コラム・特集
デジコン編集部 2026.2.27

【建設現場や屋外作業】の《花粉症対策》を解説!〜 2026年の飛散予測 / つらい花粉シーズンを乗り切るおすすめアイテムも紹介 〜

CONTENTS
  1. 22026年春の花粉飛散予測 ── 東日本は"要警戒"。すでにシーズン突入
  2. なぜ建設現場の花粉症対策は"特別"なのか?
  3. 建設現場で使える花粉症対策グッズ!おすすめ商品を紹介
    1. ① マスク ──  不織布+インナーマスクで防御力アップ
    2. ② 花粉ブロックスプレー  ──  マスクができない場面の強い味方
    3. ③ 花粉対策メガネ ── 目の保護と安全性の"一石二鳥"
    4. ④ 鼻洗浄(鼻シャワー) ──  現場でも手軽にリフレッシュ
    5. ⑤ ワセリン ── 鼻の入口に塗るだけの簡単対策
  4. 建設現場で実践できるセルフケア・対策法
    1. 服装の工夫  ── 「つるつる素材」で花粉を寄せつけない
    2. 現場事務所に入る前の"花粉落とし"を習慣化
    3. 食事・生活習慣での体質ケア
    4. 薬の選び方 ── 「眠気」に要注意
  5. 企業や現場監督が取り組むべき職場環境整備は?
    1. 空気清浄機の設置 ──  現場事務所に最適な1台の選び方
    2. 窓・換気口の花粉対策  ──  換気と花粉カットの両立
  6. 加湿による花粉の飛散抑制
  7. 入口の"花粉バリア"を仕組み化する
  8. 現場事務所の清掃ルーティンを工夫しよう
  9. 朝礼・KYミーティングでの情報共有
  10. 社員の耳鼻咽喉科通院への配慮をしよう
  11. プレゼンティーズム(疾病就業)への意識を高めよう
  12. まとめ  ──  花粉症対策は、熱中症同様に"現場の安全対策"
建設現場で働く人にとって、3月から5月は、スギ・ヒノキなどの花粉症との闘いでもある……。

屋外作業が中心の土木・建設業では、オフィスワーカーとは比較にならないほど大量の花粉にさらされ、くしゃみや鼻水、目のかゆみに悩まされる方も多いのではないだろうか?

花粉症の症状は「たかが、鼻水。たかが、目の痒み」と、侮ってはいけない。

集中力や判断力の低下は、建設現場では重大な事故やミスにつながるリスクも……。

本記事では、2026年の花粉飛散予測を踏まえつつ、建設現場で働く方が実践できる対策グッズやセルフケア、さらに企業や現場監督が取り組むべき職場環境の整備のポイントまで、幅広く紹介していく。

22026年春の花粉飛散予測 ── 東日本は"要警戒"。すでにシーズン突入


日本気象協会が2026年2月19日に発表した最新の「春の花粉飛散予測(第4報)」によると、2月16日までの観測で、九州から東海の一部、関東南部、東北南部の一部ですでにスギ花粉の飛散開始が確認されている。

東京都千代田区では2月14日に飛散開始が観測されており(14日 7.7個/cm²、15日 10.8個/cm²)、首都圏はすでに花粉シーズンに突入した。


2月上旬の気温が平年より低かった影響で、九州から東海の飛散開始は例年と同じか遅い傾向だが、2月下旬以降は気温が平年より高くなる見込み。

注意が必要なのは、3月にかけて寒暖の変動が大きく、急に暖かくなる日には花粉の飛散量が急増すると予測されている点だ。

福岡や東京など早い所では2月末までスギ花粉の飛散ピークを迎え広い範囲ピークとなるのは3月上旬〜中旬。

ヒノキ花粉のピークは3月下旬〜4月上旬の見込み。


飛散量について、西日本ではおおむね例年並み

一方、東日本と北日本では例年より多く、非常に多い所もある見込みだ。

これは、2025年夏に全国的な高温・多照となったことで、スギの雄花が形成されやすい条件が整ったため。

前シーズン(2025年春)は東日本・北日本で飛散量が少なかったこともあり、その反動で今年は大幅に増える地域もある。関東の建設現場では特に注意が必要だろう。

花粉はわずか1週間で本格的な飛散に移行するとされている。

今シーズンはすでに「待ったなし」の状況だ。まだ対策を始めていない方は、今日からでもすぐに取りかかろう。

なぜ建設現場の花粉症対策は"特別"なのか?


