
大林組とKDDIスマートドローンは、Starlinkと自動充電ポート付きドローンを活用し、現場監理業務を削減するシステムを開発し、実証実験を行った。
本実証実験は、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)の「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に採択され、実施しているものだ。
自動充電ポート付きドローンが目視外で自律飛行し、建設現場および既存インフラの巡視、点検、計測、異常検知を自動で行うことができるドローンシステム(以下、本システム)を開発。
本実証は2023年2月に、三重県伊賀市の川上ダムに自動充電ポート付きドローンを設置し、本システムでドローンを自律飛行させることで、ダム建設における現場監理の効率化に資するかを検証した。そしてその結果、現場監理業務を80%削減できることを確認した。

※1バックホール回線:街などのau基地局と、基幹通信網との接続点である最寄りの拠点施設とをつなぐ中継回線のこと
※2CPS(Cyber Physical System):現実世界(フィジカル)で取得したセンサー情報を、ネットワークを介して収集し、コンピュータ上に構築し た仮想空間(サイバー空間)で処理・分析・解析・知識化する技術。また、そこから得られた情報・計算値・推論値を現実世界へ反映させるシステム
この実証結果が高く評価され、2023年6月国土交通省より、技術の導入効果や社会実装の実現性について、最高評価であるA評価を獲得した。
ドローン
(どろーん)
無人航空機のこと。建設現場でも測量などに活用されており、短時間で高精度な空撮ができ、3次元データを取得できる。
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本実証実験は、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM
PRISM
(ぷりずむ)
「Public/Private R&D Investment Strategic Expansion PrograM」の略で、国土交通省による官民研究開発投資拡大プログラムのこと。革新的な技術で採択されたコンソーシアム(企業連合)には経費が支給され、技術開発を後押しする。
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自動充電ポート付きドローンが目視外で自律飛行し、建設現場および既存インフラの巡視、点検、計測、異常検知を自動で行うことができるドローンシステム(以下、本システム)を開発。
本実証は2023年2月に、三重県伊賀市の川上ダムに自動充電ポート付きドローンを設置し、本システムでドローンを自律飛行させることで、ダム建設における現場監理の効率化に資するかを検証した。そしてその結果、現場監理業務を80%削減できることを確認した。
実証実験の概要

- KDDI株式会社が提供する、Starlinkをバックホール回線(※1)としたauエリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」による通信環境の整備
- 自動充電ポート付きドローンによる、定期的な監視・測量フライトの実施
- 地震発生時を想定した、自動充電ポート付きドローンによるダムおよび貯水池の状況把握
- 撮影した写真を基にした3次元点群モデルの生成と大林組が活用するCPS(Cyber Physical System)(※2)での管理
- 撮影した画像のAI画像判定による建設現場の進捗状況判定AI(えーあい)「artificial intelligence」の略で、人工知能のこと。コンピュータなどによって、人間の脳と同じような知的作業や判断ができるようにしたものをさす。人間の言語の理解や論理的な推論、経験学習などができるコンピュータプログラムなどのことを指す。
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※1バックホール回線:街などのau基地局と、基幹通信網との接続点である最寄りの拠点施設とをつなぐ中継回線のこと
※2CPS(Cyber Physical System):現実世界(フィジカル)で取得したセンサー情報を、ネットワークを介して収集し、コンピュータ上に構築し た仮想空間(サイバー空間)で処理・分析・解析・知識化する技術。また、そこから得られた情報・計算値・推論値を現実世界へ反映させるシステム
この実証結果が高く評価され、2023年6月国土交通省より、技術の導入効果や社会実装の実現性について、最高評価であるA評価を獲得した。
参考・画像元:大林組プレスリリース
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