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デジコン編集部 2025.12.8

日立建機、カナダのAI企業リズミックに出資。鉱山機械の稼働データ解析で生産性向上へ

日立建機は12月2日、鉱山運営の最適化を目指し、高度なAI解析技術を持つカナダのスタートアップ企業「リズミック・ソリューションズ」に300万米ドル(約4億2600万円)を出資したと発表した。

今回の出資を通じて、同社が展開する鉱山向けソリューションにリズミックの技術を組み込み、鉱山現場における生産性向上と環境負荷低減を加速させる狙いがある。

AIで機械の異常を早期検知し、ダウンタイムと燃料消費を抑制


鉱山開発の現場では、資源採掘の効率化とともに、安全性向上や環境負荷の低減といった複雑な課題への対応が求められている。

日立建機は2025年4月より、鉱山機械の稼働データをほぼリアルタイムで解析するソリューション「LANDCROS Connect Insight」を提供しているが、さらなる分析精度の向上が必要とされていた。

リズミックは、AIを活用した鉱山機械の状態監視(アセットヘルス管理)やデータ分析に強みを持つ企業である。

(AI解析技術を活用した鉱山向けソリューションの展開イメージ)

2024年8月から実施された実証試験では、ダンプトラック40台と超大型油圧ショベル6台のデータを分析し、設計値ではなく実際の稼働状況に基づいた異常検知や予防措置の有効性を確認した。

その結果、機械トラブルの予兆を早期に捉えることでダウンタイムを削減できるほか、燃料消費の抑制にもつながることが実証された。

今後は、リズミックのAI技術と日立建機のソリューションを連携させ、個々の機械の稼働状況をAIが学習して最適な基準値を自動設定する機能の開発などを進める。



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