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デジコン編集部 2025.7.14

東急建設とタグチ工業が「ベルトコンベヤ土量管理システム」試験導入開始。LiDARでズリ量計測しクラッシャー自動制御で監視員省人化

東急建設とタグチ工業は、トンネル工事の生産性と安全性の向上、省人化に向けたベルトコンベヤ土量管理システムを開発し、国土交通省近畿地方整備局発注の有田海南道路1号トンネル(和歌山県有田市~海南市)で試験導入を開始した。

測域センサ(LiDAR)でベルトコンベヤ上のズリ量を計測し、最適なクラッシャーのフィーダー振動数を自動制御することで省人化と生産性向上を実現する。

連続ベルトコンベヤ停止時間削減と切羽周辺作業員配置整理でCO2排出量削減効果も期待


トンネル工事での掘削時に発生する岩片や土砂などの岩石、いわゆる「ズリ」の搬出方法の一つとして、連続ベルトコンベヤが用いられている。

しかしズリの搬出状況によっては設備の損傷や作業効率の低下が発生することがあるため、ズリを連続ベルトコンベヤに供給するクラッシャーには監視員が配置されている。

ズリ搬出に関する省人化や作業員の安全確保などを目的としたシステムの開発が望まれていた状況である。

またズリ搬出にダンプを使わないことによるCO2排出量の削減効果も期待できる。



本システムはベルトコンベヤ上のズリの量を測域センサ(LiDAR)で計測し、システムでの解析結果を基に、最適なクラッシャーのフィーダー振動数を自動制御することで、ズリの量に応じたベルトコンベヤへの供給量調整を行う。

連続ベルトコンベヤの停止時間削減による生産性向上、クラッシャー監視員の省人化、切羽周辺の作業員の配置整理による安全性向上が期待できる。

さらに計測したズリ量のデータは指定した間隔でシステムに保存されるため、トンネル掘削の土量管理にも活用することも可能である。




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デジコン編集部

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