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デジコン編集部 2025.11.4

日立建機が2027年4月に「ランドクロス株式会社」へ商号変更。75年の歴史を礎にソリューションプロバイダーへ変革

日立建機は10月28日の取締役会において、2027年4月1日付で商号をランドクロス株式会社(英語表記:LANDCROS Corporation)に、コーポレートブランドを「LANDCROS」に変更する計画を決定した。

2026年6月開催予定の定時株主総会にて定款変更案を提案する予定だ。

ハードウェア中心からAI・ロボティクス融合の次世代建機開発へ進化


建設・鉱山業界は現在、労働者の不足、環境規制、運用コストの上昇、インフラの老朽化への対応など、複雑かつ深刻な社会課題に直面している。

日立建機は1950年に機械式ショベルを世に送り出し、1965年には日本初の純国産技術による油圧ショベルを開発するなど、長年にわたり業界を牽引してきた。

しかし急速に変化する市場環境に対応するには、従来のハードウェア中心の事業構造から脱却し、AIロボティクス・センシング・通信技術を融合した次世代の建設機械の開発に加え、機械のライフサイクルを通じたサービスやデジタルソリューションを含む統合的なサポートで顧客の課題解決に貢献する「ソリューションプロバイダー」への進化が不可欠だ。

LANDCROSは「LAND」+「Customer・Reliable・Open・Solutions」の造語


LANDCROSは日立グループから独立して以降、グループ内で広くグループアイデンティティと併せて議論した、新しい同社の進むべき方向を象徴する造語だ。

グループアイデンティティで掲げている「豊かな大地、豊かな街を未来へ 安全で持続可能な社会の実現に貢献します」というビジョンは、従来から同社が体現してきたもので、LANDCROSは世界中の建設・鉱山業界の顧客に革新的なソリューションを提供していくという決意を表している。

同社の連結子会社も、ブランドをLANDCROSへと統一し、グローバル市場における認知度の向上を図る。

執行役社長兼COOの先崎正文氏は「LANDCROSは、私たちのビジョンを示すLANDと、私たちが大切にしている言葉であるCustomer、Reliable、Open、Solutionsを組み合わせ、革新的ソリューションをすべてのお客さまに提供するという社会へのコミットメントだ。LANDCROSを、お客さまがこの機械・サービスを選んでよかったと感じ、株主の皆さまがこれは賢い投資だったと思い、従業員がこの仕事には意味があると誇れるブランドへと育てていく」とコメントしている。

連結売上収益1兆3,713億円、海外売上収益比率84%、世界約2.6万人の従業員


今回の商号変更は、こうした進化をさらに加速させるべく、同社が新たなステージに立つ決意を込めて実施するものであり、未来に向けて顧客とともに新たな価値を創造し提供し続けていく取り組みの一環として実施するものだ。

商号がランドクロス株式会社に変わっても、従来から掲げる同社のビジョンの実現に向けた、顧客の課題に正面から向き合う姿勢や高品質な製品・サービスの提供は、今後とも変わることはない。

日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカーだ。

新車販売事業に加えて、部品・サービス、再生(部品・本体)、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、革新的なソリューションを顧客に提供するソリューションプロバイダーとして、顧客と共に成長を続けている。

世界に約2万6,000人の従業員を擁し、2024年度(2025年3月期)の連結売上収益は1兆3,713億円、海外売上収益比率は84%となる。





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