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デジコン編集部 2024.9.19

Liberaware、北九州市と連携し革新的な港湾桟橋点検技術を開発へ 。ドローンとAIで港湾インフラDXを加速

ドローン技術を活用したインフラ点検のパイオニアであるLiberawareが、北九州市の「企業変革・スタートアップ・グロースサポート事業」に採択された。

同社は、この機会を活用し、港湾桟橋の点検に特化した革新的なドローンシステムの開発に着手する。

この取り組みは、港湾インフラの維持管理におけるDXを大きく前進させる可能性を秘めている。


港湾インフラ点検の課題に挑戦


港湾桟橋の点検は、その特殊な環境ゆえに多くの課題を抱えている。

潮流の影響や狭小な作業空間により、従来の点検方法では十分な調査が困難であった

Liberawareは、これらの課題を解決するため、同社の狭小空間点検ドローン「IBIS2」と
新たに開発する多機能発射台を組み合わせた独自のソリューションを提案している。

AIとドローン技術の融合


Liberawareが開発を進める多機能発射台は、温風ヒーターや無線送受信装置など、港湾環境特有のニーズに対応した機能を備える。

この発射台から「IBIS2」ドローンを運用することで、これまで点検が困難であった桟橋下部の詳細な調査が可能となる。

さらに、AIを活用したデータ解析により、効率的かつ高精度な点検が実現する見込みだ。

北九州市との連携がもたらす可能性


北九州市は、日本有数の港湾都市として知られ、インフラ維持管理の重要性が高い地域である。Liberawareの技術と北九州市の実フィールドが融合することで、実用性の高い点検ソリューションの開発が期待される。

この取り組みは、全国の港湾都市にも適用可能なモデルケースとなる可能性を秘めている。

インフラ維持管理DXの加速


Liberawareの閔弘圭代表取締役は、「本プロジェクトを通じて、インフラ・プラント維持管理のDXを加速させ、安全で持続可能な社会インフラの実現に貢献したい」と意気込みを語る。この取り組みは、単なる点検技術の革新にとどまらず、港湾管理のあり方そのものを変革する可能性を秘めている。

このプロジェクトの成功は、港湾インフラに限らず、建設業界全体のDX推進に大きな影響を与えると予想される。ドローンとAIを組み合わせた点検技術は、橋梁やダム、高層ビルなど、他のインフラ点検にも応用可能だ。建設現場の安全性向上とコスト削減を両立する新たな手法として、業界の注目を集めている。

今後の展望


Liberawareは、北九州市での実証実験を経て、2年以内に実用化を目指している。同社は、この技術を全国の港湾都市に展開し、日本のインフラ維持管理の質を飛躍的に向上させる考えだ。

さらに、海外展開も視野に入れており、グローバルな港湾インフラDXの先駆者となることを目指している。

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デジコン編集部

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