コラム・特集
高橋 奈那 2021.10.25

なぜ「小田島組(岩手県)」には、若手社員が集まるのか!?その理由を、“新人社員”に本音で語ってもらいました!

岩手県北上市に拠点を置く株式会社小田島組。同社代表の小田島直樹氏を中心に、岩手の魅力を高めるべく新しい働き方に取り組む、注目の建設会社だ。

利益よりも「人」に重きを置くユニークなスタイルで、数年前から積極的に新卒採用も実施しており、現在の社員数約150名のうちおよそ90名が10、20代の若い世代だ。小田島代表には改革に至るまでの経緯や、会社のビジョンについてインタビューを行った。こちらの記事もぜひご覧いただきたい。


しかし「経営者の想いは、どこまで現場に浸透しているのだろう」。デジコン編集部は、ふと、そんな疑問を抱いた。そこで、2021年度の新卒枠で入社した新人社員にアポイントを取り、話を伺うことにした。経営者のビジョンをどう捉えているのか?働き方改革は社員全員に浸透しているのか?小田島組入社の動機は?入社してよかったことは?そんな質問に本音で答えてくれたのは、佐々木 優里(ささき ゆうり)さんと佐々木 武輝(ささき いぶき)さんのお二人だ。


ほかの会社にはない魅力があった、小田島組


 ーー 小田島組についてお二人にはぜひ、本音で話しをしてもらえたらと思います。まずは簡単に自己紹介をお願いします。

武輝さん:
高卒採用で今年(2021)から入社しました。岩手県の沿岸部、久慈市の出身です。高校では、林業や農業に特化した学科を専攻していました。志望業界である建設業の求人情報を探しているなかで、小田島組の求人票を見つけたのが、最初のキッカケです。

写真左:小田島組 新人社員 佐々木 優里さん/写真右:小田島組 新人社員 佐々木 武輝さん

優里さん:大卒採用で入社しました。北上市の隣にある花巻市の出身です。大学では観光学を専攻し、街づくりや旅行・観光産業について学んでいました。就職活動を始めた当時は、新型コロナウィルスの影響で旅行・観光業界の求人が激減していたので「どうしようかな……」と悩んでいました。たまたま参加した合同説明会で小田島組を知り、入社に至りました。

ーー 入社の決め手となった出来事があれば、教えてください。

武輝さん:ホームページを初めて見た時に、洗練されていて情報も充実していたので、「しっかりした会社なのかな」と感じました。加えて、twitterやInstagramなどのSNSで情報発信をしていたのが強く印象に残りました。そこまで徹底して情報発信をしている建設会社は他にあまり知らなかったので、それだけで興味が湧いたし、SNSの投稿を追っていくうちに事業内容や社内の雰囲気も手に取るようにわかったので。


また、会社見学でオフィスを訪れた際にも、驚きがありました。自分のイメージしていた会社像とはまったく別物で、明るくてオープンな雰囲気だったんです。まるで大学のキャンパスのよう(笑)。「ここで働けたら、楽しそうだな」と直感的に感じました。他社もいくつか見学はしましたが、応募したのは小田島組だけです。

ーー採用プロセスはいかがでしたか?

武輝さん:履歴書を送り、書類選考を経て面接と適性検査を受けて、数週間後には合格通知が届きました。

ーー 優里さんは、もともと志望していた「観光業」とは異なる建設業への就職となりましたが、抵抗はありませんでしたか?