一般的なオフィスワーカーであれば、窓を閉めた室内で空気清浄機を使い、外出時にマスクをする。それだけでもかなりの対策になるだろう。

しかし、建設現場で事情が異なるのは想像に容易い。

まず、屋外での長時間作業が基本。山間部の現場ではスギやヒノキが周囲に生い茂り、花粉の飛散量は市街地の比ではない。

土砂の掘削や資材の運搬など粉じんが舞う環境では、花粉との相乗効果で症状がさらに悪化するケースも珍しくない。

次に、マスクの着用が難しい場面があることも建設現場ならではの課題だろう。

重機が稼働する現場では大声で指示を出す必要があり、マスクが声を遮ってしまう。

また、体を動かす作業では暑さや息苦しさから、マスクを外してしまうケースも少なくないという。

さらに、花粉症の薬の副作用である眠気やだるさは、高所作業や重機の操作において安全上の大きなリスクとなる。

ある調査では、花粉症による労働時間の損失は年間約12.7日分(1人あたり約19万円の経済的損失)とも試算されている。

建設現場では、この「パフォーマンス低下」が人命に関わる事故につながりかねないのだ。

建設現場で使える花粉症対策グッズ!おすすめ商品を紹介


① マスク ──  不織布+インナーマスクで防御力アップ


先に挙げた通り、現場や業務内容によっては、マスクができない場合もあるだろう。

とはいえ、花粉対策の基本はやはりマスクの着用。

建設現場では、不織布の使い捨てマスクが最もおすすめだ。

屋外で使用するとマスク外側に大量の花粉が付着するし、休憩時にマスクを外すと内側にも花粉が入り込む。こまめに新しいマスクに交換できる使い捨てタイプが合理的だ。

現場で使いやすいオススメ商品としては、白元アース「快適ガードプロ プリーツタイプ」がおすすめ。


PFE・BFE・VFE・花粉粒子捕集効率すべて99%以上のフィルター性能を持ちながら、ノーズフィッターでしっかりフィットし、隙間からの花粉侵入を防いでくれる。



大容量パック
があるので、現場備品としても導入しやすい製品だ。






もう一つのオススメはタマガワエーザイの「フィッティ 7DAYSマスク EXプラス」だ。

こちらもPFE99%以上のフィルター性能に加え、幅広のやわらかい耳ひもを採用しており、長時間の着用でも耳が痛くなりにくいのが特徴だ。


個包装の7枚入りで、やや大きめ・ふつう・やや小さめ・キッズの4サイズ展開があり、自分に合ったサイズを選べる。女性社員がいる仕事場ではオススメだ。



さらに防御効果を高めたい方は、インナーマスクの併用を検討してみよう。

ガーゼとコットンで作る簡易的なインナーマスクを、市販マスクの内側に仕込むだけで、花粉の捕集効率が大幅に向上するとされている(環境省「花粉症環境保健マニュアル」参照)。

