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デジコン編集部 2025.2.10

奥村組、台湾のシールドマシンを大阪から遠隔操作。1秒以内の応答でトンネル掘削に成功

奥村組と奥村機械製作は、台湾・新竹市のシールド工事において、約1,800km離れた大阪市のオフィスからシールドマシンの遠隔操作に成功したと発表した。

インターネット経由の遠隔操作で熟練オペレーター不足を解消


シールドマシンによるトンネル掘削は、これまで専門知識を持つオペレーターが現場で操作する必要があった。

日本と台湾では技能労働者の高齢化や入職者減少により、熟練オペレーターの確保が課題となっている。

今回開発されたシステムは、インターネット経由でシールドマシンの制御用コンピューターに接続し、遠隔地からの運転を可能にした。

実証実験では、台湾科学園区発注の宝山シールド工事において、φ4,530mmのシールドマシンを大阪から遠隔操作し、操作信号の遅延が1秒以内という高速な応答を実現した。

掘削機構、推進機構、排土機構といった主要な施工装備の操作が問題なく行えることを確認している。

通信遮断時の試験では、復旧後にシステムが自動的に再接続し、遠隔操作が速やかに再開できることも実証された。

両社は今後、台湾での4件のシールド工事(総延長27km)や国内工事への導入を進めるとともに、遠隔での技術指導体制を整備し、オペレーター育成にも活用する方針である。


参考・画像元:株式会社奥村組プレスリリースより
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デジコン編集部

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