ツール紹介
デジコン編集部 2025.5.27

ニコン・トリンブルがクラウドソリューション「ポイントクラウドビュー」をリリース。大容量点群データの共有・表示をインターネット接続で場所を問わず実現

測量・測位ソリューションを手がけるニコン・トリンブルは、クラウドソフトウェア「Trimble Connect」に大容量の点群データの保存・管理・共有を可能にする拡張機能を搭載したクラウドソリューション「ポイントクラウドビュー」の国内販売を開始した。

インターネット接続端末があれば場所を問わずアクセス可能で、測量・建設プロジェクトの作業効率向上と業務変革を推進する。

1TBクラウド領域で大容量データ集約。パノラマ画像と3D設計データの同時表示で現場確認が可能


「ポイントクラウドビュー」は、点群データをはじめ3D設計データや図面など、さまざまなファイル形式のドキュメントが共有できるクラウドソリューションである。


点群データを扱うために必要な高性能パソコン等は不要で、インターネットに接続できる端末(パソコン・スマートフォン・タブレット)があれば、現場やオフィスをはじめ場所を問わずにアクセスできるため、どこにいても誰とでもリアルタイムな共有が可能となっている。

ファイル容量が大きくなる点群データは保存や管理が難しいだけでなく、関係者間での共有の難しさにも課題があった状況である。

これらの課題を解決するために開発された「ポイントクラウドビュー」は、「Trimble Connect web」に拡張機能を搭載している。

さまざまな現場で計測した点群データを集約するクラウド領域として1TBのエリアを提供し、大容量の点群データの保存・管理・共有を可能にした仕組みとなっている。

〈上図の測点(△)をクリックすると測点からの視点に切り替わり、パノラマ画像を点群データ・3Dモデルと同時に表示できる(点群データに画像データが含まれる場合)〉

Web上で点群表示が可能になったことから、関係者間で共有できる情報の範囲が広がった効果がある。

「Trimble Connect web」は、クラウドにデータを集約し共有することができるTrimble社のクラウドソフトウェアで、10年以上にわたり提供されており、世界各地で多くの顧客に支持されている実績を持つ。

世界3大クラウドサービスを活用し、最新のセキュリティレベルで安全な環境を提供しており、クラウドを活用することで「セキュリティの確保」に加え、「作業時間の短縮」「データの共有」「大量データの管理」などさまざまな課題を解決する特徴がある。

また、インストールが不要で常に最新バージョンを利用できるというメリットも備えている。

保存した点群データは、3Dモデルを360度全ての方向から見ることができる3D Viewerで表示することが可能である。

また、点群データが座標情報を持つ場合、同じ座標情報を持つ3D設計データと重ねて表示することで、仮想現実の空間を実現している。

さらに、同社製品の地上型レーザースキャナー「Trimble SXおよびXシリーズ」で計測したデータの場合、スキャン測点ごとに撮影した写真をつなぎ合わせたパノラマ画像として点群データと同時に表示できるため、オフィスにいる関係者でも現場を調査・確認することが可能となっている。

視覚的な共有ができることから、現場担当者間の打ち合わせをはじめ、協力会社や発注者への説明会などでも最大限に威力を発揮する仕組みである。

〈保存した点群データの計測地点はMap上でピン表示される。Mapを拡大表示すると取得した点群の領域が確認できる(点群データが座標情報を持つ場合)〉

Trimble Business Centerからデータをアップロードすると、Map上に計測地点を自動で表示し、さらにMapを拡大すると取得した点群の領域を視覚的に確認することができるため、複数の計測地点を効率的かつ容易に管理することが可能である。

計測地点の位置関係や取得した点群領域を直感的に把握できることに加え、現場の状況を関係者間でスムーズに共有することが可能な機能となっている。






印刷ページを表示
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

建設土木の未来を
ICTで変えるメディア

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。