声が通りにくいという現場特有の問題に対しては、通気性の高い立体型マスクや、鼻だけを覆うノーズマスク(鼻マスク)「ノーズマスクピット」も選択肢になるだろう。

目立ちにくいため、人前でのコミュニケーションが多い現場監督にも向いている。





② 花粉ブロックスプレー  ──  マスクができない場面の強い味方


重機の操作中や大声で指示を出す場面など、マスクを着用しにくいシーンで力を発揮するのが花粉ブロックスプレーだ。

顔や髪にスプレーするとイオンの膜が形成され、静電気による花粉の付着を抑えてくれる。

定番はやはり資生堂「IHADA(イハダ)アレルスクリーン EX」


資生堂の特許技術「微粒子吸着防止技術」により、花粉・PM2.5・ウイルスの肌や髪への付着を抑制。

細かい霧状のスプレーがムラなく広がり、メイクの上からも使えるため、性別を問わず使いやすい一品だ。



もう一つのおすすめはアース製薬「アレルブロック 花粉ガードスプレー モイストヴェール」。

花粉ブロック効果に加え、セラミドやプラセンタなどの保湿成分が配合されており、乾燥しがちな屋外作業時にも肌をケアできる。


ベタつかずローズゼラニウムのほのかな香りがあるのも特徴だ。

現場に向かう前にシュッとひと吹きするだけなので手軽だが、汗で成分が流れやすい点に注意が必要だ。

昼休みなどのタイミングでこまめにスプレーし直すことで、効果を持続させよう。



③ 花粉対策メガネ ── 目の保護と安全性の"一石二鳥"


花粉対策用のメガネは、上下左右からの花粉侵入を防ぐフード(防護カバー)が付いたもので、最大98〜99%の花粉をカットできるとされている。

人気が高いのはJINS「JINS PROTECT」シリーズ

眼科医監修の実験で最大98%の花粉カット率が確認されており、曇り止めレンズを搭載しているため、マスクと併用しても視界がクリアに保たれる。


PRO・SLIM・MOISTなど用途別のラインナップがあり、自然な見た目で普段使いもしやすい設計だ。

度付きレンズへの交換も可能で、3,300円(税込)〜という手頃な価格も魅力。



さらに、Zoff「Zoff PROTECT AIR VISOR ULTRA+」も有力候補だろう。

(画像元:Zoff PROTECT WEBサイトより引用)

シリコンフードが肌に密着して花粉を最大99%カットする高密着設計で、通気口の上にルーフを設けることで花粉の侵入をさらに抑制している。

くもり止めレンズを標準搭載しており、こちらも3,300円(税込・度なし)から。Lサイズもあるので、顔が大きめの方でもしっかりフィットしてくれる。


建設現場においては、飛来物から目を守る保護メガネとしての機能も兼ねるため、安全対策とのダブル効果が見込める。


④ 鼻洗浄(鼻シャワー) ──  現場でも手軽にリフレッシュ


帰宅後や休憩時間に鼻腔内の花粉を洗い流す「鼻うがい」は、薬と違って副作用がなく、即効性も感じやすいセルフケアだ。

初心者でも使いやすいのが小林製薬「ハナノアb シャワータイプ」

体液に近い成分の洗浄液が付属しており、鼻にツーンとくる痛みがない。


ボトルを押すだけの簡単操作で、ミントの香りで爽快感も感じられる。コンパクトなので現場への持ち運びにも便利だ。



しっかり洗いたい方には、ニールメッド「サイナス・リンス」がおすすめ。

240mlの大容量ボトルで鼻腔の奥までたっぷり洗浄でき、耳鼻科医からの推奨率が高い商品だ。


防腐剤・香料無添加の洗浄液の素が付属しており、ボトルは電子レンジで滅菌できるため衛生面も安心。



現場で手軽に使いたい場合はフマキラー「アレルシャット 鼻シャワー ミストタイプ」も候補として挙げたい。


鼻にシュッとスプレーするだけのミストタイプで、水回りがなくても使えるのが、建設現場向き。



⑤ ワセリン ── 鼻の入口に塗るだけの簡単対策


鼻の穴の入口付近にワセリンを薄く塗ると、花粉が鼻腔の奥に入り込むのを物理的にブロックできる。

薬局で手軽に手に入り、副作用もないため、薬の眠気を避けたい方にとって試す価値のある方法だろう。

コスパ重視ならヴァセリン「オリジナル ピュアスキンジェリー」がおすすめ。

 
 
