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デジコン編集部 2025.7.17

NTT-AT、水系遮熱塗料「サーフクールW」販売開始。有機溶剤ほぼ不使用で輸送・保管制約を解消

NTTアドバンステクノロジ(東京都新宿区)は、遮熱塗料「サーフクール」シリーズに水系の「サーフクールW」をラインナップに加え販売を開始した。

電力削減や屋外設備の長寿命化を目的とし、工場屋根や通信局舎、制御盤などを中心に幅広い設備での採用を見込んでいる。

消防法・航空法制約なしでグローバル市場展開も可能、標準色36色を用意


一般的な塗料の塗装面に太陽光に含まれる赤外線が当たると熱に変わりやすく、特に夏期は塗膜表面や建物内部の温度上昇が大きくなる問題がある。

これにより空調機の電力消費量の増大や、電子機器の故障リスクが高まるなどの課題が生じている。

サーフクールは赤外線を高効率で反射する特殊な材料を含有させた遮熱塗料で、温度上昇を抑えることができる。

可視光域の反射率は一般的な塗料と大きな差はないため、見た目を変えることなくサーフクールに塗り替えることが可能である。

従来の弱溶剤系「サーフクールS-Ⅱ」は金属腐食にも強い下塗材を使用し、工場屋根や通信局舎、制御盤など幅広い設備に採用されてきた。

しかし有機溶剤を一定量含むため、施工・輸送・保管に一定の制約があった。

今回販売開始した「サーフクールW」は有機溶剤をほとんど含まない水系品のため、消防法や航空法で取扱いの制約を受けず、保管や輸送がしやすくなった。

従来の遮熱塗料と比べて有機溶剤特有の刺激臭がほとんどないため、有機溶剤の利用が困難であった住宅地や有機溶剤を嫌う環境でも遮熱塗料を利用できるようになる。

(サーフクールS-Ⅱ塗装部分。サーフクールを塗装したボックスの方が温度が低くなっている)


消防法や航空法で定められた危険物に該当しないため、輸送費が課題であったグローバル市場にも適用しやすくなった。

下塗材にはエポキシ系塗料を使用し、太陽光による熱上昇だけでなく金属腐食からも設備を守る。

樹脂にも塗装可能で、標準色は36色を用意しており、周囲環境に配慮した塗装が可能である。





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デジコン編集部

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