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デジコン編集部 2026.8.28

大成建設ら3社、360°カメラ搭載ドローンの管路点検手法「T-pipe vision 360」を開発。管内に入らず最大100mを撮影、地上・地下を一体3Dモデル化

CONTENTS
  1. 老朽化する地下インフラ。狭隘・暗所・酸欠を伴う管内調査が課題
  2. 360°映像で見落としを低減、飛行型と舟艇型を使い分け。地上・地下を統合し補修計画を支援
    1. 作業員が管内に立ち入らず安全に調査
    2. 360°映像による見落とし低減
    3. 管内の形状・寸法を高精細な3Dモデルで可視化
    4. 地上・地下を統合した3Dモデルによる補修計画の支援
  3. KHネオケム四日市工場で実適用。3Dモデルの管径計測は設計値と誤差約7mm
大成建設、成和リニューアルワークス、JP Droneの3社は、「生産プロセスのDX」の一環として、360°カメラ搭載ドローンと3Dモデル化技術を組み合わせた管路点検手法「T-pipe vision 360」を開発した。

作業員が管路内部へ立ち入ることなく最大100mを安全に連続撮影し、地上部と地下部を統合した高精細な一体型3Dモデルを構築することで、補修・更新計画の高度化や維持管理業務の効率化に寄与する手法である。

老朽化する地下インフラ。狭隘・暗所・酸欠を伴う管内調査が課題


近年、下水道をはじめとする地下インフラでは、供用期間の長期化に伴う老朽化が進み、損傷や道路陥没などが社会課題となっている。

工場敷地内の埋設管路においても、予防保全の観点から、管内の状態を適切に把握し、計画的に維持管理することの重要性が高まっている。

一方、従来の管路調査では、管路の条件によって作業員の立入りが必要となる場合があった。

とりわけ狭隘、暗所、酸素欠乏などの恐れがある環境下では、十分な安全対策が求められていた。

そこで3社は、こうした課題に対応するため、360°カメラを搭載した飛行型および舟艇型ドローンで管内映像を取得し、SfM(Structure from Motion)技術により3Dモデル化する「T-pipe vision 360」を開発した。

360°映像で見落としを低減、飛行型と舟艇型を使い分け。地上・地下を統合し補修計画を支援


本手法の特長は以下の通りだ。

作業員が管内に立ち入らず安全に調査


360°カメラを搭載したドローンを管路内へ投入することで、危険な閉鎖空間に立ち入ることなく連続映像を取得できる。

また、管径や水位、管内の飛行空間などの条件に応じて、飛行型と舟艇型のドローンを使い分けることで、多様な管路条件に対応する。

360°映像による見落とし低減


機体の前方だけでなく、側面や上部を含む管内全周を一度に記録できるため、撮影方向を変えながら複数回撮影する必要がなく、撮影範囲の偏りや見落としを減らせる。

管内の形状・寸法を高精細な3Dモデルで可視化


映像による目視確認に加え、管内の形状や寸法を立体的に把握できる。

地上・地下を統合した3Dモデルによる補修計画の支援


空撮で作成した地上部の3Dモデルと管内3Dモデルを統合することで、管路の平面位置や地表面からの深さを、地上の直上位置と関連付けて把握できる。

これにより、将来の補修・更新工事における施工方法や工事車両の配置、交通規制などの検討を効率化できる。

KHネオケム四日市工場で実適用。3Dモデルの管径計測は設計値と誤差約7mm


3社は、本技術を「KHネオケム四日市工場」の排水管路調査に適用し、実環境での有効性を確認した。

調査は、管径1,350mm・延長約100mの管路に飛行型ドローンを、管径1,500mm・延長11.3mの管路に飛行型と舟艇型のドローンを適用する形で実施し、いずれも作業員の管内立ち入りはなかった。

舟艇型ドローンで取得した360°映像を用いて延長11.3mの管路内部を3Dモデル化し、モデル上で管径を計測したところ、結果は約1,507mmとなった。

設計値1,500mmとの差は約7mmにとどまり、維持管理にも適用可能であることを確認している。

3社は今後、CIM技術との連携を進め、点検・維持管理情報を統合したデジタル管理基盤の構築を目指す。




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