コラム・特集
【AI-OCRとは?】これまでのOCRとの違いやメリット、導入事例を紹介
みなさんは請求書や各種帳票の打ち込みに悪戦苦闘していないだろうか。
取引量が多くなると、必然的に入力に時間がかかる上、ミスも出てくるだろう。そんな悩みを解決するのがAI-OCRだ。AIとOCRを組み合わせることで、帳票等を簡単にデータ化できる。
そもそも「OCR」とはどのようなものなのか、おさらいしておこう。
OCRは「Optical Character Recognition」あるいは、「Optical Character Reader」の略である。
印刷された文字や、人の書いた文字を画像として読み込み、文字に変換する仕組みのことだ。身近で使われているOCRといえば、はがきや封筒の郵便番号の読み取り。
郵便はポストに投函されると、区分機のある拠点まで運ばれる。区分機では、はがきの番号や宛名を読み込み、透明なバーコードを印字する。
この作業の読み込み部分でOCRの技術が使われている。
はがきのように、読み込む場所や読み込む内容が決まっている、あるいは限定的なものはOCRが活躍できる。
特に郵便番号の場合には0から9までの数字を判別するだけなので、OCRの中でも比較的単純なものといえるだろう。こうした場合には性能を十分に発揮できる。
しかし、さまざまなレイアウトが存在する伝票や、申込み用紙などを読み込みしようとすると、うまく文字に変換できないこともある。
もちろん、人の手で微調整をすることで認識可能な場合も多いが、用紙ごとに認識場所の設定をしていくのは手間がかかる。また、クセのある手書き文字の場合には認識できないことも多い。
OCRで対応しにくいものとして、
などがある。
これらの問題を解決できるのが「AI-OCR」だ。
AI-OCRとは、OCRとAIを組み合わせたものである。AI-OCRにはOCRにはないメリットが主に3点ある。
1点目として、文字読み取り時の誤認識を減らしていくことである。それはAIの学習機能が鍵となっている。誤認識データを修正するとデータが収集できる。そのデータを生かしてAI自身が学習をしていくのだ。
これは、手書き文字に関しても同様で、クセのある手書き文字をあらかじめ学習しておけば、簡単にデータ化することができる。
2点目として、さまざまなレイアウトに対応できることが挙げられる。OCRとは異なり、読み込みの際にレイアウトが定まっている必要はない。そのため、レイアウトが異なる帳簿や伝票でも簡単にデータ化することができる。
もちろん、導入してすぐはAIによる学習が不足しており、うまく認識できないこともある。しかし、使い続けていくうちに読み込み精度は改善していくだろう。
3点目として、縮小や文字のかすれ、向きの違いにも強いこともメリットである。
OCRでは、FAXなどで縮小されたものや文字のかすれがあるものは、読み込むことが難しかった。また、向きが異なると読み込むことができなかった。このような問題は、AIとの組み合わせで解消。AI-OCRでは、文字のかすれや向きの違いにも強くなっている。
AI-OCRは、手書きの書類をデータ化するのに最適だ。ここでは、2社の導入事例を簡単に紹介する。
横浜銀行では、手書きで書かれた契約書のデータ入力にAI-OCRを導入した。すると、全体の工数を3分の2まで減少させることができた。
複数名で手入力していたものを、AI-OCRに任せることで、余力を他の業務に回すことが可能になった。それと同時に、処理にかかる時間も減らすことができたとのこと。
また、杉養蜂園でも業務の効率化にAI-OCRを活用している。
AIの導入前は、手書きの会員登録用紙を手入力していた。しかも、データが届いた翌日までに入力するようにしていたため、業務時間外での入力作業も発生していたそう。
しかし、AIを導入することによって、 1日あたり6時間の業務効率化を実現した。
今回は、手書きの書類をAIがスキャンする事例を紹介した。しかし、AI-OCRには「レイアウトの異なる用紙でも読み込める」という強みもある。
たとえば、
などにもAI-OCRは活躍するだろう。
本記事ではAI-OCRについて、OCRとの違いや導入事例を紹介した。
導入事例を知ると、具体的な活用方法が理解できたのではないか。AIをうまく活用できると、これまでデータ入力にかけていた時間を他の業務に回すことが可能だ。
しかも、AIの導入費用は人件費よりも安価なことが多い。そのため、AIを積極的に活用すると経費削減につながることもあるだろう。
また今回紹介したサービス以外にも、AI-OCRを提供しているところは数多くある。導入の際には、見積もりやテスト導入を通して、自社に最適なシステムを探していきたい。
取引量が多くなると、必然的に入力に時間がかかる上、ミスも出てくるだろう。そんな悩みを解決するのがAI-OCRだ。AIとOCRを組み合わせることで、帳票等を簡単にデータ化できる。
