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デジコン編集部 2025.11.19

竹中工務店・鹿島建設・大林組・フジタの4社がソフトウェア標準化技術を活用した建設ロボットシステムの研究開発に着手

竹中工務店鹿島建設大林組、フジタの4社は、建設RXコンソーシアムの活動を通じて、4社の共同提案体により、ソフトウェアの標準化技術を活用した建設ロボットシステムの研究開発に着手した。

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「デジタル・ロボットシステム技術基盤構築事業」で実施する。

4種類のロボットシステムの開発・実証で汎用的なSIモジュールを創出


建設業界では技能労働者の高齢化や新規入職者の減少により深刻な労働力不足が課題となっている。

また従来の建設ロボット開発は、個別用途に特化したハードとソフトが一体化されたシステムが主流で、開発した技術を他のロボットに転用できないなど汎用性が低く、多様なロボットシステムを効率的に創出することが困難だった。

このため標準化されたモジュールを活用した効率的なロボット開発手法の確立が求められている。

建設現場向けの4種類のロボットシステムの研究開発と実証を通じて、さまざまなロボットで共通利用できる標準化技術を創出し、建設業界全体の労働力不足の解決に貢献していく。

各社が推進する4つの研究開発は以下の通りだ。

竹中工務店は資材自動搬送ロボットシステムを開発し、日々変化する建設現場環境での高精度自律走行技術を確立する。

鹿島建設は風量測定ロボットシステムを開発し、BIM連携による自律走行型検査・帳票作成技術を実現する。

大林組は耐火被覆吹付けロボットシステムを開発し、環境認識ロボットとの連携による吹付け作業計画修正技術を構築する。

フジタは汎用移動ロボットの多機能化技術を開発し、移動ロボットの多機能化を目的とした作業アタッチメントを開発する。

システムインテグレーションモジュール(SIモジュール)はロボットを動かすために必要なソフトウェアモジュールで、自己位置推定、経路計画、物体検知などのプログラム部品であり、さまざまなロボットで共通して使えるように標準化されたものだ。

本研究開発によりロボットシステムの開発・運用コストの削減を目指す。

またNEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボティクス分野におけるソフトウェア開発基盤構築」との連携により、より高性能なロボットシステムの効率的な実現を目指す。

将来的には開発される汎用的なSIモジュールを建設分野のみならず他のサービス分野にも展開し、日本のロボティクス産業の国際競争力強化につなげていく方針だ。







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