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デジコン編集部 2023.4.6

鹿島、大量資材のトレーサビリティ管理を可能にする「Kトレース」開発

鹿島は、建設現場で大量に扱う建設資材の個別情報(※認識番号、寸法、重量、写真等)の情報 をWEB上に登録し、GNSSで取得した位置情報と紐付けることで、大量の資材の位置情報を瞬時に把握できるシステム「Kトレース」を開発した。

そして、今回「Kトレース」を鹿島が香川県丸亀市で施工中の「丸亀城石垣崩落復旧整備事業」(2018年の台風で崩落した石垣の復旧工事)における石材管理に採用。

本整備事業では、10,000個以上の石材を同市内の3箇所の仮置き場で保管・管理する必要があるが「Kトレース」を用いることで大量の石材を簡易・迅速・正確に一元管理できることが実証された。

丸亀城で10,000個以上の石材の位置情報を瞬時に把握できることを実証


建設現場では、大量の資材を仮置き場に保管し、適宜抽出して使用する場面がある。

その際、仮置き場においては、類似した資材が多数存在する、また、資材を置く順番と使用する順番が異なる等、使用資材の選定間違いが発生し易いという問題があった。

その対策として、各資材の認識番号等の個別情報と位置情報を仮置きの際に記録・保存する方法等が実施されているが、これを手作業で行う場合、人為的な間違いが発生する懸念がありま、加えて、記録作業や資材を抽出する作業に多大な労力と時間を要することも課題だった。

(仮置き場で石材の測位をする様子)
《Kトレースの画面(スマートフォン画面) 左が石材検索画面、右が検索結果画面(緑のマークが自分の位置、青いマークが検索した石材の位置、タップにより認識番号を表示)》

本整備事業に「Kトレース」を採用した結果、広大な仮置き場においても、大量の資材の中から目的の資材を瞬時かつ正確に検索し、石垣復旧に必要な石材を最小限の時間で抽出できることを確認。

また、「Kトレース」の採用で、誤った石材の抽出による手戻り作業を防止できるため、工程の遅延を回避することにもつながったという。


参考・画像元:鹿島建設プレスリリース
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デジコン編集部

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