従来のOCRとは
そもそも「OCR」とはどのようなものなのか、おさらいしておこう。
OCRは「Optical Character Recognition」あるいは、「Optical Character Reader」の略である。
印刷された文字や、人の書いた文字を画像として読み込み、文字に変換する仕組みのことだ。身近で使われているOCRといえば、はがきや封筒の郵便番号の読み取り。
郵便はポストに投函されると、区分機のある拠点まで運ばれる。区分機では、はがきの番号や宛名を読み込み、透明なバーコードを印字する。
この作業の読み込み部分でOCRの技術が使われている。
はがきのように、読み込む場所や読み込む内容が決まっている、あるいは限定的なものはOCRが活躍できる。
特に郵便番号の場合には0から9までの数字を判別するだけなので、OCRの中でも比較的単純なものといえるだろう。こうした場合には性能を十分に発揮できる。
しかし、さまざまなレイアウトが存在する伝票や、申込み用紙などを読み込みしようとすると、うまく文字に変換できないこともある。
もちろん、人の手で微調整をすることで認識可能な場合も多いが、用紙ごとに認識場所の設定をしていくのは手間がかかる。また、クセのある手書き文字の場合には認識できないことも多い。
AI-OCRのメリットと従来のOCRとの違い
OCRで対応しにくいものとして、
- レイアウトが多種多様なもの
- 手書きや印刷のかすれ
- FAX送信に伴い、文字が縮小されたもの
などがある。
これらの問題を解決できるのが「AI-OCR」だ。
AI-OCRとは、OCRとAIを組み合わせたものである。AI-OCRにはOCRにはないメリットが主に3点ある。
1点目として、文字読み取り時の誤認識を減らしていくことである。それはAIの学習機能が鍵となっている。誤認識データを修正するとデータが収集できる。そのデータを生かしてAI自身が学習をしていくのだ。
これは、手書き文字に関しても同様で、クセのある手書き文字をあらかじめ学習しておけば、簡単にデータ化することができる。
2点目として、さまざまなレイアウトに対応できることが挙げられる。OCRとは異なり、読み込みの際にレイアウトが定まっている必要はない。そのため、レイアウトが異なる帳簿や伝票でも簡単にデータ化することができる。
もちろん、導入してすぐはAIによる学習が不足しており、うまく認識できないこともある。しかし、使い続けていくうちに読み込み精度は改善していくだろう。
3点目として、縮小や文字のかすれ、向きの違いにも強いこともメリットである。
OCRでは、FAXなどで縮小されたものや文字のかすれがあるものは、読み込むことが難しかった。また、向きが異なると読み込むことができなかった。このような問題は、AIとの組み合わせで解消。AI-OCRでは、文字のかすれや向きの違いにも強くなっている。
AI-OCRの導入事例:AIによるデータ入力代行
AI-OCRは、手書きの書類をデータ化するのに最適だ。ここでは、2社の導入事例を簡単に紹介する。
横浜銀行では、手書きで書かれた契約書のデータ入力にAI-OCRを導入した。すると、全体の工数を3分の2まで減少させることができた。
複数名で手入力していたものを、AI-OCRに任せることで、余力を他の業務に回すことが可能になった。それと同時に、処理にかかる時間も減らすことができたとのこと。
また、杉養蜂園でも業務の効率化にAI-OCRを活用している。
AIの導入前は、手書きの会員登録用紙を手入力していた。しかも、データが届いた翌日までに入力するようにしていたため、業務時間外での入力作業も発生していたそう。
しかし、AIを導入することによって、 1日あたり6時間の業務効率化を実現した。
今回は、手書きの書類をAIがスキャンする事例を紹介した。しかし、AI-OCRには「レイアウトの異なる用紙でも読み込める」という強みもある。
たとえば、
- 帳簿・伝票などのデータ化
- 新入社員の情報登録
などにもAI-OCRは活躍するだろう。
AI-OCRはビジネス効率化の鍵
本記事ではAI-OCRについて、OCRとの違いや導入事例を紹介した。
導入事例を知ると、具体的な活用方法が理解できたのではないか。AIをうまく活用できると、これまでデータ入力にかけていた時間を他の業務に回すことが可能だ。
しかも、AIの導入費用は人件費よりも安価なことが多い。そのため、AIを積極的に活用すると経費削減につながることもあるだろう。
また今回紹介したサービス以外にも、AI-OCRを提供しているところは数多くある。導入の際には、見積もりやテスト導入を通して、自社に最適なシステムを探していきたい。
WRITTEN by
建設土木の未来を
ICTで変えるメディア