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デジコン編集部 2025.5.19

飛騨市がハイパーカミオカンデ地下空洞掘削完了記念見学会を開催。直径69m×高さ94mの超巨大空間を一般公開

岐阜県飛騨市は、神岡町の地下600メートルに建設中の素粒子観測装置「ハイパーカミオカンデ」の地下空洞掘削完了を記念した一般見学会の参加者募集を開始した。水槽建設後は二度と見ることのできない巨大空間を6月29日に限定公開する。

宇宙素粒子研究の世界最先端施設がついに姿を現す。全国から600名を無料招待


ハイパーカミオカンデ計画は、東京大学と高エネルギー加速器研究機構を中核機関とする国際共同研究プロジェクトである。

現行のスーパーカミオカンデを凌駕する巨大水タンクと超高感度光センサーからなる超大型地下ニュートリノ観測装置を建設中で、J-PARC加速器ニュートリノビームの高度化と合わせて最先端の素粒子物理学研究を推進する。

(画像提供:東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設)

この装置により、ニュートリノのCP対称性の破れ(ニュートリノ・反ニュートリノの性質の違い)の発見や超新星爆発ニュートリノの観測、陽子崩壊の発見などを通して、宇宙の進化史や素粒子の統一理論の解明を目指している。

今回公開される地下空洞は、直径69メートル、高さ94メートルという超巨大なもので、一般的な高層マンション30階建て相当の高さがある。

この巨大空洞内に水タンクが建設されると、二度と人の目に触れることはなくなるため、唯一無二の見学機会となる。


見学会は2025年6月29日に開催され、全国枠300名、飛騨市枠300名の合計600名を無料で招待する。

応募は東京大学宇宙線研究所附属神岡宇宙素粒子研究施設のホームページから可能で、応募多数の場合は抽選となる。

対象は6歳以上で、未成年の方は保護者同伴が必要となっている。

グループでの応募は1グループ5名までで、代表者は18歳以上である必要がある。

見学コースは神岡町公民館に集合後、ハイパーカミオカンデ紹介ビデオを視聴し、シャトルバスで地下空洞へ移動する。

空洞見学・説明は約1時間で、その後シャトルバスで神岡町公民館に戻るという流れになっている。

シャトルバスは1便あたり50名定員で、申込時に希望の便を選択する仕組みとなっている。

申込みウェブフォームはこちら




参考・画像元:岐阜県飛騨市プレスリリースより
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デジコン編集部

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