ツール紹介
デジコン編集部 2025.3.26

東海エアサービスがドローン測量と3D解析による土量最適管理ソリューション「土量計算.com」を提供開始。工事コスト最大30%削減を実現

東海エアサービス株式会社は、土木・建設現場における土工事費の増大と工期の長期化を解決するため、ドローン測量と3D解析技術を活用した土量管理の最適化ソリューション「土量計算.com™」の提供を開始したと発表した。

土量の正確な測定と施工計画の最適化で残土処理費用を圧縮し工期を10日以上短縮


土木・建設現場では「土量が読めない」ことによるトラブルが珍しくなく、見積もりより多くの土砂が発生し、追加の輸送費や処分費が膨らむケースが多発している。

例えば、ある造成工事現場では予想より1,000立米以上も多い土砂が発生し、追加費用が数百万円単位に膨らんだだけでなく、工期が2週間延長するなど深刻な問題が生じていた。

こうした課題に対応するために開発された「土量計算.com™」は、ドローン測量チームと施工コンサルタントが連携して生み出したサービスである。

ドローン測量と3D解析技術の組み合わせにより、従来の2D図面や手作業による測量と比較して、広範囲を短時間で高精度に測量することが可能になった。

3Dモデル上で掘削・盛土量を自動算出することで、誤差を大幅に低減し、残土処理費やダンプ輸送回数を必要最小限に抑える施工計画の最適化を実現している。

過度な掘削や埋戻しのミスを減らすことで、複数の試験運用現場ではコスト25~30%削減、工期10日以上短縮といった具体的な成果が出ていると同社は報告している。

公共工事と民間工事の両方に対応しており、官庁発注の仕様に合わせた書類作成やレポーティングのサポートも提供している。

民間案件においても、きめ細やかな施工コンサルティングによりリスク低減をサポートする体制が整えられている。

サービスの特徴として、測量機材・解析ソフト・施工計画・法規対応までをワンストップで提供する点が挙げられる。

これにより、複数ベンダーをまたぐ煩雑さから解放され、事務負担や調整コストの抑制にもつながることが期待されている。

建設業界における人的リソース不足が深刻化する中、こうしたデジタル技術を活用した効率化ソリューションの導入が、コスト削減と工期短縮の両立に寄与すると見られている。




印刷ページを表示
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

建設土木の未来を
ICTで変えるメディア

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。