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デジコン編集部 2025.10.6

セーフィーとMODEが水中ポンプ死活監視ソリューション提供開始。トンネル工事の巡視コスト削減を実現

セーフィーとMODEは、工事現場でのAI活用として水中ポンプ死活監視ソリューション「BizStack Construction Apps」の提供を開始したと発表した。

トンネル工事現場の排水作業の異常を即座に連携し、巡視コストの削減と迅速な対応を実現する。

2040年の8掛け社会到来に向けた現場DXを推進


2040年には、日本の高齢化率が35%に迫り、働き手の中心となる15から64歳は現在の8割となる8掛け社会が到来すると予測されている。

特に土木・建築現場では、労働需要に対し22.0%の不足率が見込まれ、道路やトンネルで発生する事故や災害後の復旧の遅れが、重大な事故発生時の対応やインフラ維持をさらに困難にする可能性がある。

こうした状況下で、モニタリング技術の導入により、現場の状況を的確かつ迅速に把握することが可能になり、地形の異常検知や機器・設備の常時確認が効率化されることで、現場での巡視負担を大幅に軽減できると期待されている。

特にトンネル工事では、段階的に発生する排水作業に欠かせない水中ポンプが稼働停止すると、坑内の浸水による工期遅れや設備損傷、作業員の安全確保に支障をきたすため、例外なく定常的な巡視が求められている。

しかし、稼働確認の巡視には手間と時間がかかり、緊急時の発見が遅れると損害が拡大し、事故が発生するリスクもある。

セーフィーはこれまで、映像データをもとに遠隔での状況確認や業務効率化、映像解析による異常検知・予測などの様々なソリューションを提供し、土木・建築現場のDXを推進してきた。

MODEは、業界知識が豊富なパートナー企業と連携し、業界特有の悩みを解決する製品開発の取り組みBizStack Industry Editionを開始した。

その第一弾である建設現場向けに特化したソリューションBizStack Construction Appsでは、水中ポンプ死活監視Appの提供を開始する。



このAppは、現場に設置した水中ポンプの稼働状況をセンサーで感知し、稼働停止や異常が発生した際、AIがチャットやダッシュボードを通じて利用者にリアルタイムに通知する。

これにより、トンネル工事や大規模ダム建設といった、地盤の状況を地表から十分に把握できない現場における水没のような重大事故のリスクを遠隔で把握できるようになる。

また、現場に設置しているクラウドカメラの映像確認と組み合わせることで、現場の巡視コストを削減できるだけでなく、緊急時にはアラートを発報するため迅速な対応が可能になったり、職員が現場に不在のタイミングでも状況を把握できる。


危険地域に足を踏み入れる必要性が減るため、事故の発生件数も減少する。

想定されるユースケースとして、ダム工事での湧水排水作業、臨海工事でのドライアップ作業や排水作業、シールド工法を使ったトンネル工事での排水作業が挙げられている。

サービスの特徴として、水中ポンプの稼働状況がいつでもどこでも確認でき、水中ポンプの異常を即座に関係者にチャットやメールで通知する。

カメラ、センサー、通信、クラウドシステムなどオールインワンで簡単に導入でき、カメラとセンサーの両方のデータを得ることで現場にいるかのように判断できる。

AIとの会話形式で利用できるため利用者のトレーニングは不要である。





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デジコン編集部

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