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デジコン編集部 2025.10.23

太陽工業が軽量構造膜屋根「TensoDiaRoof」を11月発売。足場不要で駐車場や公園への後付けに最適

太陽工業は、空間構造メーカーの九州第一工業と共同で開発した駐車場や公園、運動場などに最適な軽量構造の膜屋根「TensoDiaRoof」(Tension×Diagrid×Roof)を、2025年11月より発売する。

猛暑や豪雨に対応する屋根ニーズが拡大する中、足場を必要としない後付け型として展開する。

格子母屋で鉄骨使用量10%削減、BCJ評定取得で構造的強度を確保


近年、猛暑や豪雨の頻発により、これまで屋根が設置されていなかった運動場や公園などの公共スペースでの、日差しや雨を防ぐための屋根需要が高まっている。

こうしたニーズに応えるべく、両社は足場工事を必要とせず、既存のスペースにも後付けできる新しいタイプの膜屋根を開発した。

TensoDiaRoofは、鉄骨の母屋に光を柔らかく透す膜材を張った軽量構造の屋根だ。


格子母屋は角形鋼管を格子状に剛接合で組み合わせることで、屋根全体の剛性を高め、構造的な強度を確保しながら、鉄骨使用量を一般的な構造物より約10%削減している。

また、足場を必要としない施工方法により建設費のトータルコスト削減にも寄与する。

この格子母屋は、九州第一工業が長年培った鉄骨技術をベースに開発されており、日本建築センター(BCJ)評定を取得している。

太陽工業では、新たに開発した膜定着金物を格子母屋に合わせるデザインを考案した。

金物を従来よりも大型化することで許容応力と剛性を向上させ、支点間距離を3000mmまで拡張した。

これにより格子母屋との支持点を柔軟に調整することが可能となり、単調になりがちな膜下地鉄骨に変化とデザイン性をもたらす意匠効果を実現している。

TensoDiaRoofは、工場でのユニット生産により高精度かつ低コストを実現しながら、意匠性・構造合理性・施工性を兼ね備えた新しいタイプの膜屋根となる。

駐車場はもちろん、運動場や公園など公共スペースへの屋根設置など多様な用途への展開が可能で、提供先は駐車場の運営事業者、地方自治体、ショッピングモールや娯楽施設などで、受注生産方式。

太陽工業は、経済性、施工性、透光性、デザイン性に優れた大型膜面構造物のリーディングカンパニーで、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開している。





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デジコン編集部

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