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デジコン編集部 2023.12.11

鹿島、複数の生コン工場で発生した「戻りコン」から再生セメント「Cem R3®」を製造する体制構築

鹿島は、神奈川県内の複数の生コン工場で発生した戻りコンから、スラッジ※1再生セメント「Cem R3」を製造する体制を構築したと発表した。

さらに、その「Cem R3」を用いた環境配慮型コンクリート「エコクリートR3」(アールスリー)※2を、鹿島が神奈川県横浜市内で建設を進めている共同住宅の柱・梁・床に採用した。
(採用箇所)


※1:戻りコンの洗浄排水から骨材を取り除いて回収したセメント分を多量に含む水を脱水したもの※2:2012年度から環境省の環境研究総合推進費(3J153001)による研究助成を受け、鹿島、三和石産、東海大学の3者で共同開発


「エコクリートR3」は、製造工程で大量のCO2を発生するセメントの代わりに、戻りコンから骨材を取り除いた後、脱水・粉砕して製造するスラッジ再生セメント「Cem R3」を、原材料として利用する。

これまで「Cem R3」は、三和石産株式会社の藤沢工場で発生する戻りコンを対象に同工場でのみ製造していた。

今回、三和石産が川崎市臨海部に保有する工場に「Cem R3」の新たな製造拠点を立ち上げ、複数の生コン工場で発生した戻りコンを収集して「Cem R3」を製造する体制を構築。

新体制では、周辺の生コン工場で発生する最大7工場分程度の戻りコンの処理に対応できるため、「Cem R3」の製造能力が従来の約7倍程度に向上する。

また、戻りコンの受入条件の設定、製造時の品質管理により品質を確保することで、「エコクリートR3」は一般財団法人日本建築総合試験所の技術性能証明(GBRC材料証明 第16-10号 改3)を、各生コン工場では生コンJIS認証を取得している。


参考・画像元:鹿島建設プレスリリース
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デジコン編集部

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