コラム・特集
デジコン編集部 2025.2.17

国交省、設計業務委託の技術者単価を全職種で引き上げ。13年連続の上昇で最高値を更新

国土交通省は、2025年3月から適用する設計業務委託等技術者単価について、全職種平均で前年度比5.7%増となる49,570円に引き上げると発表した。

設計から測量まで20職種で単価を改定




設計業務では、最高位の主任技術者が88,600円理事・技師長が77,500円など、7つの職階で構成される。

測量業務測量主任技師が60,600円測量技師が52,300円など5職種の体系となっている。

航空・船舶関係では操縦士が56,300円地質調査では地質調査技師が56,000円基準とする。

職種別の伸び率に特徴


測量業務前年度比9.3%増と最も高い上昇率を示し、平均43,520円となった。

設計業務は5.2%増の平均59,643円、地質調査業務は6.2%増の平均44,633円と堅調な伸びを記録した。

航空・船舶関係業務も3.2%増の平均44,480円となり、全職種で上昇傾向が継続している。

単価構成と適用範囲を明確化


技術者単価基本給相当額を基準に、役職・資格・通勤などの諸手当賞与相当額、各種保険料等の事業主負担額を加算して設定される。

時間外勤務手当や休日深夜勤務の割増賃金、通常の作業条件を超えた労働に対する手当は含まれない。

この単価は国土交通省が発注する公共事業の設計業務委託等の積算に用いられる全国一律の基準で、外注契約における技術者への支払い賃金を拘束するものではない。

過去10年の推移と今後の展望


2015年度から2024年度までの10年間で、毎年3%から5%台の安定した上昇を続けている。

特に2024年度は5.5%増、2025年度は5.7%増と、上昇率が高まる傾向を示している。

2012年度と比較すると58.6%の上昇となり、技術者の処遇改善が着実に進んでいることを示している。


参考・画像元:国土交通省プレスリリースより
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デジコン編集部

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