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デジコン編集部 2025.9.11

鹿島、現場状況を3次元でリアルタイム見える化するシステム開発。日立産業制御ソリューションズと共同で画像と点群データ合成

鹿島は日立産業制御ソリューションズと共同で、現場状況の3次元モデルをリアルタイムで更新・確認できるシステム「リアルタイム3Dスキャン」を開発した。

現場を見通せる位置に複数のカメラとLiDARを常設し、取得した画像データと点群データをクラウド上で解析・合成することで色付きの3次元モデルを作成する。

館第二トンネル工事で施工管理業務の大幅効率化を確認


開発システムを国土交通省関東地方整備局発注の「R2 国道20号八王子南BP館第二トンネル工事」に導入した結果、現場状況を事務所など離れた場所からリアルタイムかつ3次元モデルで把握できることを確認した。

これにより作業内容の確認や工程調整といった施工管理業務が大幅に効率化できることが実証された。




施工管理業務は、作業の進捗や正しい手順で作業されているかを確認することが基本である。

刻々と変化する建設機械・資機材の位置も含め、現場状況を正確に把握し、今後の作業を予定通り行うことができるかを確認することも重要となる。

従来はドローンの活用により3次元での見える化が進んでいたが、飛行条件の制限により点群データやオルソ画像を生成するのに時間を要するといった課題があった。

(画像:事務所での現場確認状況)

新システムは、カメラとLiDARのセットを現場の複数箇所に設置して同時撮影を行い、取得した画像と点群データをデータ解析用クラウドに転送し、3つのステップを高速処理する。

画像と点群データの結び付け、高精度なモデル生成のためのクリーンアップ、色付きの3次元モデルとオルソ画像の生成を行うことで、事務所にいてもリアルタイムで現場の状況を確認することができる。

3次元モデル上で寸法や重機作業の範囲などを確認することも可能となり、従来の定点カメラやドローンの写真では困難であった距離測定もできるため、クレーンの揚重計画を始めとした施工計画の生産性向上にも寄与している。





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