さが評価されている。




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デジコン編集部

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