肌が敏感な方は精製度の高い健栄製薬に「白色ワセリン」がおすすめだ。

(画像元:健栄製薬「白色ワセリン」WEBサイトより引用)

  小さな容器に詰め替えてポケットに入れておけば、現場でも手軽に塗り直すことができる。



建設現場で実践できるセルフケア・対策法


服装の工夫  ── 「つるつる素材」で花粉を寄せつけない


花粉はウール素材の衣類に付着しやすい性質がある。

花粉シーズンの現場着は、ナイロンポリエステルなど表面がつるつるした素材アウターを選ぶようにしよう。

作業着の上に一枚羽織るウインドブレーカーがあると便利だ。

つばの広い帽子も、髪や顔に花粉が付着するのを防ぐ効果がある。ヘルメットの下にフードやネックカバーを装着するのも有効的だ。

現場事務所に入る前の"花粉落とし"を習慣化


休憩や昼食のために現場事務所に入る前に、衣類に付着した花粉を払い落とすことは重要だ。

事務所入口に「粘着ローラー(コロコロ)」を常備しておき、上着やズボンの花粉を取り除いてから室内に入る習慣をつけよう。


ブロワーを使って衣類の花粉を吹き飛ばすという現場ならではの方法を実践している事業者もいる。工具としてのブロワーを兼用することで、コストをかけずに対策できる。



食事・生活習慣での体質ケア


花粉症の症状は、睡眠不足やストレス、食生活の乱れによって悪化する傾向がある。

繁忙期で忙しくても、以下のポイントを意識してみよう。

  • 十分な睡眠をとる:花粉症は睡眠の質も低下させるため、寝室の花粉対策(空気清浄機の使用、寝具の洗濯)も大切です
  • 飲酒を控える:アルコールは鼻の粘膜を充血させ、花粉症の症状を悪化させます
  • 腸内環境を整える:ヨーグルトや発酵食品の摂取が免疫バランスの改善につながるとされています

薬の選び方 ── 「眠気」に要注意


花粉症の内服薬(抗ヒスタミン薬)には眠気の副作用があるものが多く、建設現場で重機を操作する方や高所作業に従事する方は特に注意が必要だ。

近年は眠気の少ない「第二世代抗ヒスタミン薬」が主流となっており、フェキソフェナジン(アレグラ)やビラスチン(ビラノア)などは、「自動車運転に関する注意喚起なし」とされている成分もある。

市販薬で効果が不十分な場合は、耳鼻咽喉科を受診して自分の症状に合った処方をしてもらうのがよいだろう。

また、飛散が本格化する前から薬を飲み始める「初期療法」も有効です。

症状が出てからよりも、1〜2週間早く服用を開始することで、ピーク時の症状を大幅に抑えられると報告されている。

企業や現場監督が取り組むべき職場環境整備は?


