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デジコン編集部 2025.10.8

加藤製作所が最大積載量11トンの全旋回式クローラキャリアを発売。クラス最小ボディで輸送性と安全性を両立

加藤製作所は、全旋回式クローラキャリアの新機種として、積載荷重11トン「IC110R」の販売を開始した。

低重心設計で転倒リスクを大幅に低減し現場の安全性を向上


同社は2023年に全旋回式クローラキャリア「IC70R」を開発し、低重心・コンパクト・高い安全性という新コンセプトを確立した。

今回販売を開始する「IC110R」は、このコンセプトを継承・発展させ、最大積載量11トンを確保した全旋回式モデルである。

コンパクトな車体による高い輸送性と安全性を兼ね備え、大型土木工事や災害復旧など多様な現場に対応する。

「IC110R」は、クラス最小の車体寸法により、輸送・搬入性を大幅に向上させている。全長5,590ミリメートル、全幅2,670ミリメートル、全高2,700ミリメートルというコンパクトサイズを実現。

耐摩耗鋼を使用した高強度・大容量の新型荷台を採用し、積載性能を大幅に強化している。積載容量は6.1立方メートル、最大積載荷重は11トン。


走行モータに新制御方式を採用し、路面の負荷による変速ショックを限りなく低減することで、高い走行性能と滑らかな乗り心地を実現した。

タッチパネル式の10.1インチ統合モニタを新採用している。エアコン操作機能、カメラ機能を一体化した大型ディスプレイにより、機体状態や積載情報等の表示機能を拡充し、視認性、操作性を向上させた。

右前方の視界性を確保するレイアウト設計により、キャブ内から広範囲を直視でき、視認性が大幅に向上した。右サイドカメラと後方カメラにより死角を減らし、安全性の高い作業を実現する。

最低地上高620ミリメートルを維持したまま全高2,700ミリメートルに抑え車体重心を下げることで、走行時はもとより旋回全方向での安定度を確保し、転倒事故のリスクを大幅に低減している。エンジンと荷台の重心を車体中央に近づけることにより、旋回時や傾斜地における安定性を向上させた。

下り坂走行時の走行速度を制限し、エンジンオーバーランの発生リスクを大幅に改善することにより、エンジンへの負荷を低減する機能を搭載。

また、車体の状況に合わせて走行速度、旋回速度を制限することにより、安全性が向上する速度制限機能も備えている。

標準小売価格は3,480万円からで、年間50台の販売を目標としている。





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デジコン編集部

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