トプコン、地上型3Dレーザースキャナー最上位モデルを発売。最大200万点毎秒で従来機比16倍の高速スキャンを実現

トプコンは、建設現場における3次元計測の需要拡大に対応し、最大200万点毎秒と従来機比で約16倍の高速スキャンを実現した地上型3Dレーザースキャナーの最上位モデル「CR-P1」シリーズを7月に発売した。

建設業界の深刻な人手不足の中、少人数でもスピーディに高密度な3Dデータを取得し、設計・施工・維持管理の各工程で情報の一元化・共有化を図る現場ニーズに対応している。

最大400メートルの計測範囲と4.4キログラムの軽量設計で現場機動性を向上

新製品は従来機が誇る長距離・高精度の特長を維持しながら、「高速」「高密度」なフラッグシップモデルとして開発された。


最大200万点毎秒というスキャンスピードにより、従来機と比較して約16倍の高速計測を実現し、現場での作業時間を大幅に短縮できる。

最大スキャン範囲は400メートル（CR-P1 L）となっており、一度の計測で広範囲をカバーできるため、高所建造物や高圧電線など遠距離・高所にある対象物も確実に計測可能である。

本体重量は4.4キログラムと軽量設計を実現し、高い計測性能を備えつつ持ち運びやすさを両立している。


三脚との着脱が容易なクイックリリース機構により高い機動力を発揮し、山間部や高低差のある法面など機器の盛り替えが多い現場でもストレスなく運用できる。

計測スタイルは目的に応じて2つから選択可能で、解析を現場で完結させたい場合には「Collage Site」を、オフィスで高密度点群を活用した高度な解析を行う場合には「Collage Office」を使い分けることができる。

カメラセンサーについても、色再現に優れた内蔵カメラと撮影速度を重視した外付けパノラマカメラから選択可能となっている。

外付けカメラによる撮影はわずか約2秒で完了し、作業効率の向上に寄与する。

本体に搭載されたライトと音により、スキャンや撮影のステータスをリアルタイムで把握でき、遠隔操作時でも機体の動作状況を視覚と聴覚で確認できるため安心して計測作業を行える。

近年、国土交通省が推進する「i-Construction 2.0」や建築分野におけるBIMの普及により、建設現場での3次元データの取得・活用が工程の効率化や品質向上、生産性の飛躍的な改善に直結する技術として注目されている。