水洗い不要の重機タイヤ洗浄「FODSマット」を日本で展開開始。設置30分で運用可能。エムクロス エンジニアリング

エムクロス エンジニアリングは12月3日、米国で実績のある重機タイヤ洗浄システム「FODS（フォッズ）トラックアウト・コントロール・マット」の日本総代理店として、国内建設業界への本格普及を開始すると発表した。

水を使用せず、設置するだけでタイヤに付着した泥や土砂を物理的に除去できるため、環境規制への対応とコスト削減を同時に実現する。

特許取得の突起構造がタイヤを変形させ、泥をかき出す

建設現場や工場の出入り口において、車両のタイヤに付着した泥や土砂の持ち出し防止は環境管理上の重要課題である。

従来は水を大量に使う洗浄設備や、定期的な補充が必要な砕石敷設工法が一般的だったが、コストや環境負荷の面で課題があった。



「FODSマット」は、高密度ポリエチレン製のマット表面にピラミッド状の突起を配置した独自の構造を採用している。

車両が通過する際、この突起がタイヤの溝に入り込んでタイヤをわずかに変形させ、挟まった泥や小石を効果的にかき出す仕組みである。




このシステムは水や電気を一切必要とせず、100万回の通行に耐える高い耐久性を持つため、10年以上の長期使用が可能とされている。

設置作業も簡便で、重機を使わずに作業員だけで約30分で完了し、撤去や別の現場への転用も容易である。

米国ではNASAケネディ宇宙センターやMicron社の工場建設プロジェクトなどで採用されており、カリフォルニア州交通局からもその性能と環境保護効果が承認されている。

日本国内においても、既に舞鶴若狭自動車道のトンネル工事で導入され、道路汚損の抑制効果が実証されている。