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デジコン編集部 2025.4.7

長岡技術科学大学。除雪車や足場組立のVR安全教育ツールを一般公開

長岡技術科学大学は「除雪足場メタバースプロジェクト(JAMP)」で開発した安全教育コンテンツの新バージョンを一般公開した。PCからアクセス可能なゲーム形式の学習ツールで、除雪作業や足場組立の安全知識を楽しく学べる環境を提供する。

ゲーム感覚で学ぶ建設・除雪の安全技術、人材不足解消の入口としても期待


JAMPは文部科学省の「国立大学経営改革促進事業」における「メタバースの活用と技科大リソースマネジメントによる研究教育システムの価値向上と財政基盤の拡大」の一環として誕生したプロジェクトである。

今回一般公開されたコンテンツは計4種類で、除雪作業関連の「始業点検教育ツール」「始業点検支援ツール」「除雪作業ゲームLite」と、足場作業関連の「足場組立作業ゲームLite」「足場組立作業ゲーム」が含まれる。


これらのコンテンツは一般のPCから利用可能で、自宅にいながらバーチャル空間で除雪車の操作や足場の組立作業を体験できる。

また長岡技術科学大学には常設の足場や除雪車も用意されており、バーチャル学習と実物見学を組み合わせた学習環境も整備している。

開発の背景には、建設業界や除雪作業現場における人手不足や高齢化という社会課題がある。

これらの職種は専門的な技術や安全知識が必要とされるが、従来の教育方法では若い世代への訴求力に限界があった。

JAMPはゲーム感覚で楽しく学べる環境を提供することで、若年層を含む幅広い層に除雪や建設作業への興味関心を喚起し、将来的な人材育成にもつなげることを目指している。

VR(バーチャルリアリティ)やメタバース技術を教育に活用する取り組みは近年増加傾向にあるが、除雪作業や足場組立という専門的な領域に特化したコンテンツの一般公開は珍しく、地域特性を活かした取り組みとして注目される。

特に豪雪地帯である新潟県の地域課題解決にも直結しており、産学連携による地域貢献の新たなモデルケースともいえる。

 
 
 
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