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デジコン編集部 2025.8.7

TOPPAN、熱中症対策システムを製品化。WBGT値を自動監視し労安法改正に対応

TOPPANとTOPPANデジタルは、スマート点検支援サービス「e-Platch™」に熱中症リスク可視化ソリューションを新機能として追加し、8月1日から製造業界と建設業界を中心に提供を開始した。

2025年6月に施行された改正労働安全衛生規則による熱中症対策の義務化に対応し、作業環境のWBGT値や温湿度を自動監視・記録できるシステムである。

JIS規格準拠のWBGT計で正確測定、ZETA通信により電波困難環境でも運用可能


新システムは、LPWA規格「ZETA」の特長を活かし、電波が届きにくい環境や複数拠点における熱中症リスクを可視化することができる。

WBGT(暑さ指数)計とデータ変換機器「ZETABOX™」を接続し、「e-Platch™」アプリケーションでデータの閲覧・一元管理・アラート通知が可能となる。

表示パネルとの連携により、WBGT値と気温を現場でもリアルタイムに可視化し、作業員が直接確認できるシステム構成となっている。

厚生労働省が事業者に使用を求めているJIS規格に準拠したWBGTセンサー(JIS B 7922:2023 CLASS1.5)と熱中症危険度表示パネルを採用し、正確なWBGT値の測定を実現している。


WBGT値や温湿度などをセンサーが自動で常時監視し、データはクラウドに蓄積される仕組みにより、これまで担当者が広大な敷地を巡回して行っていた計測・記録作業の負荷を軽減する。

全国に点在する工場や事業所も一つのアプリケーションで統合的に監視可能で、本社や管理部門の担当者は場所を問わずに全拠点の状況をリアルタイムで把握できる。

2025年6月に施行された労働安全衛生規則の改正により、一定の条件を満たす作業を行う場合、事業者に具体的な熱中症対策が義務化され、違反した場合は罰則が適用される。

特に製造業や建設業では、機械や装置など設備周辺の高温になりやすいエリアや屋外作業環境により熱中症による労災リスクが高まっており、対策が急務とされていた。

「e-Platch™」は温湿度センサーだけでなく、漏水やCO₂、電力使用量など多様なセンサーを追加できるプラットフォームとして設計されている。






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デジコン編集部

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