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デジコン編集部 2025.11.19

名古屋の「矢作建設工業」が、新人事評価制度の目標設定に生成AI「目標Chat」を活用。年間約1800時間の工数削減を見込む

矢作建設工業はLuvir Consultingの支援を受け、新たな人事評価制度において社員が目標設定に生成AI「目標Chat」を活用するしくみを確立した。

社員一人ひとりの自律的な思考と言語化を支援する手段として生成AIを活用し、人財育成を加速させるものだ。

AIが壁打ち役として機能、論理的思考力や抽象化・応用力を自律的に養う


矢作建設工業は事業環境の変化に対応するとともに、2030年の目指す姿「課題解決&価値創造型企業」への変革を目指している。

この変革を実現するためには社員一人ひとりが高い専門性を持って、自律的に自己の役割達成に向けて行動することが不可欠だ。

その基盤構築のため、人・組織の課題解決を専門とするLuvir Consultingと協働し、2025年10月から新たな人事評価制度を導入した。




当該評価制度において社員が目標設定を行う際に、生成AI「目標Chat」を活用する。

社員が目標Chatに「現在の等級」「目標の素案」「自分の期待役割」を入力すると、当該目標が現在の等級として妥当なレベルか、改善の余地がある場合はブラッシュアップした場合の具体例、自分の期待役割に沿っているかなどが提示される。

社員は目標Chatが示した内容をもとに、自分で内容をブラッシュアップする仕組みだ。

導入効果として、目標Chatは評価制度やその基盤となる等級制度の形骸化を防ぐとともに、組織の目標達成に資する目標設定をサポートする。

例えば全社的な視点が求められる管理職の目標が自部署に閉じたものであった場合、等級基準に基づき全社的な目標への修正のヒントを提示する。

目標Chatは社員が作成した目標案を洗練させる壁打ち役として機能する。

社員は目標Chatと対話しながら自分の目標をブラッシュアップすることにより、論理的思考力や抽象化・応用力といった目標設定に必要なスキルを自律的に養うことができる。

目標Chatが目標の妥当性・網羅性を確認可能であるため、社員が目標を検討する時間、評価者が目標を確認・調整する時間が大幅に短縮され、年間で約1800時間相当の工数削減効果が見込まれる。





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