花粉症対策は個人の努力だけでは限界があるだろう……。

企業や現場監督が主導して環境を整備することで、作業員全体の安全とパフォーマンスを守ることも大切。

現場事務所は作業員にとって、花粉が大量に飛散する屋外から逃れられる唯一の室内空間だ。

室内空間の質がそのまま午後のパフォーマンスに直結するため、ここを「花粉フリーゾーン」として徹底整備することが、現場全体の安全性向上につながる。

空気清浄機の設置 ──  現場事務所に最適な1台の選び方


現場事務所の花粉対策で最も即効性があるのが空気清浄機の導入だ。

プレハブ型の現場事務所は、一般的に10〜20畳程度の広さが多いため、家庭用モデルでも十分に対応できる。

おすすめはダイキン「加湿ストリーマ空気清浄機 MCK556A」。適用畳数25畳で現場事務所には余裕のあるスペックだ。

ダイキン独自のストリーマ技術がフィルターに捕らえた花粉やアレル物質を分解・除去し、全国16種類の花粉に対応する。

TAFUフィルター搭載で10年間フィルター交換不要のため、ランニングコストを抑えられるのも現場向きといえるだろう。

さらに、加湿機能付きなので、乾燥しがちな冬〜春の事務所内の湿度管理もこれ1台で対応できる。



もう少しコストを抑えたい場合は、シャープ「加湿空気清浄機 KI-TSシリーズ」も有力候補。

プラズマクラスター25000搭載で花粉やウイルスを抑制し、自動運転で空気の汚れを検知して風量を調整してくれる。


静電HEPAフィルターが0.3μmの微粒子を99.97%集じんするため、花粉対策としての性能は申し分ないだろう。


設置場所のポイントは、出入口の近くに置くこと。

作業員が出入りする際に持ち込まれる花粉を素早く吸引できるため、室内への拡散を最小限に抑えられる。

また、空気清浄機の吸引口が床に近いモデルは、花粉が沈降する際に効率よくキャッチできるので現場事務所には特に向いている。

窓・換気口の花粉対策  ──  換気と花粉カットの両立


現場事務所では、喫煙や調理の匂い、土ぼこりなどで換気のニーズが高い一方、窓を開ければ花粉が大量に侵入するというジレンマがある。

この問題を解決するのが、網戸用の花粉フィルターだ。

手軽に導入できるのがニトムズ「網戸用 花粉フィルター」



両面テープで網戸に貼り付けるだけの簡単施工で、花粉の約80%をブロックしつつ通気性を確保。

価格も手頃で、3か月を目安に貼り替えれば花粉シーズンを十分にカバーできるだろう。



より高い花粉カット率を求めるなら、サンエス「ナノキャッチフィルター」(花粉捕集率96.8%)もおすすめ。


網戸だけでなく換気扇や換気口、エアコンにも貼り付けることができ、現場事務所の気密性を総合的に高められます。


また、エアコンのフィルターも見逃しがちなポイントだ。

花粉シーズン前にエアコンフィルターを清掃し、可能であれば市販のエアコン用花粉フィルターを取り付けておくと、暖房使用時に室内に花粉が循環するのを防げる。

加湿による花粉の飛散抑制


室内の湿度を50〜60%に保つことで、花粉が水分を吸って重くなり、空気中に浮遊しにくくなる。

前述の加湿機能付き空気清浄機でも対応できるが、事務所の広さや乾燥具合によってはスチーム式の加湿器を追加で設置するのも有効だろう。

加湿は花粉だけでなく、鼻や喉の粘膜の乾燥防止にもなり、花粉症の症状緩和につながる。温湿度計を設置し、湿度管理を「見える化」するとよいだろう。


入口の"花粉バリア"を仕組み化する


現場事務所内をいくら清浄に保っても、出入りのたびに社員が大量の花粉を持ち込んでは効果が半減してしまう。

入口に「花粉バリアゾーン」を設けて、持ち込みを仕組みとして防ぐことが大切だ。

具体的には、先に紹介した備品を入口付近にまとめて設置するのがよいだろう。

  • 粘着クリーナー(コロコロ):上着・ズボン・帽子の花粉除去に。数本を常備し、いつでも使えるようにしておく
  • 衣類用花粉ブロックスプレー:アース製薬「アレルブロック 花粉ガードスプレー 布製品用」など、衣類やカーテンに使えるタイプがおすすめ。静電気を防止して花粉の再付着を抑制できる
  • ウェットティッシュ:手や顔に付着した花粉を拭き取る。アルコール入りで手指の衛生管理も兼ねられる
  • エアシャワー代用のブロワー:玄関ポーチ等のスペースがあれば、ブロワーで全身の花粉を吹き飛ばしてから入室するルールも効果的

