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デジコン編集部 2025.7.22

ガデリウス・インダストリーが牽引式地中探査キャリアを9月販売開始。車両装着で長距離・高速探査を実現

ガデリウス・インダストリー(東京都港区)は、地中探査の効率と精度を大幅に向上させる牽引式キャリア「MALÅ MIRA Compact Tow Hitch Carrier」を2025年9月より販売開始する。

車両に簡単に装着できる本製品は、従来の手押し型や背負い型では困難だった長距離・高速探査を可能にする。

マルチチャンネル3D地中レーダーで最大30チャンネル同時取得、BIM/CIM連携も対応


同製品は、広範囲の地中埋設物や空洞を高精度に把握できるMIRA Compactユニットを牽引式キャリアに搭載している。

インフラ点検、ユーティリティマッピング、考古学調査など、多様な分野での活用が期待されている。

タイヤがついていない構造のため、牽引時の手続きも簡便で、出発地の所轄警察署への申請のみで運用が可能である。

地中探査の現場では、従来の「点」や「線」での調査から、「面」で捉える三次元探査へのニーズが高まっている。

MIRA Compactは、スウェーデンのGuideline Geo社が開発したマルチチャンネル型3D地中レーダー(GPR)である。



広範囲かつ高密度な地中マッピングを一度の走行で実現する技術を搭載している。

主な用途として、都市部のインフラ更新や維持管理において埋設管の正確な位置把握に活用される。

10から最大30チャンネルの同時取得が可能で、従来のシングルチャンネル機器に比べて効率と精度を大幅に向上させる。

最低6.5cmピッチでの高密度スキャンにより、金属管・樹脂管・空洞などの検出が可能である。

災害リスク評価においては、地震や豪雨による地盤の変化や空洞化を短時間でスキャンできる性能を備えている。

リアルタイムでの2D・3D表示により、現場での即時判断を支援する。

建設業界では、BIM/CIMとの連携による三次元データの活用が進んでおり、MIRA Compactで取得した地中データは解析ソフト「MALÅ Vision」により3Dモデル化される。

設計や施工計画への活用が可能で、施工前の障害物確認や配管位置の把握を支援することで、現場でのトラブルを未然に防ぐ。

文化財保護や遺跡調査の分野でも、地中を非破壊かつ三次元的に可視化できる特長を活かし、従来の掘削を伴う調査と比較して環境への負荷を抑えながら広範囲にわたる構造物や遺構を高精度に把握することが可能である。



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デジコン編集部

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