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デジコン編集部 2023.9.27

建設用3Dプリンタ「Polyuse」とテトラポッドの「不動テトラ」が共同研究を開始!

国内最多の施工事例をもつ国産建設用3DプリンタスタートアップPolyuse(ポリウス)」は、「テトラポッド」に代表される消波根固ブロックなどを手掛ける不動テトラと共同研究契約を締結したことを発表した。

すでに、事前検証として建設用3Dプリンタを活用したテトラポッド0.5t型相当の造形物の作製に成功している。

建設業界では従来から叫ばれている建設業従事者不足、特にコンクリート製品を作製する型枠工不足は深刻であり、2012年時点で45歳以上が6割超を占める環境(出典:日本型枠工事業協会)となっている。

加えて、施工現場だけでなく、プレキャスト製品を作製する二次製品メーカーにおいても同様に省人化を求める声が大きくなっている。

建設用3Dプリンタによるテトラポッド0.5t型造形物の造形成果


今回実施したテトラポッドの造形は従来の型枠を配置し、その上から造形を実施することでテトラポッドの造形を実施。

本造形方法により非平滑面に対する造形が可能であること、鋼製型枠を活用した形状生成方法の可能性などに関して並行して実験検証を行うことができたという。

Polyuseが手掛ける建設用3Dプリンタは国内の建設用3Dプリンタ市場において国内で最も活用され、最多の施工事例を保有しており、全国の施工会社様やプレキャスト二次製品メーカー様と共同で本年度内には国内ほぼ全域での施工を計画している。



今後、全国エリアでの建設現場と職人の方々との需給バランスを維持していくためにも建設用3Dプリンタによる施工構造物への適応範囲拡大や印刷された構造物の新たな利用開発を目指していくという。

他方、不動テトラ社はコンクリートブロックに関する事業において、働き方改革や生産性向上を目的としたDX、ICTを推進しており、また、低炭素材料の利用促進やブルーカーボンとなる海藻類の着生量増大等の環境課題にも積極的だ。

これらの実現のため、建設用3Dプリンタの持つ可能性についてかねてより検討していたといい、両者による研究開発を通じ、建設用3Dプリンタによる様々な用途や新たな製品への展開を研究することを狙い、不動テトラとポリウスにて共同研究を開始し、両社の最初の取り組みとして建設用3Dプリンタによるテトラポッド0.5t型造形物の造形を実施した。

今後海洋環境における性能評価および環境共生機能効果検証を実施し、施工の省人化に加え、海藻類の着生促進効果によるCO2 吸収・固定量増加を図っていく。



参考・画像元:ポリウスプレスリリース
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デジコン編集部

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