コラム・特集
國廣 愛佳 2024.2.9

3Dスキャンアプリ「Polycam」の使い方を解説!〜【検証】土木・建設の測量でも使えるか!? 〜

スマホやタブレットを使った3Dスキャンアプリは、予備知識がなくても直感的に操作できる手軽さが人気だ。

その技術は日々進化し、ビジネスで使用されるシーンも増えている。今回は、LiDAR対応の「Polycam(ポリキャム)」を紹介する。

写真モード&LiDARモードに対応。物体から空間までリアルタイムで3Dスキャン!


3Dスキャンアプリ「Polycam(ポリキャム)」の特徴は、写真モードとLiDARモードが搭載されていること。


LiDARは「Light Detection And Ranging」の略で、レーザー光を照射し、反射してくる光の情報をもとに対象物までの距離や形などを計測する技術だ。

iPhone 12 Pro以降、iPad Pro 11インチ(第2世代)以降などの端末にはLiDARセンサーが内蔵されており、アプリでLiDARモードを選択すれば、よりすばやく正確に計測することができる。




また、アプリオリジナルのクラウド共有サービスがあり、作成した3Dスキャンデータの保存や共有に便利。

App Storeから無料でインストールすることができ、無料プランのままでも10枚まで3Dスキャンが可能だ。

Polycam(ポリキャム)の機能や使い方は?


無料プランのままでとりあえず試してみるなら、アカウントの作成も不要。

アプリを起動し、カメラへのアクセス許可を付与すると、撮影画面が表示される。



今回は、写真モードでトライ。屋外の公園にて3Dスキャンを行ってみた。小さな物体から大きな空間まで、大小問わず3Dスキャンすることができる。

撮影方法は、自動でシャッターを切ってくれる「AUTO」と、手動の「MANUAL」の2種類。


どちらの場合も、対象物を360°写すように少しずつアングルを変えながら、最低20枚、最高150枚まで撮影する。

撮影方法は、自動でシャッターを切ってくれる「AUTO」と、手動の「MANUAL」の2種類。

どちらの場合も、対象物を360°写すように少しずつアングルを変えながら、最低20枚、最高150枚まで撮影する。



20枚以上撮影すると、右下に「完了」ボタンが現れる。

押すと写真のアップロード画面に切り替わり、終わり次第、自動的に3Dスキャンデータの生成に移行する。


端末などの環境にもよるが、アップロードをはじめてから数十秒から数分程度でデータが完成する。

3Dスキャンデータはアプリ上でおよその長さを計測したり、不要な部分をクロップすることもできる。







撮影したデータは「キャプチャ」にアーカイブされるほか、「アルバム」ではデータを自由にフォルダ分けできる。


「探索」では、世界中のユーザーが生成した3Dスキャンデータを見ることができ、家の間取りやフィギュア、アート作品、人物など、さまざまな用途で活用されていることがわかる。

土木・建設の現場で使うなら、高精度&手軽な3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」がおすすめ!!


多様な用途に対応した「Polycam(ポリキャム)」に対し、土木・建設やインフラ分野に特化した3次元測量アプリが「OPTiM Geo Scan」だ。


高い精度が求められる土木・建設、インフラの測量現場で、多数のゼネコンや中小規模の建設会社が導入している。iPhone 12 Pro / Pro MAXで誰でも簡単に高精度3次元測量ができる本格的なスマホ測量アプリだ。

OPTiM Geo Scanは、LiDARセンサーを搭載したiPhoneと、GNSSレシーバーが取得した位置情報を組み合わせて測量する。

特徴は、対象をアプリでスキャンするだけという手軽な操作方法。


測量の資格や経験がない人でも高精度の測量ができ、長時間の研修を受ける必要もない。その場ですぐに測量ができるため、常にリアルタイムのデータを取得することが可能だ。

国交省の「3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)」に準拠しており、起工測量だけでなく、中間出来高測量、出来形測量など多様な工程で利用できるという。

土木・建設、インフラ業界で、手軽で高精度な3D測量を取り入れるなら、「OPTiM Geo Scan」を試してみてはいかがだろうか。



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WRITTEN by

國廣 愛佳

創業支援や地域活性を行う都内のまちづくり会社に勤務後、2019年よりフリーランス。紙面やwebサイトの編集、インタビューやコピーライティングなどの執筆を中心に、ジャンルを問わず活動。四国にある築100年の実家をどう生かすかが長年の悩み。

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