Liberaware、ドローン「IBIS2」で下水道管調査を全国初実施。北九州市で直径2.7m・約100m区間の健全度を確認

Liberawareは岡野バルブ製造、MAX工業と共同で、ドローン「IBIS2」を活用した下水道管の全国特別重点調査を5月30日に北九州市内で実施した。

全国初となる取り組みで、人が進入困難な管内の腐食状況やクラック確認を安全かつ効率的に行うことに成功した。

水位1m弱の管内上部をドローンで飛行。従来の足場設置が不要に

今回の調査は北九州市内に敷設された下水道管のうち、直径2m以上で設置後30年以上が経過した約54kmの管路を対象としている。

初回調査では北九州市小倉北区の西港郵便局近くに敷設された直径2.7mの下水道管約100m区間で実施された。

調査対象となった管内は水位が1m弱あり、人が進入することができない状況であった。

このような環境下でIBIS2を飛行させる「ドローン調査」により、管内上部における腐食状況やクラック（ひび割れ）の有無を中心とした健全度確認を行った。

ドローンが飛行中に撮影した動画を基に、下水道管の状態を詳細に把握することができた。

従来の調査手法では直径が大きい下水道管の目視確認において、足場の設置等が必要となり、多大な時間と費用を要していた。


今回のIBIS2による調査手法が確立されたことで、安全性と効率性を両立した下水道管点検が可能となった。

この調査は国土交通省が推進する「下水道管路の全国特別重点調査」の一環として実施されている。

同調査は全国の老朽化した下水道インフラの健全度を把握し、適切な維持管理を行うための重要な取り組みである。

今回の調査では各社がそれぞれの専門性を活かした役割分担を行った。

北九州市は下水道管点検における課題面の提示を担当し、岡野バルブ製造は点検プロセスの構築と現場対応、調査提案を行った。

Liberawareはドローンの開発・製造・現場支援を担い、MAX工業はドローンオペレーター援助と現場支援を実施した。