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角田 憲 2020.11.30

LiDER 3次元測量アプリ「OPTiM Land Scan」が測量に革命を起こす【OPTiM INNOVATION 2020 レポート】

2020年10月26日(月)、27日(火)に、株式会社オプティム(以下オプティム)の主催で、AIIoTの最新活用事例を紹介するオンラインイベント「OPTiM INNOVATION 2020」が開催された。

今年はコロナ禍ということもあり、「今、感染拡大を防ぎながら、経済活動を活発化させるためにAI・IoTができること」というテーマで、オンライン形式でのイベントとなった。

本記事では27日(火)に配信されたウェビナー「測量に革命を〜タブレットでスキャンするだけかんたんLiDER3次元測量アプリ『OPTiM Land Scan』〜」の様子をお伝えしていく。

松尾建設 高田弘樹氏 と オプティム ゼネラルマネージャー 坂田泰章氏が
革新的 3次元測量アプリ「OPTiM Land Scan」を紹介


建設現場において、膨大な労力と時間、そしてコストがかかる「測量」。そんな測量作業はICT技術の導入がもっとも期待されていながら、なかなかICT化が進んでいないというのが現状だ。


本ウェビナーで紹介された『OPTiM Land Scan』は、九州最大級のゼネコン松尾建設株式会社と、同じく九州から第4次産業革命の実現を目指すオプティムがタッグを組み開発された、LiDARセンサーを活用した世界初※となる測量アプリケーションだ。

※2020年11月現在。


タブレットで測量対象物をスキャンするだけで、だれでもカンタンに高精度3次元データが取得可能。この革新的測量アプリを中心に松尾建設株式会社(以下、松尾建設)の高田弘樹氏、オプティムのゼネラルマネージャー 坂田泰章氏が登壇。ICT技術導入のハードルや、建設業界の新しいあり方など、さまざまなトークが展開された。

タブレットひとつで、誰でもカンタンに高精度3次元測量を実現


先にも触れた通り、「OPTiM Land Scan」は、LiDAR(Light Detection and Ranging/光を用いたセンサー技術)を用いることで、iPadやiPhone 12 Pro など、身近なデバイスを使用して高精度な3次元測量を可能にしたアプリケーション。


操作方法はいたって簡単。小型のGNSSレシーバーを任意の場所に置き、デバイスに標定点を記録。あとは歩きながら対象をスキャンするだけ。ICT土工で使える精度を目指すという。

小規模な建設現場で一般的に使われてる光波測量では、測量における専門知識や技術が必要となるが「OPTiM Land Scan」を使えば測量初心者でも、高精度な測量を一人で簡単にかつスピーディに行うことができる。オプティムの算出では、作業時間が最大60%も削減可能になるという。


ウェビナーでは建設現場から中継を結んで、タブレットを使ってデモンストレーションも行われた。測量を開始する際のデバイスの設定、GNSSレシーバの設置の様子が流されたが、操作が難しそうな箇所はまったく見当たらない。


むしろ中継先の作業員は測量知識のないまったくの初心者。それにも関わらずスピーカーの2人と会話をしながら、サクサクと3次元測量を進めており、驚かされた。

小規模な建設現場にこそ、ICTの導入が求められていた


「OPTiM Land Scan」は小規模な建設現場において、より力を発揮すると松尾建設の高田氏。というのもこれまでICT施工で主力とされているドローンレーザースキャナーは大規模な建設現場向きであり、小規模現場においては採算が合わなかったり、逆に非効率となるケースがあるという。

それに対し「OPTiM Land Scan」は、先のデモンストレーションでもあった通り、作業員1人がタブレット片手に歩くだけで測量が終わるため、コンパクトな現場に最適なのだ。


またオプティムの坂田氏はこう続ける。「建設現場の約80%が小規模(〜1,000㎥)であるとも言われており、小規模現場にICT測量を導入していくことは、業界全体の喫緊の課題でもあった」と。そんな課題に応えるように誕生したのが、「OPTiM Land Scan」というわけだ。


ウェビナー終盤では、松尾建設 代表取締役社長、松尾哲吾氏からのメッセージも流された。先に紹介したように、ICT施工がおもに大規模工事ばかりで活用されている業界の問題を指摘しながら、小規模で活用できる「OPTiM Land Scan」には、世界中で使われるようなソリューションになって欲しいと期待を寄せるコメントを残した。

すべての建設現場に、ICTを


スピーカーの坂田氏(オプティム)は、「すべての現場をICT化していきたい」とウェビナー中、熱い想いを何度も述べた。そして、その夢を実現するためには、小規模現場にこそ、ICTを普及させていくことが大切であると締めくくる。


講演後のQ&Aコーナーでは多くの質問が2人に寄せられ、本ウェビナーの注目度の高さを物語った。現在のところ価格やリリース日等は未定。しかしすでに「β版」をオプティムより無償でサービス提供をしている。

街のいたるところで目にする小規模な建設現場。そこでICTが普及すれば、本当の意味で業界の生産性向上に繋がっていくのだろう。そしてその大きな一歩がこの「OPTiM Land Scan」。まさに測量に革命を起こし、業界のICT化を促進させるという大きな使命のあるプロダクトとなるだろう。

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WRITTEN by

角田 憲

有限会社さくらぐみにライターとして所属。宅地建物取引士。祖父が宮大工だったことから建築、不動産に興味を持ち、戸建て、マンション等の販売・管理・メンテナンス業務に従事。食、音楽、格闘技・スポーツ全般、健康、トラベルまで幅広く執筆。読書量は年間約300冊。

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