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デジコン編集部 2023.12.22

日立、「原発」をメタバース化!現場データの収集技術や生成AIを活用

日立は、同社が開発する「現場拡張メタバースを、日立GEニュークリア・エナジーと日立プラントコンストラクションと連携し、両社内で実施された原子力発電所の実寸大模型(モックアップ)の移設工事に適用した。

「現場拡張メタバース」は、従来、物理的な実態の制約によって、その場にいる作業員にしか把握できなかった現場状況を、仮想空間上に拡張し、遠隔地にいる関係者にも直感的な形で現場を見える化する技術だ。

この技術は、作業着型センサやスマホアプリを用いて、データ取得位置を自動で特定し、位置情報をはじめとする5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように)情報を付与した形で、現場のヒトやモノに関する画像・映像・文書・音声・IoTデータなど多様な種類のデータを容易に効率的に収集する。


さらに、収集した大量のデータをAIで解析、メタバース空間で、5W1H情報やデータの種類に関するキーワードを用いて所望のデータに迅速にアクセスする技術や、生成AIを用いて多様なデータの中から必要な情報を対話形式で抽出する。

高額な機材や特殊機器を必要とせず、所有するノートPCやスマホから、メタバース空間にアクセスしたり、そこに蓄積されたデータを閲覧できるのもポイントだ。

今回の原子力発電所の実寸大模型(モックアップ)の移設工事においては、「現場拡張メタバース」を活用したことで、遠隔地から現場の情報共有や、それにもとずく合意形成が可能になることを確認。

これにより、タイムリーな図面の発行や、現場の実態に合わせた計画立案が可能となり、異なる部署間での認識齟齬に起因する工事の手戻りや他作業の完了待ちの低減など、業務効率向上に有効であることを確認したという。



参考・画像元:日立製作所プレスリリース
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デジコン編集部

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