長い年月を経てもなおカタチをとどめている建造物が、全国には多くあります。それらには先人の叡智、技術の粋が結集されており、人々の暮らしの中に溶け込みつつも、現代の建造物にはない独特の存在感を放っています。
そんな土木遺産を多くの方々に知ってもらいたい。そして、土木遺産を後世に伝えるために記録として残しておきたい。そんな想いから、フォトギャラリーコンテンツ『土木の遺産から』(本企画)をスタート。
全国にある土木遺産を、フォトグラファーとモデルとともに巡りながら、その建造物の魅力に迫っていきます。記念すべき1回目は、東京都・中央区 亀島川にかかる橋『南高橋』。土木遺産を巡る小旅行のはじまり、はじまり。
南高橋(東京都・中央区)
亀島川の河口に在り、関東大震災の復興事業のひとつとして昭和7年(1932年)に架けられた。橋の主要部は、明治37年(1904年)に架けられた旧両国橋の材料を利用して作られており、都内に現存する鉄橋の中で道路橋としては最も古い橋。
構造上の特徴として、トラスの一部材の端に丸い環のついたアイバーが用いられており、全体はピントラス橋とも呼ばれている。このため明治期の技術を今に伝える貴重なものとして中央区文化財にも登録されている。平成28年(2016年)には、土木学会推奨土木遺産としても認定されている。《中央区 資料より》
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