優里さん: 2019年12月に参加した合同説明会で、小田島組の存在を初めて知りました。正直、その時はそこまで印象に残らなかったんです(笑)。でも2020年のお正月に「ぜひインターンにきてください!」と書かれた年賀状が届いたんです。


観光業界への就職はコロナで難しいだろうし、行ってみようかな、という軽い気持ちで、インターンに申し込みました。インターンの時に聞いた「働く上で大切なのは、仕事の内容ではなく、人間関係です」という代表の直樹さんの話は、今でも印象に残っています。「この人と働いてみたいかも」と感じたんです。

ーー インターンに参加し、その後、採用試験に応募したのですね。

優里さん:はい。私は大卒採用なので、武輝さんとは採用プロセスが異なります。一次審査では説明会と代表の直樹さんによる面接が行われ、二次面接では、人事担当の方による面接と適性検査が、そして三次面接では、15分間のスピーチと直樹さんとの二者面談がありました。


スピーチには事前に考えたPRカードを持参。他社の選考でも同様の書類がありましたが、経歴を問うものの他にこどもの頃の夢など、人柄に焦点を絞った質問が多く、質問シートは10枚にも及んでいました。

ーー 採用プロセスが長くて大変そうですね……。スピーチではどのようなことを話すのですか?

優里さん:スピーチのテーマは「わたしの生い立ち」で、ぴったり15分でなければいけません。事前に記入したPRカードとスピーチ内容の整合性も見られていたのだと思います。選考期間が長くて大変ではありましたが、段階を経るごとに、自然と入社意欲も高まっていったのを覚えています。


ブランディング部にいきなり配属。イメージとは違った社会人生活


ーー 2021年4月に入社してから数ヶ月になりますが、配属先は決まりましたか?

優里さん:武輝さんも私も、ブランディング部の配属です。今はまだ研修期間(※2021年7月現在)なのですが、現場志望の社員は、まずは内勤業務を担当するのが小田島組の方針のようです。

ーー ブランディング部では、主にどのような業務を担当しているのですか?


武輝さん:いまはYouTube動画の撮影・編集を担っています。1ヶ月間の研修が終わり、「現場に行くのかな?」と思っていたら、動画編集の日々です。本当に建設会社に入社したんだっけ?!と思うこともあります(笑)。このままYouTuberにもなれちゃいそうなくらい、今は動画・動画・動画!の毎日ですね。

ーー 建設会社に入社して、動画編集をするとは想像していませんよね。働く環境は、いかがでしょう?働きやすいですか?

優里さん:入社前に感じていた以上に、社内の人間関係が良くて驚いています。レクチャーしてくださる先輩方はやさしくて丁寧。質問もしやすいです。あとはやはり、同期の影響が大きいです。みんな本当にいい人たちなんです。この会社に入り、この同期たちと毎日一緒に働けることがとてもうれしくて。人に恵まれているなと感じます。

ーー 明るくて和気あいあいとした社内の雰囲気ですよね。ご家族も安心しているのでは?

武輝さん:僕の兄は地元・久慈市で建設会社に勤務しているのですが、仕事内容を伝えると、あまりの違いに驚かれます。両親も同じくびっくりしていますね(笑)。


優里さん:実は、入社前に家族が会社を見学するイベントも用意されているんです。私の両親は日程が合わず不参加だったのですが、代わりに会社案内やノベルティグッズがギュウギュウに詰まったダンボールが送られてきました。グッズも気に入っていましたし、「ここまでしてくれる会社なんだね」と喜んでくれていました。

大学時代の友人と話をしていると、小田島組の給与水準の高さや、福利厚生の充実ぶりをあらためて感じます。「健康手当」や「禁煙手当」、「ゴールド免許手当」などユニークな手当もありますし、産休や育休に入る先輩方を見ていると、誰もが長く働ける環境が整っているんだなと、安心します。


スキルと価値観を、どんどんアップデートできる環境


ーー 小田島組では、働く環境がしっかりと整備されているのですね。お二人が利用している制度はありますか?