これらの備品は、事務所入口にカゴやラックでまとめて、「入室前に花粉を落としましょう」などの掲示物を添えて、全員に習慣化を促してはいかがだろうか。

現場事務所の清掃ルーティンを工夫しよう


花粉は室内で床に沈降するため、掃除機だけでは舞い上がりやすいのが難点となる。

花粉シーズンの清掃はウェットタイプのフローリングシートで拭き掃除を基本とし、その後に掃除機をかけるのが効果的だろう。


特に作業員が出入りする入口周辺と、上着を脱ぐ場所の周辺は花粉が集中しやすいエリア。

朝と昼休み後の1日2回、この重点エリアだけでも拭き掃除をするルーティンを作るだけで、室内の花粉量は大幅に減少する。


朝礼・KYミーティングでの情報共有


花粉の飛散が多い日は、朝礼やKY(危険予知)ミーティングで注意喚起を行おう。

花粉飛散情報は天気予報サイトやアプリで確認でき、「花粉が非常に多い」日には以下の対応を検討してみよう。


花粉シーズンの現場備品リスト例を以下に紹介する。

  • 不織布マスク:大容量パックを常備
  • 花粉ブロックスプレー:共有スプレーを事務所に1本
  • 目薬(花粉対策用の抗アレルギー点眼薬):常備薬として
  • 鼻シャワー(フマキラー「アレルシャット 鼻シャワー ミストタイプ」等):個人配布用
  • 粘着クリーナー:事務所入口に複数本
  • ウェットティッシュ・除菌シート:手洗い場がない場合の代用

熱中症対策として塩飴や経口補水液を常備するのと同じ感覚で、花粉シーズンの備品リストに加えることを検討してみてはいかがだろう。

社員の耳鼻咽喉科通院への配慮をしよう


花粉症の治療には耳鼻咽喉科の受診が必要だが、繁忙期の建設現場では通院の時間を確保しにくいのが実情だろう。

企業として、花粉症の通院が必要な作業員に対し、柔軟な勤務時間の調整や、半日休暇の取得を促すことも大切です。

近年は「花粉症手当」として治療費の補助やグッズの支給を行う企業も出てきている。

健康経営の観点からも、こうした取り組みは従業員のモチベーション向上や離職防止につながる投資と捉えることができるだろう。

プレゼンティーズム(疾病就業)への意識を高めよう


「花粉症くらいで休めないし、半休もムリ……」そう考える方は多いかもしれない。

しかし、花粉症の症状を抱えたまま出勤しても、パフォーマンスが大幅に低下する「プレゼンティーズム(疾病就業)」の状態では、本来の力を発揮できない。

花粉症による1日の生産性低下時間は平均約2.8時間ともいわれています。

建設現場においては、この「ぼんやりした2.8時間」重大な事故につながりかねない

企業側も「花粉症くらいで」と安易に考えずに、作業員が花粉症の症状を我慢して無理をしていないか、日常的に声を掛けるなどして、確認することが求められるだろう。

まとめ  ──  花粉症対策は、熱中症同様に"現場の安全対策"


建設現場における花粉症対策は、単なる体調管理の問題ではない。

集中力の低下や眠気が引き起こす事故リスクを考えれば、花粉症対策は安全管理の一環だ。

個人レベルでは本記事で紹介した「快適ガードプロ」や「IHADAアレルスクリーン EX」「JINS PROTECT」といった対策グッズを上手に活用し、企業や現場事務所レベルでは空気清浄機や網戸フィルターの導入で「花粉フリーゾーン」を整備する。

この二段構えで、つらい花粉シーズンを安全に乗り切ろう。

「花粉症なんて仕方ない」「花粉症くらいは我慢しないと」と、諦めるのではなく、正しい知識と対策で、春の建設現場を安全・快適に。まずは今日から、できることを一つずつ始めてみてはいかがだろうか。


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WRITTEN by

デジコン編集部

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