武輝さん:僕は社員寮に入っています。新卒時に寮に入れるのは、金銭面でも負担が軽くなりますし、通勤も楽になるので助かっています。


優里さん:新しい制度がどんどん増えるのも小田島組の特徴だと思います。2021年6月から試験的に導入された「通勤改革」もいい例です。これは、マイカーではなく公共交通機関を利用した通勤を推奨する取組みです。タブレットやスマホを活用して移動中でも業務を行うことで、電車やバスに乗っている移動時間も就労時間として認めるというものなんです。

ーー 移動中も就業中扱いになれば、効率的に働けますね。

優里さん:最初は、誰も見ていないし、いくらでもサボれるんじゃないの…?と若干、懐疑的に思っていましたが、人の目が届かないからといって手を抜くと、すぐに実力に差がついてしまうと感じました。また、たとえ遠隔であっても、ミーティング時に画面越しから同期や先輩方がきちっと働いている様子が伝わってくるので、いつも背筋が伸びます。


代表の直樹さんは以前「疑うことはコスト」と話していました。ですから、経営者だからといって「社員がちゃんと働いているだろうか?」と、疑うこと自体していないと思います。社員全員が主体的に仕事をする環境は、ほどよい緊張感があって、私には合っています。

ーー 今後、小田島組でチャレンジしたいことはありますか?

武輝さん:僕は現場監督を目指していて、1日も早く現場を任せていただけるようになることが目標です。ただ、工務部の業務をやってみたいと考える一方で、ブランディング部の仕事で得たものも大きいと感じます。

 
代表の直樹さんはよく、「潰れない会社を選んで会社にぶら下がるのではなく、どこでも働ける“潰れない自分”になろう」と話してくれます。小田島組の仕事を通じて、多様なスキルや柔軟な価値観が身につき、気づいた頃にはひとまわりもふたまわりも大きく成長している、そんな予感がします。

[写真]小田島代表の取材時。熱心に話に耳を傾けるおふたり

[写真]週末の社内イベントに向けて、準備の様子。オフィスのどこにいてもすぐに雑談や打ち合わせが始まっていた。

優里さん:私も現場監督になりたいので、工務部への配属を目指しています。直近の目標は、やはりキャリアアップですね。将来的には管理職も目指していきたいです。あとは、地域創生に携わることも夢のひとつです。街づくりについて学び、フィールドワークを重ねてきた学生時代の経験を生かせるのではないかと考えています。


実は小田島組では、すでに地域への貢献活動も積極的に行っているんです。先日も、新型コロナウィルスの影響で打撃を受けている飲食店さんのお弁当を「自由べんとう」と名付けて、小田島組で販売しました。こうした活動を通して、周辺の企業さんも地域貢献に協力したいと思っていただけるような、空気感や輪が広がっていけばいいなと思っているんです。

ーー 建設会社という枠をこえて、自分の可能性や北上市の魅力を広げることができそうですね。これからもがんばってください!今日はありがとうございました。

優里さん・武輝さん:ありがとうございました!









【編集部 後記】

佐々木優里さんからは、人に対する好奇心と何事にも果敢にトライする姿勢が、佐々木武輝さんからは、ピュアな気持ちでどんどんと行動する素直さが伝わってきた。またインタビュー中、二人が小田島代表のことを「直樹さん」と親しみを込めた呼び方をしていたのも印象的だった。経営者と新人社員のリアルな距離感を伺い知ることができたからだ。

2年後、3年後、二人はどんな顔つきになっているのだろう。きっと、働く大変さも、働く楽しさも、たっぷりと経験しているに違いない。そして、彼ら彼女らが地元・岩手県をどんな風に盛り上げているのだろうか。数年後、頼もしい顔つきに変わった二人に会いに行くことを密かな楽しみにしよう。そんなことを思いながら帰路についた岩手取材だった。



株式会社 小田島組
住所:岩手県北上市藤沢20地割35
[HP]:http://www.odashima.co.jp/
[Twitter]@odapin_official
[Instagram]@odashima_official
[YouTube]株式会社 小田島組 公式チャンネル



取材・編集:デジコン編集部 / 文:高橋奈那 / 写真:宇佐美亮
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WRITTEN by

高橋 奈那

神奈川県生まれのコピーライター。コピーライター事務所アシスタント、広告制作会社を経て、2020年より独立。企画・構成からコピーライティング・取材執筆など、ライティング業務全般を手がける。学校法人や企業の発行する広報誌やオウンドメディアといった、広告主のメッセージをじっくり伝える媒体を得意とする。

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